更年期障害の症状と対処法

更年期障害を市販薬で乗り切りたい。薬の選び方と注意

公開日:2018/07/02

更新日:2021/12/27

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更年期の気になる症状・対処法を医師が解説する連載企画。今回のテーマは「市販薬」。更年期障害の症状があらわれたとき、できれば市販薬で何とかしたいという人もいるはず。そこで、市販薬の種類や効果、選び方について解説します。

更年期障害を市販薬で乗り切りたい。薬の選び方と注意

軽い症状は婦人薬や更年期対応市販薬で緩和も

婦人薬や更年期対応市販薬

「これって更年期障害かしら?」と感じるような症状があらわれたときや、病院に行くほどではない軽い症状のとき、まずは市販薬を試してみたい人もいるでしょう。

本来なら婦人科にかかって診てもらうのがベストですが、それができないときには市販薬で様子を見るのもひとつの方法です。更年期障害の症状緩和をうたった市販薬は、婦人薬や更年期対応市販薬などと呼ばれ、種類が豊富です。

中でも漢方薬はさまざまな生薬の組み合わせで作られており、全体的な心と体のバランスの乱れを回復させる働きを持ちます。更年期のさまざまな症状には「婦人科三大処方」と呼ばれる当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸などが用いられています。

ただ、漢方薬の効果を最大限に発揮させるためには、体質に合ったものを選ぶことが重要なポイント。病院で漢方薬を処方する際にはその人の体質に合ったものを選びますが、市販薬では体質に合わせて選ぶことはできません。もしも市販薬が体質に合わない場合には、効果がでないばかりか副作用がでる可能性もあるため注意が必要です。

市販の治療薬は、病院でもらう処方薬よりも成分含有量が少ない場合が多く、処方薬ほどの高い効果は期待できません。しかし、どの体質の人でも使えるように成分を調整してあるため、比較的症状が軽い人などは試してみてもよいでしょう。

購入の際は、自分の体質や症状に適しているか、どんな成分が含まれているのか、店頭でパッケージをよく確認し、薬剤師がいれば説明してもらうことをおすすめします。事前にスマホやパソコンで製薬会社のホームページを検索し、商品の情報を確認しておくと安心です。

市販薬も用法・用量は守ること!複数の薬の使用は注意

市販薬も用法・用量は守ることが大切

婦人薬や更年期対応市販薬を服用するときは、必ず決められた用法・用量を守ることが大切です。処方薬よりも成分量が少ないから多めに飲んでも大丈夫などと、勝手に量を増やすのは厳禁です。思わぬ副作用があらわれたり、症状が悪化したりする危険があります。

また、複数の婦人薬や更年期対応市販薬を同時に服用するのもいけません。1種類ごとの用量を守っていても、複数合わさることで用量オーバーになり副作用が生じる恐れがあります。

あれこれ試したい気持ちはわかりますが、こうした服用のしかたは非常に危険なため注意しましょう。他の薬を試したいときは、今服用している薬を中止してから別の薬を試してください。

市販薬で効果がないとき、症状が悪化したときは病院へ

市販薬で効果がないとき、症状が悪化したときは病院へ

市販薬の場合、病院で処方される薬のような即効性はないため、少なくとも1か月ほどは服用して様子を見ます。とくに異常がなく、症状も悪化していないときは、さらに2〜3か月は服用を続け、様子を見てもよいでしょう。

しかし、1か月ほど服用しても効果が実感できないとき、あるいは症状が悪化してきたときには医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。効果がなかったり、逆に不快な症状があわわれたりする場合は、市販薬が体質に合っていない可能性があります。

特に、動悸や息切れ、めまい、不正出血などの症状が悪化した場合は、病気を見逃す危険があるので、放置せず婦人科を受診してください。

もし、かかりつけの婦人科がない場合は、よい機会なので探すことをおすすめします。更年期障害の症状はしばらく続けてあらわれるパターンが多く、長いつき合いになるのは確か。それなら、信頼できるかかりつけの婦人科がいたほうがずっと安心です。

婦人科にかかる際には、どんな症状があるかだけでなく、服用している市販薬やサプリメントなどの名称も診察の際に必要になります。事前にメモなどを用意しておき、必ず医師に伝えるようにしましょう。

また、「忙しくてなかなか病院に行けない」「婦人科や漢方薬局は敷居が高い」という方からは、スマホで薬剤師への相談ができる「あんしん漢方」のようなサービスも選ばれています。

漢方のプロが、AIを活用して症状と体質にあった漢方薬を見極めてくれます。隙間時間に手軽に相談でき、自宅で受け取れるので、忙しい人にもおすすめです。

監修者プロフィール:横倉恒雄さん(横倉クリニック)

横倉恒雄さん(横倉クリニック)

よこくら・つねお 医学博士。医師。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。婦人科、心療内科、内科などが専門。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る脳の健康法』『脳疲労に克つ』他。日本産婦人科学会認定医 /日本医師会健康スポーツ医/日本女性医学学会 /更年期と加齢のヘルスケア学会ほか。

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ハルメクWEB編集部

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