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- 青木奈緖さんのエッセー通信講座第2回参加者の3作品
「家族」をテーマにしたエッセーの書き方を、エッセイストの青木奈緖さんに教わるハルメクの通信制エッセー講座。大切な思い出を形に残すべく取り組む参加者たちの作品から、青木さんが選んだ3つのエッセーを紹介します。
青木奈緖さんが選んだ3つのエッセー
「青木奈緖さんのエッセー講座」参加者による家族のエッセーです。クリックすると、作品と青木さんの講評をお読みいただけます。
「若夏のころ」塚原明子さん
今年もうちのツバメちゃんが帰ってきた。去年は、2ペアで15羽の……
「夜行列車」西山聖子さん
毎年、2月の祖母の命日が近づいて来ると思い出すことがある。……
「『ちゃあちゃあん』の頃」林宏子さん
私が初めて口にした言葉は「ちゃあちゃあん」と母に向けて発しました……
エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答
エッセイストの青木奈緖さんを講師に、半年間でエッセーの書き方を学ぶ通信制エッセー講座。
このエッセー講座のテーマは「家族のエッセー」。日本各地から応募した参加者は30名が毎月1本、家族との大切な思い出をエッセーの形に残すべく取り組んでいます。
参加者ひとり一人がエッセーを書くうちに直面する悩みや疑問は、実は、書く人にとって共通する学びの宝庫です。ハルメクでは、月1回青木さんが参加者の質問に回答する動画を制作。現在の参加者がいきいきと学べるように、また、どなたでもご覧になって学びを生かせるように公開していきます。
第2回となる今回の動画では、参加者から寄せられた「エッセーのテーマ」についての質問に青木さんが答えています。
質問【1】:「エッセーのテーマについて教えてください」
青木奈緖さん:エッセーのテーマをどのように据えて書けばいいかというご質問です。
この問題で共通して言えるのは、実際に書き始める前の段階でかなり考えておいた方がいい、ということです。作家によっては頭の中で8割がた組み立てていて、原稿用紙の前に座ったときにはあとは書き写すだけという、それぐらい考えてらっしゃる方もいるそうです。
エッセーを書くことと料理をすることにはかなり似ている部分があると私は思うのですが、たとえば「今日は天ぷらにしよう」と思うとします。天ぷらというのは、言ってみればテーマと同じです。父親について書こう、というように。
テーマが決まったら、そのためには何が必要かと考えます。「海老がいる、キスもほしい」という風に。これがネタ、実際に書くエピソードにあたるものです。これらをどういう順番で揚げようかとか、どんなタイミングでとか、料理をするときはどなたも考えていると思うんです。原稿を書くのもこれと同じです。
最初にテーマが決まってからエピソードを思い浮かべていくこともあるでしょうし、「ここにいい海老があるから、これなら天ぷらにしなきゃ」という風にエピソードが先にあってテーマを決めることもあるでしょう。後者の場合はたいてい、書き手に忘れられない思い出深いシーンがあると思うんです、「あの瞬間を書こう」という風に。
このときは、なぜそのシーンはそんなに印象深かったのか、あるいはそのシーンの登場人物はなぜそんな感情を表したり、アクションを起こしたのかを考えることです。そこに必ずテーマは隠れているものです。
このように考えることが大切で、原稿を書くというのはみなさんが考えているよりもずっと後の方にくるものだということがおわかりいただけたと思います。
動画では、青木さんの朗読もお楽しみいただけます。参加者の作品から、青木さんが「家族のバトンタッチの瞬間を見事に描いている」と賞賛する西山聖子さんの「夜行列車」です。
エッセイスト・青木奈緖さんのプロフィール
1963(昭和38)年、東京生まれ。文豪・幸田露伴を曽祖父に、作家・幸田文を祖母に、随筆家・青木玉を母に持ち、自身もエッセイストとして活躍。著書に『幸田家のきもの』(講談社刊)、『幸田家のことば』(小学館刊)他。
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回家族の思い出をエッセーに書き、講師で随筆家の青木奈緖さんから添削やアドバイスを受けます。
書いていて疑問に思ったことやお便りを作品と一緒に送り、選ばれると、青木さんが動画で回答してくれるという仕掛け。講座の受講期間は半年間。
現在、参加者を募集中です。申込締切は2022年7月26日(火)まで。詳しくは雑誌「ハルメク」7月号の誌上とハルメク旅と講座サイトをご覧ください。
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