骨盤底と骨盤まわりの筋肉を強くする方法を医師が解説
尿漏れ、頻尿を自分で治す!4つの骨盤底トレーニング
尿漏れ、頻尿を自分で治す!4つの骨盤底トレーニング
更新日:2023年07月05日
公開日:2021年07月28日
取材先・記事監修:関口由紀さんのプロフィール

女性医療クリニックLUNAグループ理事長
関口由紀さん
せきぐち・ゆき 1989年、山形大学医学部卒業。横浜市立大学医学部泌尿器科等を経て、2005年に横浜元町女性医療クリニック・LUNAを開設。現在、女性医療クリニックLUNAグループ総帥として、横浜に女性医療専門クリニックを展開。女性がいくつになっても元気できれいにあることをサポートするのに尽力。横浜市立大学大学院医学部客員教授。
www.luna-clinic.jp
骨盤底トレーニングとは?
骨盤底トレーニングとは、肛門と膣を締めたりゆるめたりする動作を繰り返すことで、意識的に骨盤底筋を動かし、ゆるんで弱くなった骨盤底を鍛える方法です。
骨盤底の仕組み

イラスト右/骨盤底は、骨盤内の重い内臓を支えると同時に、尿道・膣・肛門の出口の開閉をコントロールしています。
イラスト左/骨盤底を下から見る中心に「8」の字のように尿道・膣・肛門を囲む筋肉があります。その周りにも、骨盤底筋などのさまざまな筋肉群が厚く張りめぐらされています。
骨盤底筋の締め方がわからない人は膣に指を入れよう
「骨盤底筋の位置がよくわからない人は、 人さし指の第二関節くらいまでを膣に入れ、排尿やおならを我慢するように膣をギュッと締めてみましょう。指が締めつけられる感覚があれば、それが骨盤底筋の働きによるものです」と解説するのは、女性医療クリニック・LUNAグループ理事長で泌尿器科医の関口由紀(せきぐち・ゆき)さんです。
関口さんのクリニックでも尿漏れや頻尿で悩む患者さんの治療の基本として骨盤底トレーニングを取り入れており、2~3か月続けるうちに約7割の人に改善が見られるといいます。「骨盤底トレーニングは、骨盤底を強くすると同時に血流を増加させるため、膣や外陰の乾燥やムズムズなどGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)の症状も改善されますよ」
立って行う骨盤底トレーニングのやり方

1日3~5セットを目安に行いましょう。
- 足を肩幅に開き、背中を真っすぐ伸ばして立ち、肛門と膣をキュッキュッと軽く締める。
- 肛門と膣をおならや尿を止める要領でギュッと締めて3秒キープしてから、ゆっくりとゆるめる。
- 1と2を2~3回繰り返したら、次に肛門と膣を締めながら、骨盤底筋全体を体の中に引き込むようにグッと持ち上げて5~7秒間キープしたら、ゆっくりゆるめる。これも2~3回繰り返す。
あおむけで行う骨盤底トレーニングのやり方

立って行うのが難しい人向けです。四つんばいで行ってもよいです。1日3~5セットを目安に行いましょう。
- あおむけになり、ひざを立てた状態でリラックス。肛門だけをおならを我慢する要領でゆっくり締め、さらにゆっくり戻す。手をお腹に置き、腹筋が収縮したり、骨盤が上下に動いたりしないように注意して行う。4~5回繰り返す。
- 肛門を体の中に引き上げ、最後にギュッと締める4~5回繰り返す。
- 尿道と膣だけをゆっくり締めたり、ゆるめたりを4~5回繰り返す。
- 尿道と膣を体の中に引き上げる要領で動かす。4~5回繰り返す。
- 引き上げた状態を2~3秒キープする。これを4~5回繰り返す。慣れたらキープする秒数を少しずつ延ばしていく(10秒程度)。
尿漏れ改善効果がUP!骨盤周辺の筋肉を鍛える「ピフィラティス」
尿漏れや頻尿などを改善するには、上記の骨盤底トレーニングを行って骨盤底筋を鍛えることが重要です。さらに「最近は、骨盤周辺の筋肉も一緒に鍛えると、より効果的とわかってきました」と関口さん。
骨盤周辺の筋肉のうち、お腹の深部にある「腹横筋(ふくおうきん)」、内ももにある「内転筋(ないてんきん)」、お尻にある「臀筋(でんきん)」の3つは、特に骨盤底筋と連動して収縮しています。
そのため骨盤底筋を意識できなくても、これら3つの筋肉を動かすことで、骨盤底筋も一緒に鍛えることができるといいます。
「その有効な方法が、米国の女性泌尿器科医ブルース・クロフォードさんが考案した運動療法『ピフィラティス』。私のクリニックでも取り入れ、患者さんから好評を得ています」と関口さん。ピフィラティスの中でも効果の高いエクササイズを紹介します。
ピフィラティスのやり方
ピフィラティスは、骨盤まわりの筋肉を強くする骨盤まわりに効くエクササイズです。体を上下にリズミカルに動かす“パルス運動”が、骨盤底筋を刺激する効果があるという研究結果が出て、その動きを取り入れています。

- 足を肩幅に開き、手は腰に当てる。
- 右足を大きく踏み出し、左足のひざを床につけないようにしながら腰を落とす。このとき右足のひざがつま先の前に出ないように注意する。息を吐きながら右足を引き、元に戻る。3~10回、腰を落とす動作を繰り返す。

- また右足を踏み出し、腰を落とした姿勢を約5秒間キープしながら、肛門と膣を締める。このときも、左足は床につけないようにする。

- 3の姿勢から「ハッハッハッ」と息を吐きながら、腰を上下に3~10回リズミカルにゆする。
反対の足も同様に行い、3~10回繰り返す。
取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部) イラストレーション=金子なぎさ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2020年3月号の記事を再編集しています。
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