公開日:2021/06/10
ファッションデザイナー・横森美奈子さんが50代からのおしゃれのコツをアドバイスする連載企画。今回のテーマは、家の中でおしゃれを楽しむコツです。家で過ごす時間が長いコロナ禍も、おしゃれの力で気分よく過ごしましょう!
みなさんは、おうちの中でどんな格好をしていますか?
だいたいは外出用の「オン」と、家でくつろぐ「オフ」とで区別をつけていて、オフのときはラクなTシャツやジャージ類などでリラックスすることが多いですよね。でも、それは「オン」があるからいいわけです。
昨今のように「オフ」が圧倒的に多くなると、いざ出掛けようとするときに、“あれっ⁉”という感じで、おしゃれが決まらなくなってしまうことも。
私自身も先日、久しぶりの仕事の打ち合わせにちょっとユルい格好で行ってしまい反省! 外出自粛の「おこもり生活」で鈍った感覚を立て直さなければと、焦りました(笑)。
そこで発想の転換! せっかく家にいるんですから、この際、おうち時間を“おしゃれの自主トレ”時間にしてしまいましょう。そのために鏡は、よく通る場所や見えるところに配置すること。歩き方や姿勢、表情までチェックできます。
そして家の中だからこそ、普段は着ない色やコーディネートに挑戦してみましょう。
おしゃれには“慣れ”も必要です。明るい色や柄、アクセサリーも家で身に着けると、だんだん慣れて自分に似合うものもわかってきます。何より、おしゃれをすることで家の時間が楽しくなります!
洗いざらしのシャツも、きれい色のネックレスで元気に楽しく。いつもの格好でも、ちょっとの工夫で気分が上がるものですよ。
こういう優しく女らしいコーデは、甘くなり過ぎて苦手(笑)なので普段しません。でも家で“いつもと違う自分”を楽しんでみるのはアリ!
ラクな着心地のラップスカート付ワンピースは、ホームウエアにもお出掛けにも。
私はいつも、家の中でスリッパは履きません。スリッパはフラット過ぎて履き心地が不安定で、転倒の原因になったりもします。硬いフローリングにはクッション性も必要です。
そこで愛用しているのが、上の写真でも履いている「クロックス」のサンダル(ヒール4cm)。足を包み込むホールド感があって、きちんと歩けるので姿勢も保てます。
おうちだからこそ楽しめる、横森流のおしゃれのアイデアはさらにいっぱい!
派手な色や柄のコーディネートは、外で着るとなると勇気がいりますが、家の中でならよいのでは?
家族は「どうしたの?」と言うかもしれませんが、「いいじゃない。楽しいんだから」で押し切ります(笑)。
家の中が明るくなって、きっと家族も喜んでくれると思うんです。きれいな色が気持ちを明るくすることは、色彩心理学でも証明されているのですから。
これはリゾート用に持っていたパンツ。どうせ誰にも会わないなら、派手な色の組み合わせでリゾート気分です。
3年前に買って一度も着ていないヒョウ柄ブラウス。外では恥ずかしくて着られなくても、家の中なら(笑)。
手放すべきか迷っているようなTシャツも、自由にペイントしたら、楽しく生き返ります!
市販の「布えのぐ(アクリル絵の具)」なら、水彩絵の具と同じように描けて、乾燥後24時間で洗濯もできます。
くたびれた服を着ていると気分まで落ち込む、おしゃれをすると立ち居振る舞いもしゃんとする……というように、私たちの気分は案外、着るものによって左右されています。
だからこそ、服やメイクで自分を引き立てて、気分よくさせることを心掛けましょう。
伸びてくる白髪には気が滅入るもの。家にある布などで幅広めのヘアバンド風にし、頭頂部と生え際をカバーしましょう。
バンダナもおすすめ。元気な色を選んでキリリと。気分が引き締まって家事もはかどりますよ。
すっぴんは顔色が悪く見えます。パウダーファンデーションを軽く、チークと眉毛を描くのが私のおうち仕様。
“ちょっとそこまで”出掛けるときは、メガネが強い味方に。太めフレームなら目のまわりのクマやくすみもカバーできます。
サングラスを選ぶなら、濃い色より薄い色のレンズの方が威圧感がなくおしゃれ。
サイドがメタルで軽いメガネ。最近は手頃な価格も多いので、おしゃれなメガネコーデを楽しんで!
荒れた手足を見ると気分が下がります。特に足は荒れがちなので明るい色のペディキュアで引き立てて。
構成=五十嵐香奈(ハルメク編集部) 撮影=元木みゆき
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年7月号に掲載された内容を再編集しています。
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