更年期で痩せる人と太る人の違いって?原因と対処法
2024.06.092022年01月06日
更年期障害の症状と対処法
更年期障害の症状を緩和する、プラセンタ注射って何?
更年期障害の症状を緩和するプラセンタ注射は、ヒト胎盤エキスを注射する治療法。美容やアンチエイジングに効果がありますが、免疫を整える作用や血行促進、女性ホルモンの分泌を促す作用もあり、更年期症状の治療に取り入れる人が増えています。
プラセンタエキスは胎盤由来の有効成分
美容成分として知られる、プラセンタ。プラセンタとは「胎盤」のことで、子宮内で胎児のへその緒とつながっていて、酸素や栄養を供給する役割がある組織です。
この胎盤から抽出されたプラセンタエキスに更年期障害の症状をやわらげる効果もあることから、一度使ってみたいと思っている人もいるでしょう。
プラセンタエキスには、各種のアミノ酸をはじめ、脂質、糖質、ムコ多糖類、ビタミン、ミネラル、核酸や酵素などの生理活性物質が含まれており、免疫の働きを整える、血行促進、成長ホルモンの分泌促進、肝機能を高めるといった作用があります。
また、体内の復調作用もあり、不要なものを排除・排泄させて、本来の状態に戻そうとする働きもあります。
プラセンタ=胎盤という点で、女性ホルモンが含まれていないか不安な人もいるかもしれませんが、医療用プラセンタはホルモンが除去されているので、乳がんや子宮がん、子宮内膜症などの既往がある人にも使えます。
なお、市販のプラセンタエキスは馬や豚など動物由来のものですが、更年期障害などの治療に使う医療用プラセンタエキスは、厚生労働省から認可された人間由来の「ヒト胎盤エキス」だけと決められています。投与方法は注射のみで、内服薬などはありません。
プラセンタ注射は更年期障害のさまざまな症状に効く
プラセンタ注射は更年期障害による肩こりや腰痛などの関節痛をはじめ、だるさや冷え、皮膚の乾燥やかゆみなどの症状を緩和します。どちらかといえば症状が軽めで、アンチエイジング効果を期待する人に向いているといえます。
希望する場合はプラセンタ注射を行っている婦人科を受診し、事前に血液検査や各種のホルモン検査を受けます。そのうえで注射が可能かどうか判断します。その後も定期的に血液検査やホルモン検査を受けることになります。
プラセンタ注射は、打ってから効果が現れるまでの期間に個人差があります。
症状が強めの人は最初の2か月ほどは週に2回、あるいは10日に3回ほどを目安に、あまり間隔を空けず注射したほうが効果も早く現れます。その後も週に1回ほどのペースで注射を受けます。
副作用はほとんどありませんが、人間の胎盤が原料であるため、感染症のリスクがまったくないわけではありません。プラセンタ注射を受けた人はその後、献血や輸血をしてはいけない決まりなので、注射を受ける前によく検討することが大切です。
更年期障害の治療なら健康保険が適用される
プラセンタ注射は、婦人科を受診して更年期障害の治療として認められれば、健康保険が適用されます。1回数百円程度の自己負担額で済むので経済的です。
更年期とされる45〜60歳頃であれば、健康保険で注射を受けることができます。また、それ以降であっても医師の診断があれば、健康保険が適用されます。
なお、美容目的で自費で注射を受けることも可能ですが、この場合は注射薬だけで1回につき2000〜3000円ほどかかり、週1回を目安に注射を受けるのが一般的なので、1か月あたりの費用がやや大きくなります。
監修者プロフィール:浜中聡子さん
クレアージュ東京エイジングケアクリニック院長。女性の頭髪に関する悩みから更年期・女性ホルモンといった悩みが専門分野。14年にわたり女性の髪の悩みに携わってきた女性専門・頭髪治療の第一人者として、心身ともに健康で充実した毎日を過ごすことができるよう、医療面からのサポートを行っている。
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