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- 山本ふみこさんエッセー通信講座第5回参加者の2作品
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。参加者の作品から山本さんが選んだエッセーを紹介します。今月の作品のテーマは「苦手」。楽しんで書く姿勢に共感する2作と、山本さんの動画をお楽しみください。
山本ふみこさんが選んだ2つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。
「アイラブユー!」勝矢和代さん
動物園の動物を無邪気に見ることができない。ある日私は動物園にいた。……
「ネギのみじん切り」小井田弥栄さん
子どものころ、長ネギが嫌いだった。お味噌汁に入っていたネギのぬるぬるっと……
エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答
通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、山本ふみこさんが動画で回答します。
今月の質問①「『嫁』という表現に抵抗があるのですが、どうすればいいですか?」
山本さん:以前に「夫」と「主人」という言葉で、「主人」という言い方は避けておきましょう、というお話をしました。「嫁」という人がもし私にもいたら、『息子の連れ合い』や『息子のパートナー』と書くかしら。
あだ名をつけるのもいいと思います。登場人物を「Sさん」などと書く場合がありますが、少し遠い存在に感じるんですよね。そういうときは「すばる(仮名)」とか、少し不思議なあだ名にするといいです。すると突然書きやすくなるし、読みやすくもなります。
今月の質問②「説明の要・不要の見分け方を教えてください」
山本さん:ごく簡単に説明すると、その説明が無ければまるで通じないという説明は、省けません。不要な説明は、ついしたくなるんだけど、やめておきましょう、という話です。
ただし、不要だけど面白い説明というのもあります。不要だったらやめるという、簡単なことではないんです。
一番大事なことは、「初めての方が読む」という設定のもとで書いて、必要のある説明は省かないということです。
今月の質問③「長くなってしまった文章から、カットして短くできる部分の見分け方を教えてください」
山本さん:限りのある文章の量ですから、本筋のお話をきちんと書き込むのに文字数を使う方がいいと思います。必要な説明を書いたり、その周辺でちょっと脱線して戻ってくることで面白みを加えたり。
読ませていただくと、ぎゅうぎゅうにカバンの中に荷物を詰め込んで「もったいない、また別のときに書けばいいのに」と思うことが、たびたびありますので、別の機会にとっておくことをおすすめしたいと思います。
また、書いている出来事を共有した全員を書こうとしなくていいんです。本当は夫も、お孫さんも、お友達いたのかもしれないけど、話の筋と関係ないときは書かなくていいです。あたかも自分一人でそこにいる、という書き方でも構わないことが少なくありません。
あったことは全部書く方がいいと思いがちですけど、取捨選択しないと、本当に言いたいことがボンヤリしてしまいます。
■もっと知りたい■
随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されたテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けます。講座の受講期間は半年間。
第3期の募集は終了しました。次回第4期の参加者の募集は、2021年12月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。
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