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- エッセー作品「島原の子守唄」中澤紀子さん
随筆家の山本ふみこさんを講師に迎えて開催するハルメクのエッセー講座。教室コースの参加者の作品から、山本さんが選んだエッセーをご紹介します。第1回の作品のテーマは「なるべく」です。中澤紀子さんの作品「島原の子守唄」と山本さんの講評です。
島原の子守唄
町のふれあいセンターのお祭りで、お琴教室の子供達に何か演奏してほしいと頼まれる。
子供達は発表会が大好きなので喜んで引き受けた。
選曲の中で「島原の子守唄」を取り入れた。難しいのになぜか子供達はこのメロディーが気に入ったようだ。
練習している中で、私が入らなくても子供達だけでいけるかな? という雰囲気が出てきた。
ひとりの小学校高学年の子に任せてみたところゆったりした子守唄らしい雰囲気……私の指導とは全然違うが何故かいい。
下級生達も一生懸命ついていく。
音を楽しむ それが音楽 3本の指に爪をつけて13本の糸をかき鳴らす、平安時代からの楽器「筝」子供達には一般的な呼び方で「こと」と呼ばせ曲の弾き方は指導するができ上った曲の思いはそれぞれでいいのだなと思わされた。
ふれあいセンターでの演奏は大成功。
ある男性からは「島原は私の生まれ故郷。ありがとうございました」と。
山本ふみこさんからひとこと
お祭り。子どもたち。発表会。なんて話になりますと、つい描き方が大げさになりがちです。「感動」に向かって力が入り過ぎてしまいます。
ところが「島原の子守唄」はどうでしょう。さりげなくやさしく奏でられてゆきます。
「私の指導とは全然違うが何故かいい」
ですって。
ここで読者は、自然ななりゆきのように感動するのです。
山本ふみこさんのエッセー講座(教室コース)とは
随筆家の山本ふみこさんにエッセーの書き方を教わる人気の講座です。
参加者は半年間、月に一度、東京の会場に集い、仲間と共に学びます。月1本のペースで書いたエッセーに、山本さんから添削やアドバイスを受けられます。
現在第6期の講座を開講中です。次回第7期の参加者の募集は、2021年12月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。
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