ハルメク編集部が選ぶ大人の女性におすすめの書籍情報

【書評】『残りの365日をていねいに生きる』等3冊

公開日:2022.02.08

雑誌「ハルメク」の編集部員がおすすめする新刊情報を毎月お届けします。今月は、「もしも残りの人生があと一年だとしたら?」という設定で、人生の晩年の日々を悔いなく過ごすために仏教の知恵を紹介している名取芳彦さんの本など3冊をご紹介します。

『残りの365日をていねいに生きる』

「もしも残りの人生があと一年だとしたら?」という設定で、人生の晩年の日々を悔いなく過ごすために仏教の知恵を紹介している本書。「いつでも心穏やかに生きたいと思っている東京下町の坊主」と自らを称する名取芳彦(なとり・ほうげん)さんが、1日1つの言葉をテーマに、1ページでわかりやすく、時にはユーモアを交えながら語っています。

3月10日の言葉は「呼吸」。ここには、東日本大震災後、福島での講演会で「どんな不幸を吸っても、吐く息は感謝でありますように」という言葉を紹介し、「この言葉、素晴らしいです」とお礼を言われた話が綴られています。毎日、「今日は何の言葉かな?」と開くのが楽しみになります。

 

平野顕子著『「松之助」オーナー・平野顕子の やってみはったら! 60歳からのサードライフ』

京都と東京にあるアップルパイとアメリカン焼き菓子のお店「松之助」のオーナー・平野顕子(ひらの・あきこ)さん。本書は、45歳で離婚し、留学を経て一人で店を立ち上げ、60代で再婚し夫とアメリカ在住という現在に至るまでの生き方、心の持ち方を描いたエッセーです。

歳を重ねた今、「人には添ってみよ」という母の教えの真の意味は、人生を織り成すさまざまな「縁に添って生きていくこと」なのだと気付いた平野さん。つらい経験も失敗もすべて縁であり、どんなことにも必ず学びがある。だからこそ、出会いを大切に一歩前に進んでいきたいと言います。「やってみはったら!」というエールに勇気をもらえる一冊です。

池田きぬ著『死ぬまで、働く。』

看護師として働きながら試験勉強をして75歳でケアマネジャーに、88歳で今の職場(サ高住)の求人に応募した池田きぬさん。

「今日は5つのことをやろう」と目標を立てたら、80代はすべてできたのに、90代になったら2つくらいしかできなくなってしまったと言います。若い頃を思い出すと寂しいけれど、できた2つはメモに残します。家庭菜園の種まきのメモなら、できたこと自体を日々の励みにしながら、さらに翌年の種まきの目安に。経験は何歳になっても次へと生かします。当たり前にできることも、できるかわからない新たな挑戦にも一生懸命に向き合い続けてきました。97歳のきぬさんから届けられた、まっすぐな生き方のヒント集です。

※この記事は2022年3月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。


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