青木奈緖さんが選んだエッセー作品の紹介とQ&A動画

青木奈緖さんのエッセー通信講座第4回参加者の3作品

公開日:2021.09.03

「家族」をテーマにしたエッセーの書き方を、エッセイストの青木奈緖さんに教わるハルメクの通信制エッセー講座。参加者に寄せられた作品から青木さんが選んだエッセーを紹介します。半年間の講座も後半に入り、軽やかながら味わい深い3作が揃いました。

青木奈緖さんのエッセー通信講座第4回
青木奈緖さんのエッセー通信講座第4回参加者の3作品

青木奈緖さんが選んだ3つのエッセー

「青木奈緖さんのエッセー講座」参加者による家族のエッセーです。
クリックすると、作品と青木奈緖さんの講評をお読みいただけます。

「それぞれの子育て」塚原明子さん
3月からの半年間は毎年ウチに巣を作ってくれるツバメに心を癒やされている……

「立て看板」西山聖子さん
50数年前、私が小学校3年生のある日、両親と共に母の友人宅へ……

「他山の石」野田佳子さん
夫は退職して以来現役の時程空腹を感じなくなったせいか、食事に対する……

 

エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答

今回の動画では、エッセーの書き方が一歩上達するためにはどうすればいいか、青木奈緖さんがアドバイスしています。

 

 

青木奈緖さんの、エッセーが上達するためのアドバイス

青木さん:エッセー講座の参加者は、とても上手になっていらっしゃるのですが、その上に、あともう一歩上がるにはどうしたらいいか、というお話をしたいと思います。それは「自分がしたい表現だけではなくて、読者がどう読むだろうと考えていただきたい」ということです。

みなさんは書くとき、書きたい内容を思い浮かべて、どうしたらそれを文章にできるか、自分と対話しながら文章にしていると思います。その段階はそれでいいんです。とにかく、書いてしまってください。

だけれど、ひと段落ついたところなど、どこかの時点で少し冷静になって「この文章を読者はどう読むだろう」と考えてみてください。難しいことですが、読者と同じ何も知らない状態になって、読み直してみてください。これができると、作品はもう1ランクも2ランクも上がると思います。

文章が練れた場合と、あふれるものを無防備に文章にしてしまった場合との差は、読み手にはやはりわかります。

今回の質問「家族のことを書こうとすると、どうしても自分のことになってしまうのですが、どうしたらよいでしょうか?」

青木さん:どうしても自分のことになってしまうのは、当然です。というのは、書いているのはその人自身ですから、その人の目や、耳や、五感を通したことを書くことになるので、自分が出てしまうというのは当然のことなんですね。

ただ、その程度には差があって、主観的に自分がその時何を思ったかということをメインにして書くこともできますし、自分というものを極力消して、まるで天井の監視カメラから見ているように書くやり方もできます。その間で、今回はどのあたりに視点を置いて書くか、意図的に決めることもできるし、結果的にこのあたりになったということもあるでしょう。

いずれにしても、全く自分を「無」にしてしまったら、その方が書く意味もなくなってしまうことになると思います。

動画では、より詳しいお話を青木さん本人の言葉で聞くことができます。

また、参加者のエッセーを紹介するコーナーでは、戦後の外国人住宅を思わせる家を舞台に、父と娘の関係を描いた佳作「立て看板」(西山聖子さん作)を青木さんの朗読で紹介しています。ぜひご覧ください。

■もっと知りたい■

エッセイスト・青木奈緖さんのプロフィール

1963(昭和38)年、東京生まれ。文豪・幸田露伴を曽祖父に、作家・幸田文を祖母に、随筆家・青木玉を母に持ち、自身もエッセイストとして活躍。著書に『幸田家のきもの』(講談社刊)、『幸田家のことば』(小学館刊)他。

 

ハルメクの通信制エッセー講座とは?

全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回家族の思い出をエッセーに書き、講師で随筆家の青木奈緖さんから添削やアドバイスを受けます。

書いていて疑問に思ったことやお便りを作品と一緒に送り、選ばれると、青木さんが動画で回答してくれるという仕掛け。講座の受講期間は半年間。

第3期の募集は終了しました。次回第4期の参加者の募集は、2022年1月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。

ハルメク旅と講座

ハルメクならではのオリジナルイベントを企画・運営している部署、文化事業課。スタッフが日々面白いイベント作りのために奔走しています。人気イベント「あなたと歌うコンサート」や「たてもの散歩」など、年に約200本のイベントを開催。皆さんと会ってお話できるのを楽しみにしています♪

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