腸を整える食べ方絶対ルール#4

毎日のヨーグルトでは腸活には弱い?善玉菌の育て方

毎日のヨーグルトでは腸活には弱い?善玉菌の育て方

公開日:2023年10月10日

毎日のヨーグルトでは腸活には弱い?善玉菌の育て方

特集「腸を整える食べ方絶対ルール」の第4回。全身の健康と免疫力の要になっている「腸」ですが、腸内環境を整えるには「善玉菌」を増やすのが一番の方法と話す消化器外科の川本徹さん。善玉菌の正しい育て方について、詳しく伺います。

教えてくれたのは:川本徹(かわもと・とおる)さん

1987年、筑波大学医学専門学群卒業。専門は消化器外科。元筑波大学消化器外科講師。2010年にみなと芝クリニック院長に就任。日本テレビ「ザ・仰天ニュース」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」などメディア出演多数。『結局、腸が9割』(アスコム刊)など著書多数。

「ビフィズス菌」と「酪酸菌」を増やす食生活が重要

「ビフィズス菌」と「酪酸菌」を増やす食生活が重要

前回、私たちの体を守るためには、まずは腸内環境を正常に保つことが重要ということを詳しく解説しました。

腸内環境を正常に保つには、まずは短鎖脂肪酸を作ってくれる善玉菌、特にその主力となっている、ビフィズス菌と酪酸菌(らくさんきん)が増えるような食生活を心掛けることが大切です。

短鎖脂肪酸には、悪玉菌の増殖を防ぎ、腸内環境を整える効果があります。

では、どのような食生活がいいのか。それは、ビフィズス菌や酪酸菌のエサとなる水溶性食物繊維を意識的にとるのが、やはりいいと思います。

言ってみれば、必要な量の善玉菌が腸の中にちゃんといて、元気にエサを食べ、代謝産物を出してくれていれば、私たちはお腹の調子もよく、太り過ぎたり、重い病気に悩まされたりすることもなく暮らしていけるのです。

ところが腸内細菌は、比較的短期間で入れ替わっていきます。これは私の見解ですが、現代の日本人の食生活は動物性タンパク質や脂質を食べることが昔と比べるととても多くなっていますね。

また、インスタント食品やさまざまなジャンクフードなど、加工された食品の摂取量もケタ違いだと思います。ですから、ベジタリアンでもない限り腸内細菌のバランスは崩れやすく、どうしても善玉菌より悪玉菌の方が多くなりがちなのではないか、と思います。 

食品で摂取した乳酸菌は9割が大腸に届かない!

食品で摂取した乳酸菌は9割が大腸に届かない!

善玉菌が極端に減って悪玉菌が優勢にならないよう、善玉菌を増やす食生活を心掛けることが、健康な体の維持につながります。

とはいえ、善玉菌を増やすのに食べ物が重要ということは、ずいぶん前から言われていますよね。みなさんの中にも、善玉菌を増やすための食べ物をすでにとっているという腸活意識の高い方もいらっしゃるでしょう。

特に多いのが、「ヨーグルトを食べています」という声です。もちろん腸にはいいのですが、残念なことにヨーグルトなどの食品に含まれる乳酸菌は、9割が大腸に届く前に、胃酸で死んでしまうのです。

ヨーグルト以外の発酵食品に含まれている乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌はどうかと言うと、そのほとんども調理時に加熱する過程や胃酸によって、大腸に届くまでに死んでしまいます。

最近では「生きて腸に届く」と宣伝されている商品もよく見かけるようになりましたが、生きて腸に届いたとしても、食べ物から摂るこれらの善玉菌は、私たちの体を通過するだけで、定着するわけではないのです。

では、なぜこうした発酵食品が体にいいのかと言われると、食べ物に含まれている善玉菌の死骸が、すでに腸内フローラにいる善玉菌のエサとなるからです。

また、運よく生きて大腸まで届いたものは、そのまま定着することはないものの、生きているほんの1~2日間だけは、腸内で仲間の数と種類を増やすことにつながるのです。

胃酸で溶けない水溶性食物繊維がイチオシ

胃酸で溶けない水溶性食物繊維がイチオシ

さらに、最近ではヨーグルトなどに含まれる乳酸菌も、自分に合うものと合わないものがあることがわかってきています。そのため、知らず知らずのうちに、合わない乳酸菌を摂り続けてしまう可能性もあるのです。

2週間くらい食べ続けても体調に変化がないときは、もしかすると、ご自身の体に合っていないのかもしれません。合わない菌では、仲間の数や種類も増えないばかりか、エサとしても使われず、せっかくの腸活もただの食べ損になってしまいます。

一方、同じ善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維は、胃酸で消化されることなく大腸まで届きます。また、ヨーグルトの乳酸菌のように、人を選ぶこともありません。

さらに、水溶性食物繊維は、さまざまな種類がいる善玉菌たちすべてのエサになるので、とても効率がよいのです。ですから、腸活として気軽に食に取り入れるものとしては、水溶性食物繊維がイチオシなのです。

次回は、腸内環境を整えるのに最適な水溶性食物繊維のとり方について詳しく伺います。

※本記事は、『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』(アスコム/1595円・税込)より一部抜粋して構成しています。

イラストレーション=平井さくら


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HALMEK up編集部
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