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- 山本ふみこさんエッセー通信講座第5期参加者の4作品
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。エッセーの書き方を半年間で学んでいきます。第5期4回目の動画と、参加者の作品から山本さんが選んだ4本のエッセーをお楽しみください。
山本ふみこさんが選んだ4つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。第4回で取り組んだエッセーのテーマは「会話で書くエッセー」です。
「18歳」石川久子さん
「夜になるといろいろ考えて、眠れないことがよくあるのよ」……
「人生いろいろ、夫婦もいろいろ♬」木村真理さん
夫は喋らない。とにかく喋らない。東北出身者は寒いから口を余分……
「なおらないクセ」栞子さん
「いらっしゃい!」おいしそうにひびくように、いつでも元気に大……
「里芋って冷凍できるんですね」中江翠さん
今年は予想以上に立派な里芋が沢山収穫できました。一人暮らしの……
人気随筆家の山本ふみこさんから半年間でエッセーの書き方を学ぶ通信制エッセー講座には、日本各地から応募した33名が参加しています。毎月1本書きあげたエッセーに、山本さんのアドバイスや添削を受けて、実践的に学んでいます。
参加者一人ひとりが直面する悩みや疑問は、実は、エッセーを書く人にとって共通する学びの宝庫です。ハルメクでは、月1回山本さんが参加者の質問に回答する動画を制作。現在の参加者が生き生きと学べるように、また、どなたでもご覧になって学びを生かせるように公開しています。
今回の動画では、執筆テーマだった「会話で書くエッセー」の書き方のコツについて解説しています。
「会話で書く」ことの難しさと面白さ
山本ふみこさん:今回の提出課題だった「会話で書くエッセー」はいろいろな方から「難しかった」という声をいただきました。難しかったですよね(笑)。このテーマを設定したのには意味がありました。
エッセーでも文中で何か事柄を紹介することが少なくありません。そういったとき、くどくどと説明するのではなく、「会話」という人と人とのやり取りを通じて説明するという表現の手法があります。会話というものは、人と人との間で起こるものなので、表現として面白みがあるんですね。みなさん苦労はされたようですが、結果、いい作品がいっぱい集まりました。
気を付けないといけないと思ったのは、誰が言ったセリフかをはっきりさせるということです。でも、「『〇〇〇』と山本が言った」などと誰が何を言ったのかをいちいち説明する文章では会話の冥利がなくなります。例えば、セリフの癖で誰が何を言ったかを読者に読み取らせるなど、それぞれ表現の仕方を工夫してみてください。
もう一つ気を付けることは「言い方」について。私たちが実際に会話をしているときは、ちょっと弾んだような投げやりな言い方、表現になりがちです。でも、その言い方をそのまま文章にすると、雑な感じに見えてしまいます。ですので、実際の会話より少し丁寧な表現をする必要があります。これは、「書く」ということと「話す」ということの違い。「読む」ということと「聞く」ということの違いですね。
そろそろ自分でルール(スタイル)を決めよう
今回は、書き方の質問も多くいただきました。カギかっこの使い方や句読点の打ち方……。いろいろありましたが、みなさん書き慣れてきているので、そろそろご自分でルールをお決めになればよいと思っています。
『時雨の記』で知られる中里恒子は優れた作家ですが、1つ面白い癖というか、決まり事がありました。それは会話の最後を必ず「、」で終えること。面白いでしょう。「会話というのはそこで終わりではなく、相手に受け止めてもらうもの」ということなのか……。みなさんもそういうことでいいのです。
決まりごとにとらわれないという姿勢は大切です。新しい自分になって書くということは大事かもしれないですね。スタイルを決めるということは書き手の面白みですから、ぜひそこも楽しんで書いてみてください。
随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
募集については、今後 雑誌「ハルメク」誌上とハルメク365イベント予約サイトのページでご案内予定です。
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