腸内に悪玉菌が増えると起こる7つの重大な疾患とは?
2024.10.152024年10月08日
腸を整える食べ方絶対ルール#1
SOSを見逃さないで!腸内環境チェックリスト
食事の栄養は腸で吸収され、血液によって全身に運ばれるので、腸内環境は全身の健康に大きく影響を与えます。50代からを元気に過ごすために行いたい「腸活」について各専門家に伺う全7回の特集。まずは自分の腸の状態をチェックしてみましょう!
教えてくれたのは:川本徹(かわもと・とおる)さん
1987年、筑波大学医学専門学群卒業。専門は消化器外科。元筑波大学消化器外科講師。2010年にみなと芝クリニック院長に就任。日本テレビ「ザ・仰天ニュース」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」などメディア出演多数。『結局、腸が9割』(アスコム刊)など著書多数。
腸を整えることが重要なのは「健康の要所」だから!
腸は体にウイルスなどの「悪いもの」を入れないようにする「防衛ライン」です。このラインが突破されてしまうと、血管を通じて全身に「体に悪いもの」が運ばれてしまいます。50代60代以降に特に気になりだす、血管や脳(認知機能)なども例外ではありません。
一方で、腸は「体にいいもの」を吸収したり、作ったりして、全身に届けることもしています。
腸で作られる「体にいいもの」
- 全身の健康に欠かせない「ビタミン類」
- ウイルスや菌をやっつけてくれる「免疫抗体」
- 心を明るくする「ホルモン」
つまり、腸がちゃんと動かないと、栄養がうまく吸収されないだけでなく「悪いものが吸収され、いいものが作られない」可能性があるのです。
【チェック】あなたの腸はちゃんと動いている?
腸の状態は、食事や生活習慣に影響されて日々変化しています。次の24の項目のうち、当てはまるものにチェックを入れてみましょう。チェックが付いた合計数で今の腸の状態がわかります。
食事についてのチェック項目
□野菜はあまり食べない
□肉が好きでよく食べる
□朝ご飯は抜くことが多い
□食事の時間が不規則
□早食いの傾向がある
□満腹になるまで食べてしまう
□お酒が好きでたくさん飲む
□週の半分以上は外食をする
生活習慣についてのチェック項目
□朝起きたとき、空腹を感じない
□1日の運動時間が30分に満たない
□常に仕事や家事に追われている
□イライラしたり、ストレスを抱えがち
□やる気が出ない、落ち込みやすい
□入浴をシャワーで済ますことが多い
□肌荒れやニキビがなかなか治らない
□睡眠の質が悪いと感じる
便の状態についてのチェック項目
□排便が毎日はない
□時々お腹をこわし、便がゆるくなる
□排便のあとスッキリ感がない
□いきまないと便が出ない
□便がいつも硬めですぐ水に沈む
□便の色が暗い(暗いこげ茶や黒っぽい色)
□便やおならのニオイが気になる
□お腹が張ってる感じがして苦しい
チェック項目に6個以上チェックが入ったら要注意!
0~5個の人は「元気腸」
腸は元気で、ぜん動運動も比較的スムーズに行われている状態。いつもと様子が違うなと感じたら「食事」と「生活習慣」でチェックの付いた項目に気を付け、改善するようにしてみましょう。
6~15個の人は「お疲れ腸」
腸がお疲れ気味で、ぜん動運動が滞りがちな状態。「便の状態」に多くチェックがつくほど、早急に対処が必要です。運動習慣のない人は、簡単な運動から始めてみましょう。
16個以上の方は「停滞腸」
腸はかなり弱っている状態。ぜん動運動も正常に行われておらず、悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなっている可能性が高いです。「食事」と「生活習慣」の両面を今すぐ整えましょう。
「善玉菌「悪玉菌」のことを知って腸を元気にする!
私たちが食べたものの栄養は大部分が小腸で吸収され、その残りを大腸が吸収します。ここで大きな役割を果たすのが、大腸や小腸にすむ腸内細菌。食べたものを発酵・分解し、吸収を助けてくれます。
「善玉菌」や「悪玉菌」という言葉が身近になりましたが、「悪玉菌」がなぜ「悪」なのか、「善玉菌」はどうしたら増えるのか、食べ方や食べ物で変わる腸内環境について、引き続き川本さんに詳しく伺っていきます。
最後に70歳を超える今でも現役の医師として活躍する、鎌田實(かまた・みのる)さんが実践している、腸活の食生活や運動習慣についても伺っています。
ぜひ今からすぐに!腸内環境を整える「腸活」を始めてみてください。
※本記事は、『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』(アスコム/1595円・税込)より一部抜粋して構成しています。
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