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- 台湾旅行ならあなたはLCC派?フルキャリア派?
日本語が通じやすくフレンドリー、食事もおいしいし、LCCを使えば航空運賃もお手頃。週末2泊3日の台湾旅行は、もはや国内旅行感覚です。旅のスケジュールを思い描きながら、希望の予算に近いチケットを探してみましょう。
台湾へはフルキャリア、それともLCCで行く?
日本と台湾の間は、多くの航空会社が直行便を運航しています。全日空(ANA)や日本航空(JAL)、台湾のチャイナ エアライン(中華航空)、エバー航空といった既存の航空会社のほか、近年はピーチ、バニラエア、タイガーエア台湾、スクートなどのLCCも運航しており、選択肢が大幅に広がっています。
LCCは「ローコストキャリア」、つまり格安航空会社のことで、従来型の航空会社はフルサービスキャリア(FSC、またはフルキャリア)と呼ばれています。航空券を買う前に、まずこの2種類があることを覚えておきましょう。
フルキャリアのほうがLCCより低料金で乗れることも
LCCは、徹底したコスト削減で低価格化を実現している航空会社。お金のかかる海外旅行、航空運賃が安く済むのは大きな魅力です。ただし、多くの人を一度に乗せるため、座席を狭くして座席数を増やしており、個別のモニターも普通はありません。預け荷物は別料金。機内食も出ないので、希望する場合は別料金を払って購入することになります(食べ物の持ち込みは不可な場合がほとんど)。また、座席を選ぶ場合は有料だったり、マイレージがつかなかったりします。
台湾へはせいぜい3~4時間のフライトなので、機内食がなくてもなんとかなりますし、フライト中に思い切り寝たい人にLCCは向いているかもしれません。また、荷物が少なく(機内持ち込み手荷物が7~10kg以内、航空会社により異なる)、預け荷物がない場合にもおすすめです。
ただし、最近はフルキャリアの航空会社も比較的低価格でチケットを販売することがあり、その場合荷物代が込みなので、LCCよりも安くなる場合もあります。ともあれ、こうしたLCCとフルサービスキャリアの基本的な違いをおさえたうえで、航空券を購入するようにしましょう。
比較サイトで簡単予約。台北なら桃園か松山かを確認
まずは、出発日と帰国日を決めましょう。航空券は、旅行会社や航空会社に電話をかけて購入もできますが、最近はインターネットの比較サイトで探すのが、じっくり検討もでき便利です。空席の有無や最終的な金額がその場でわかり、深夜や早朝でもクレジットカード決済で購入が可能です。主な比較サイトは以下のとおりです。
サイトを開き、出発地(空港)、目的地、出発・帰国日、人数などを入力または選択して、フライトの一覧を表示させます。台湾は日本から近いので、日本国内や第三国での乗り継ぎ便ではなく、直行便で行くのが一般的です。一覧の中から、希望する値段や出発・到着時刻/空港をチェックして、好きなフライトを選びましょう。
空港には、飛行機の出発時刻より2時間前に着いておくようにしたいもの。自宅から空港までの移動時間も計算に入れ、早朝や深夜便の場合は移動手段があるかどうかも調べて検討しましょう。
目的地は、台北なら桃園空港と松山空港のどちらかになるので、その点にも留意を。桃園空港は台北市の中心にある台北駅の約40km西、松山空港は台北駅の約5km北東にあります。多くの国際線が発着する桃園空港は、東京でいえば成田空港のようなところ。台湾の玄関口ではありますが、市内からは離れています。
ただ、桃園空港は台北駅とMRT(電車)で結ばれており(所要時間35分)、また24時間運行のバスもあります。タクシーを利用しても4000円程度。決して不便ではありません。一方台北市内に位置する松山空港は、東京でいえば羽田空港ですが、羽田空港より松山空港のほうがずっと都心に近いところにあり、空港から中心部まではMRTを使えば10分以内、タクシーでも中心部なら500円以内で行くことができ、利便性でいえば松山空港のほうが高いです。LCCの路線はほぼ桃園空港発着になり、フルキャリアは桃園空港、松山空港どちらにも就航していることが多いので選択が可能です。
台湾便のLCCとフルキャリアの料金を比較してみた
では比較サイト「スカイスキャナー」を使って実際の料金を見てみましょう。2019年7月15日に出発して、3日後の7月17日に帰ってくる、2泊3日の旅を想定します。出発地は東京(成田空港または羽田空港)で、到着地は台北(桃園空港または松山空港)です。多くの便が就航していますので、一部を抜粋して記載します(航空券代+燃油サーチャージの料金、預け荷物なしの場合)。
●フルキャリア
日本航空 3万7189円
全日空 4万5303円
中華航空 3万4840円
エバー航空 3万1300円
●LCC
ピーチ 2万4168円
スクート 2万1431円
タイガーエア台湾 2万6468円
バニラエア 3万0984円
航空券の料金は、季節ごとに変動します。7月は一年を通してみると平均よりやや安い料金となっているようです。この設定は往復とも平日ですが、週末や休日前日の出発になると当然高くなり、また平日でも曜日により、または月初か月末かによっても変わる可能性があります(航空券の料金は日々変動します)。
さて、先ほどの比較サイトだと最大で2万3872円の差がありますが、この差を大きいと考えるか、小さいと考えるか。
最も高い全日空の便は、往路が10:05に羽田空港を出発し、12:30に松山空港に到着、復路が16:45に松山空港を出発し、20:50に羽田空港に到着します。一方最も安いスクートは、往路が12:05に成田空港を出発し、14:50に桃園空港に到着。復路は6:40に桃園空港を出発し、11:05に成田空港に到着します。東京、台北、それぞれの出発時間や到着時間、出発空港、到着空港と市内の位置関係など、利便性や現地での滞在時間などを考えると、一概に料金の違いだけで、お得かどうかを判断するのは難しいことがわかります。
時間厳守のLCC。チェックインはネットで事前に!
いよいよ出発日。この日も注意しないといけないことがあります。成田や関西空港など、ターミナルが複数ある空港の場合は、どのターミナルから出発するのかを前もって確認しておきましょう。空港に着いたら、まずは利用する航空会社のチェックインカウンターを目指します。事前にインターネットからチェックインができる会社なら、空港での手続きが簡単になるので、移動中などにやっておくといいでしょう。
チェックインカウンターで大きな荷物を預けます。LCC利用の場合、預け荷物は事前にインターネットで申し込んで支払いを済ませておきましょう。空港で申請して支払うこともできますが、事前予約のほうが安く済みます。また、チェックインの締め切り時間は航空会社によって異なりますが、出発時刻の50~60分前であることがほとんどです。LCCの場合はこれを少しでも過ぎると受け付けてもらえず、飛行機に乗れなくなります。列に並ぶことも考慮に入れ、余裕をもって空港に向かいましょう。
航空券の購入は、特別難しいことはありません。比較サイトを何度か使っているうちに、だんだん慣れてやり方がわかってくるでしょう。コスト重視で身軽な旅を楽しみたい派はLCC。現地のショッピングを満喫して、フライト中の食事やエンタメも楽しみたい派はフルキャリアを選びましょう。
文:菅沼佐和子
※掲載情報は2019年6月取材時のものです。
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