公開日:2021/07/10
ファッションデザイナー・横森美奈子さんが50代からのおしゃれのコツをアドバイスする連載企画。今回のテーマは、痩せて見える服&シルエットです。立ち方・座り方・服の選び方次第で、誰でもすっきりスマートに見せられます!
加齢とともに生じる体型の変化や体重の増減。50代・60代ともなれば、誰でも“体型コンプレックス”があるものです。
私自身、年を重ねるにつれ体のボリュームがアップし、体重60kg、服のサイズは13号。でも、私を見た人からは「そんなに太って見えない!」とよく言われます。
実際は痩せていないのに、私がスリムな印象(あくまで印象ですよ・笑)を与えているとしたら、それは体のシルエットをスッキリ見せる服の選び方や着方を徹底しているから。
そして「立つ」「座る」のポージングでスマートに見せる工夫をしているからです。
特にポージングは、ちょっと気を付けるだけで、簡単に瞬時に体のシルエットを操作できてしまうので、やらない手はありません!
まずは、下の写真を見てください。日本人女性は「お行儀よく」と子どもの頃から言われてきたせいか、真正面に立って手を前で合わせ、上目遣いになりがちです。
でも、この立ち方は決してスタイルよく見えず、もっさりした印象を人に与えます。
それが、ほんのちょっとの工夫で、スマートな印象に変えられるとしたらどうでしょう?
下の写真のように、体をちょっと斜めにしただけでボリュームダウン。片足をちょっと前へ出すだけで、足の長さがプラスに。それだけでスタイルも印象もスッキリするでしょう?
なので、私は日頃から、人に向かってこうやって立つ癖がついてしまっています(笑)。みなさんもぜひ鏡の前で、素敵に見える角度やポーズの研究を。ダイエットよりも即効性がありますよ!
証明写真以外にこのポーズは不要。ぴったりつけた腕や肩の丸みが出てしまっています。
写真撮影では体を斜めにする習慣を。顔は光のある方に向け、少しアゴを上げると明るい印象に。
バッグを抱え込み、足を引くと猫背になり、もっさり見えます。電車の中ならまだしも、人目のある場ではNG!
片足を垂直に立て、もう一方は後ろに重ねればスッキリ! バッグは脇か、ひざの上なら寝かせて置きましょう。
続いては、スカートスタイルの場合です。スカートの場合も、パンツの場合同様に、真正面を向かないで足を前後にずらして立つと、スッキリ見えます。
特に、O脚ぎみの人は足をそろえて立たないこと。足の形が強調されてしまいます。
また、無防備すぎる「仁王立ち」は、脚の形や太さが目立ち、たくましく見える原因に。
足を前後にずらし、ひざを少し重ねると、足の形や太さが気になりません。
両足をそろえて、まっすぐ立った姿をシルエットにすると、“ずん胴”で太って見えてしまいます。
アシンメトリーなポーズで、ウエストのくびれが出現! さらに、アゴを少し上げれば、明るく元気な印象に。
最後にご紹介するのは、着痩せして見える服の選び方です。
体型を隠そうと全身ゆったりした服を着ると、かえって体を大きく見せてしまうことも。上半身か下半身、どちらかの面積をコンパクトにすると、メリハリがついて、グッと引き締まって見えます。
とにかく、服や体を“シルエット”でとらえる習慣をつけましょう。
上下ともダボッとした服を着ると、服の面積分、体が大きく見えます。シルエットを見れば、一目瞭然!
着痩せして見えるコツは、一方をコンパクトにまとめてバランスを取ること。ゆったりシャツはタンクトップと重ねて、すっきりめのワイドパンツを合わせれば、バランスよく痩せて見える服装に早変わり!
ゆったりシルエットのキュロットには、ジャストサイズのトップスを合わせてメリハリを。グッとスリムな印象に。
我が身を挺しての“痩せて見える服&シルエット実践編”、いかがでしたか? 痩せて見えるか、太って見えるかは、実際の体のシルエットではなく、服のシルエットで決まります。
スタイルよく見せるためのポージングはお金もかかりません。日々、研究あるのみです!
構成=五十嵐香奈(ハルメク編集部) 撮影=日高奈々子
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年8月号に掲載された内容を再編集しています。
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