お正月の祝いのお膳には、慶びを和紙で添えて
2020.11.192020年11月19日
横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・10
豆を飾って鬼やらい。赤カブで作る椿に思う、春の訪れ
料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは「立春」。立春は冬と春を分ける節目の日。どうしても鬼を払うことに目を向けがちですが、冬から春への季節の移り変わりを感じる季節でもあります。
鬼を払って、春に向けて準備を始める季節
信州の2月は凍てつくような寒さが続きます。庭木には、藁(わら)を帽子のように編んだ「藁ぼっち」をかぶせて雪と寒さ除けを。凍しみて割れやすくなる石の水鉢も、藁ぼっちですっぽり覆います。
餌を求めて飛んできたメジロやらヒヨドリが藁ぼっちの上でちょこんと休憩。ガラス越しにそんな庭の冬景色を見ながら、火鉢で花豆をコトコトと煮るのが、この時期の私の好きな時間です。...