野菜から食べる?チーズは太る?体にいい食べ方と栄養「ウソ・ホント」
野菜から食べる?チーズは太る?体にいい食べ方と栄養「ウソ・ホント」
公開日:2025年08月06日
教えてくれたのはこの2人
栗原毅(くりはら・たけし)さん
医師・医学博士。2008年に生活習慣病の予防と治療を目的とした栗原クリニック東京・日本橋を開院。『ズボラでも内臓脂肪は落とせる!』(宝島社刊)など著書多数。
塩野崎淳子(しおのざき・じゅんこ)さん
管理栄養士・在宅栄養専門管理栄養士・介護支援専門員。高齢者の栄養管理の最前線に立ちレシピ提案などの活動も。著書に『70歳からは超シンプル調理で「栄養がとれる」食事に変える!』(すばる舎刊)など。
カロリーの高いステーキや白米は控えて野菜を食べる…〇?×?

A.「×」ウソ

50代以降はカロリーを気にせずタンパク質をしっかり取ることが重要!
食事はカロリーを気にするよりも、大きめのステーキ肉を選んだり刺し身の量を増やすなどたんぱく質をしっかりとることが重要です。
というのもたんぱく質は加齢とともに減少する筋肉を増やし、強い骨や血管、臓器など体を作る土台。足の筋肉がしっかりあれば寝たきり予防にもなります。食事はたんぱく質+野菜+主食をベースに、糖質はちょい減、たんぱく質は1割増を意識しましょう(栗原さん)
チーズなどの乳製品は太るので控えている…〇?×?
「×」ウソ
体にいい脂質が含まれたチーズは肥満を防ぎ、骨の強い味方
チーズ=太るというのは誤解。医学的には、カルシウムや乳脂肪に含まれる成分の作用、発酵食品であることから肥満予防に効果があり、骨を元気にするためにも積極的にとりたい食材。血圧が気になる人は塩分が少ないモッツァレラチーズやカマンベールチーズを選びましょう(栗原さん)
食事は野菜から食べるようにしている…〇?×?
A.「×」ウソ

病気を寄せ付けない体を作るならたんぱく質ファーストが正解!
食事は食べる順番も大切。まずは日本の高齢世代で不足しがちなたんぱく質(肉や魚)を。野菜はたんぱく質の合間かその後に。最後に炭水化物(糖質)を食べましょう。そうすることで糖の吸収がゆるやかになり血糖値の急上昇が抑えられます(栗原さん)
毎食、栄養バランスが整った食事をとるべきだ…〇?×?
A.「△」一部ホント

毎食完璧でなくてもOK!栄養バランスは3日単位で考えましょう
昼がそばやうどんのみだったら夜は鍋で魚や野菜をたっぷりとるなど、偏った食事も後で調整すればOK。毎食栄養バランスが整った食事をとるのは大変なので1日〜3日単位で考えましょう。日本人は塩分過多なので、野菜は煮物ではなく切っただけのトマトを食べるなど、手間をかけない方がおすすめです(塩野崎さん)
毎日刺身を食べているから健康的だ…〇?×?
A.「△」一部ホント
肉や卵など他のたんぱく質も組み合わせて食べましょう
循環器系疾患の予防に有効であるEPAやDHAなどの魚油を豊富に含む魚は体にいい食材。ですが、魚だけで1日に必要なたんぱく質量を摂取するのは難しいもの。肉や魚、卵、大豆食品などいろいろな種類をまんべんなくとりましょう(塩野崎さん)
次回は体にいい食べ物・よくない食べ物のウソ・ホントを紹介します。
取材・文=児玉志穂(ハルメク編集部)、イラストレーション=福田玲子
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年1月号を再編集しています




