更年期の女性は血圧が上がりやすい

高血圧は家庭で予防&改善を!セルフケアのコツを紹介

公開日:2021/08/31

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若い頃は低血圧だった女性でも、更年期に入ると高血圧になる可能性があるのをご存じですか? ホルモンバランスの乱れから起きる「更年期高血圧」には気を付けなくてはなりません。そこで、自宅でできる血圧の測定方法や予防のコツ、改善策を紹介します。

高血圧は家庭で予防&改善を!セルフケアのコツを紹介

女性は特に気を付けたい更年期の高血圧

女性は特に気を付けたい更年期の高血圧

動悸やめまい・ほてりなど、更年期にみられる症状の一つに「高血圧」も含まれています。まずは更年期に高血圧になってしまう理由と、その特徴について解説します。

ホルモンバランスの乱れで高血圧に

一般的な高血圧の診断基準は、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合です。更年期高血圧も同様とされています。

更年期障害は、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌量が減り、ホルモンバランスが乱れることが原因と考えられています。エストロゲンには血管内皮細胞で一酸化窒素(NO)を産生させて、血管を拡張し血圧を下げる働きがあります。

エストロゲンの減少は、血管のしなやかさを失い血圧を上げてしまう他、自律神経(交感神経と副交感神経)の働きも乱してしまうのです。

今まで低血圧だった人や、血圧が正常だった人でも、生活習慣や運動習慣に関わらず、ホルモンバランスの乱れから気付かないうちに高血圧になっていることもあります。

更年期高血圧は血圧が変動しやすい

更年期高血圧の特徴は、自律神経の乱れから血圧が不安定で変動しやすいことです。普段の血圧がそれほど高くなくても、イライラした時や睡眠不足の時、めまいや頭痛の症状が生じた時に血圧が上がるなど、ちょっとしたきっかけで血圧が上下してしまいます。

その背景には、更年期は子どもの自立や親の介護など生活環境の変化が重なりやすく、不安やストレスを感じることが多い時期だということが関係していると言われています。

私は高血圧?家庭で血圧を測るには

私は高血圧?家庭で血圧を測るには

気付かないうちになっているかもしれない更年期高血圧。自分が高血圧か、いち早く知るために有効なのが、家庭での日々の血圧測定です。家庭で正しく血圧を測るポイントやおすすめの血圧計を紹介します。

家庭で測ると普段の血圧を知ることができる

健康診断や病院、家庭で血圧計を使った経験があっても、日常的に血圧を測り、日々の変化をチェックしている人は少ないのではないでしょうか。

血圧は一日のうちに何度も変動するので、食事や入浴、会話などのちょっとした刺激で変わります。また、病院での血圧測定では緊張して血圧が上がってしまう人もいます。

そのため、自分の血圧や変動パターンをしっかりと把握するには、家庭でリラックスした状態で、毎日同じような時間・環境の中で血圧を測って記録することが大切です。

同じ時間帯・環境で測定

家庭での血圧測定は、朝の起床時1時間以内と、夜の就寝前に行うのが良いとされています。自分の生活リズムに合わせて血圧を測る時間を決めておきましょう。なお、血圧の変動が大きい入浴・食事の直後は避けてください。

特に朝の血圧測定は大切です。朝に血圧が急激に高くなる「早朝高血圧」に気付けるきっかけになるかもしれません。早朝高血圧は、心筋梗塞や脳卒中の引き金になるとされており、日中に病院で血圧を測るだけでは見逃されてしまうこともあります。

リラックスして正しい姿勢で

家庭で血圧を測る際は、リラックスした状態で正しい姿勢で行うように心がけましょう。血圧測定は椅子に座ったり、正座、あぐらなど腰を下ろした状態で、血圧計の腕帯を指定部分(上腕や手首)にぴったりと巻き付けて行います。

ポイントは、腕帯を巻いた上腕や手首の高さが、心臓と同じ高さになることです。また、測定中に力んだりかがんだりすると、正しい測定結果が出ないことがあるので気を付けましょう。

おすすめの血圧計3選

家庭で使える血圧計には、測定する位置によっていくつかのタイプがあります。ここでは「上腕式(カフ式)」「手首式」の特徴やおすすめの血圧計を紹介します。

■上腕式(カフ式)血圧計
上腕式(カフ式)の血圧計は、血圧計に付属の腕帯を上腕に巻き付けて測るスタンダードなタイプのものです。病院などでもよく使われていますね。

おすすめの血圧計:オムロン・上腕式(カフ式)血圧計
オムロン「上腕式血圧計 ホワイトHCR-7104」5980円(税込)

オムロンの「上腕式血圧計 ホワイトHCR-7104」は、測定する人の上腕の形に合わせてぴったりと巻ける軟性の腕帯で、腕帯が適切な強さで巻けているかをチェックして知らせてくれる機能も付いています。

おすすめの血圧計:日本精密測器・上腕式(カフ式)血圧計
日本精密測器「上腕式デジタル血圧計 DS-G10」6885円(税込)

日本精密測器の「上腕式デジタル血圧計 DS-G10」は、上腕への負担が少ない加圧中測定が特徴です。加圧しながら血圧を測定することで、余計な加圧を防ぐようになっています。

■手首式血圧計
手首式の血圧計は、血圧系の液晶画面と腕帯が一体化した小型なタイプのもので、手首に巻き付けて使います。軽くて小型なので持ち運びに便利です。

おすすめの血圧計:タニタ・手首式血圧計
タニタ「手首式血圧計TANITA BP-E12-WH」3550円(税込)

タニタの「手首式血圧計TANITA BP-E12-WH」は、「開始・終了」ボタンを押すだけで測定ができ、操作が簡単です。直近2回分の血圧の測定値を、平均して表示する機能が付いています。

予防&改善へ!家庭でできるセルフケアを紹介

予防&改善へ!家庭でできるセルフケアを紹介

誰もがなる可能性のある更年期高血圧ですが、できるだけ予防や症状の改善をしたい人も多いでしょう。ここでは家庭でできるセルフケアを紹介します。

ストレスを緩和する工夫を

更年期は社会的ストレスを多く抱えやすい時期です。ストレスを感じると交感神経が興奮してしまい、血圧が上がり易くなってしまいます。なるべく副交感神経を優位にする習慣を取り入れましょう。

  • 寝る直前や遅くまで、パソコンやスマホを見るのは控えましょう。
  • シャワーだけでなく、温かいお風呂にゆっくり浸かりましょう。
  • 腹式呼吸、息を鼻から吸い、口からなるべく時間をかけて吐きましょう。
  • 快適なリラックスできる時間・空間(静かな音楽・間接照明など)を楽しみましょう。

適度な運動で血流アップ

高血圧の予防・改善には、適度な運動が効果的です。運動すると血流が良くなり、血管内皮細胞から、一酸化窒素が産生されるようになります。それが血管をしなやかにして血圧を下げてくれるのです。

おすすめなのはウォーキングやジョギング、ヨガなどの有酸素運動です。有酸素運動は運動の中でも特に高血圧の予防・改善に効果があるとされています。

通勤や買い物、散歩などで外に出る際は、やや息が上がる程度のスピードで動くようにしてみましょう。ただ、無理をするのは禁物です。自分に合った運動の頻度・強度で体を動かしましょう。

「第二の心臓」ふくらはぎを揉む

血圧を下げるには、ふくらはぎのマッサージも効果があるといわれています。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれており、下半身に巡ってきた血液を心臓に押し戻すポンプの役割があります。そのため、ふくらはぎの筋肉が凝り固まっていると血流が滞り、高血圧の一因になるのです。

日々の家事の合間、就寝前などに、ふくらはぎの内側・外側を優しくマッサージしてみてはいかがでしょうか。

血圧を下げるツボ「合谷(ごうこく)」を押す

血圧を下げるツボ「合谷(ごうこく)」を押す

親指と人差し指の間にあるツボ「合谷(ごうこく)」は、血液を循環させ血圧を下げるとされています。合谷は万能のツボとして知られており、血液循環の促進のほか、肩こり、めまい、冷えなどにも効果があるとされています。スキマ時間に、気持ちが良いと感じる程度の力でゆっくりと押してみてください。

「減塩」で高血圧を予防

高血圧を予防・改善するには食生活の見直しも大切です。塩分に含まれるナトリウムを過剰に摂取すると血圧の上昇に繋がるため、対策として、特に減塩が重要です。

病院に行くタイミングは?受診する科は?

病院に行くタイミングは?受診する科は?

ここまで、家庭でできる更年期高血圧の予防・改善策を解説してきましたが、病院を受診するのはどのような場合なのでしょうか。最後に、病院にかかった方が良い更年期高血圧の症状や、受診する科についてお伝えします。

高血圧が続く、症状があれば病院へ

更年期高血圧は、更年期が終わればだんだんと落ち着いてくるものです。しかし、慢性的な高血圧に移行してしまうケースには、気を付けなければなりません。高血圧をそのままにしておくと、合併症を引き起こしてしまうことがあります。

めまいや頭痛、気持ち悪さなどの症状がある場合は、早めに受診した方が良いでしょう。また、更年期高血圧は血圧の変動が頻繁に見られますが、血圧が高い状態が続く場合も注意してください。

受診科は内科や循環器内科がおすすめ

「更年期高血圧は何科を受診したらいいの?」と悩む人も多いのではないでしょうか。高血圧は総合内科や循環器内科、腎臓内科などを受診するのがおすすめです。また、更年期の症状で婦人科に通院している人は、まずはかかりつけ医に相談しましょう。

更年期高血圧は、普段の小さな心掛けの積み重ねで予防・改善を目指せます。血圧を正しく測って自分の健康状態を把握し、上手に健康を保つ工夫をしながら快活な毎日を送りましょう。

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監修者プロフィール:城西内科クリニック院長 髙橋 聡美(たかはし さとみ)さん

城西内科クリニック院長 髙橋 聡美(たかはし さとみ)さん

順天堂大学医学部卒業。順天堂練馬病院糖尿病内分泌内科助教、糖尿病療養指導医、米国マハリシ国際大学アーユルヴェーダ臨床医学ドクターベーシックコース終了、日本ホリスティック医学協会専門会員。
肉体面への西洋医学による治療に加え、アーユルヴェーダ診断と生活のアドバイスを、個々の体質とライフスタイルに合わせて実施。なるべく薬に頼らないホリスティックな医療を展開している。

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ハルメクWEB編集部

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