横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・10

豆を飾って鬼やらい。赤カブで作る椿に思う、春の訪れ

公開日:2020.11.19

料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは「立春」。立春は冬と春を分ける節目の日。どうしても鬼を払うことに目を向けがちですが、冬から春への季節の移り変わりを感じる季節でもあります。

横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・10
横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・10

鬼を払って、春に向けて準備を始める季節

火鉢で花豆をコトコトと煮るのも冬の愉しみ。
火鉢で花豆をコトコトと煮るのも冬の愉しみ。

信州の2月は凍てつくような寒さが続きます。庭木には、藁(わら)を帽子のように編んだ「藁ぼっち」をかぶせて雪と寒さ除けを。凍しみて割れやすくなる石の水鉢も、藁ぼっちですっぽり覆います。

餌を求めて飛んできたメジロやらヒヨドリが藁ぼっちの上でちょこんと休憩。ガラス越しにそんな庭の冬景色を見ながら、火鉢で花豆をコトコトと煮るのが、この時期の私の好きな時間です。...

このコンテンツは、ハルメク365本会員の方のみご視聴ができます

ハルメク365とは?

横山タカ子

1948(昭和23)年長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

注目企画