自分に合った染料は?どんなスタイルがある?

ヘアカラーの種類一覧!染め方・デザインも紹介

公開日:2023.06.30

美容院や自宅で髪を染めるのに使うヘアカラー剤(カラーリング剤)にはたくさんの種類があります。それぞれの種類や特徴を詳しく解説!また、ヘアカラーデザイン・染め方の種類、選び方のポイントもご紹介します。豊富なカラーで髪のおしゃれがもっと楽しく!

ヘアカラー(カラーリング剤)の種類一覧

ヘアカラー(カラーリング剤)の種類一覧

ヘアカラー(カラーリング剤)には、さまざまな種類があります。

日本ヘアカラー工業会(JHCIA)によれば、ヘアカラーはまず「医薬部外品」と「化粧品」の2つに大きく分けられます。そしてそこからさらに、以下の5タイプに分けられます。

  • 酸化染毛剤(永久染毛剤)……ヘアカラー、ヘアダイ、おしゃれ染め、白髪染め
  • 非酸化染毛剤(永久染毛剤)……オハグロ式白髪染め
  • 脱色剤・脱染剤……ヘアブリーチ、ヘアライトナー
  • 半永久染毛料……ヘアマニキュア、カラートリートメント、カラーリンス、ヘナ
  • 一時染毛料……ヘアマスカラ、ヘアカラースプレー、ヘアマーカー、ヘアファンデーション

上記のように、ヘアカラー剤は薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって細かな分類がされています。これらは簡単に言うと、種類によってヘアカラー剤の強さが異なります。

最も強いのが髪を脱色して色を明るくできる「脱色剤」です。その次に、一般的なヘアカラーや白髪染めなどの「永久染毛剤」、「半永久染毛剤」、「一時染毛料」の順番となります。

ここからは、それぞれのヘアカラーの特徴を詳しく見ていきましょう。

酸化染毛剤

多くの人がイメージする最も一般的なヘアカラーが「酸化染毛剤」です。酸化染料とアルカリ剤を含む「1液」と、過酸化水素を含む「2液」をヘアカラー時に混ぜて使用します。

酸化染毛剤は医薬部外品の永久染毛剤に分類され、以下のような名前で呼ばれています。

  • ヘアカラー
  • 白髪染め(グレイカラー)
  • おしゃれ染め(ファッションカラー)
  • ヘアダイ
  • アルカリカラー
  • ファッションカラー など

市場に出回っている約90%がこの酸化染毛剤で、美容院で見かける「イルミナカラー」「アデクシーカラー」「エヌドットカラー」「スロウカラー」「オーガニックカラー」と呼ばれるヘアカラーもすべて酸化染毛剤です。

黒髪を明るくするのと同時に染色もでき、おしゃれ染めから白髪染めまでさまざまなヘアカラーを楽しめます。色持ちがいいことも特徴で、2〜3か月ほど持ちます。

ただし、酸化染料に含まれるジアミンによってアレルギー反応やかぶれを起こす可能性があることや、髪や頭皮への負担になる点には注意が必要です。

なお、ヘアカラーと白髪染めは髪を染める仕組みは同じですが、「染色作用」と「脱色作用」のどちらが強いかという点が異なります。

非酸化染毛剤

非酸化染毛剤も永久染毛剤の一種です。「オハグロ式白髪染め」が非酸化染毛剤に該当します。

酸化染毛剤でかぶれやすい人でも使用できることがあるのがメリットですが、2度塗りが必要で手間がかかる、黒~黒褐色にしか染められない、色持ちが1か月ほどと短い、パーマがかかりにくくなることがあるなどのデメリットがあり、現在は美容院で使われることは少ないヘアカラー剤です。

脱色剤・脱染剤

脱色剤や脱染剤は、黒い髪の毛を明るくしたり、ヘアカラーで染めた色を明るくしたりするときに使用します。それぞれ、以下のような違いがあります。

  • 脱色剤(ヘアブリーチ)……メラニン色素と染料を壊し、髪の毛の色を明るくする
  • ヘアライトナー……メラニン色素だけを壊し、髪の毛の色を明るくする
  • 脱染剤……毛髪に残っているヘアカラーの染料を分解し、髪の毛の色を明るくする

脱色剤は、髪の毛の色を明るくする効果があります。脱色はできますが、髪の毛を染める作用はありません。

脱染剤は例えば、「ヘアカラーで髪の毛を染めたが色が暗くなり過ぎたから明るくしたい」といった場合に使われるものです。いずれも髪の毛にダメージが起こりやすいため、使用の際は注意しましょう。

半永久染毛料

半永久染毛料は化粧品に分類され、以下のようなものがあります。

  • ヘアマニキュア……一度の使用で髪の毛が染まるタイプ
  • カラートリートメント・カラーリンス……何度か繰り返し使用することで徐々に髪が染まるタイプ

ヘアマニキュアは、髪を温めることでキューティクルを開いて、その隙間に染料を入れて髪の毛を染める方法です。髪の毛の色を明るくすることはできないものの、酸化染毛剤と比べると髪の毛への負担が少なく、繰り返し使用した場合も傷みが気になりにくいでしょう。

色持ちは2〜4週間ほどで、頭皮や肌、爪につくと取れにくいことがあり、技術が必要なため美容院で染めるのがおすすめです。

カラートリートメントやカラーリンスは、メイク用品にも使われる染料を使用しており、繰り返し使うことで少しずつ染まっていくことが特徴です。繰り返し使っても髪の毛が傷みにくく、色持ちは2〜4週間ほどで、シャンプーの度に色落ちしていきます。

アレルギーのリスクが少なく、酸化染毛剤でかぶれてしまった人も使用できます。

ミソハギ科の植物である「ヘナ」の葉を乾燥させたヘナカラーも、半永久染毛料に分類されます。ヘナカラーはジアミンによるアレルギーのリスクはありませんが、植物のアレルギーがある人は注意が必要です。

一時染毛料

一時染毛料は化粧品に該当し、メイク用品に使われる色素が使われています。以下のような商品があります。

  • ヘアマスカラ
  • ヘアカラースプレー
  • ヘアマーカー
  • ヘアファンデーション

髪の毛に塗るだけで簡単に使用でき、一度のシャンプーで洗い流せるため、一日だけ染めたい場合などに使われます。繰り返し染めても髪の毛が傷みにくいですが、汗や雨で色落ちして服を汚す可能性があるため注意が必要です。

ヘアカラーのタイプ・形状一覧

医薬部外品に分類されるヘアカラーには、クリームや液状、泡タイプなどさまざまなタイプ・形状のものがあり、小分けして使用できるものもあれば、一度で使い切る必要のあるものもあります。

【医薬部外品のヘアカラーのタイプ(毛髪を染めたり、脱色したりする薬剤)】

  • クリームタイプ……小分けして使用できる
  • エアゾールタイプ……小分けして使用できる
  • 粉末タイプ……小分けして使用できる
  • 乳液タイプ……使い切る必要がある
  • 液状タイプ……使い切る必要がある
  • 泡タイプ……使い切る必要がある

化粧品に分類されるヘアカラーにも、さまざまなタイプがあります。白髪が気になる部分だけを部分的に染めるヘアマスカラなど、手軽に使用できます。

【化粧品のヘアカラーのタイプ(毛髪の表面につけることで一時的に毛髪を着色するもの)】

  • ヘアマスカラ
  • ヘアカラースプレー
  • ヘアマーカー
  • ヘアファンデーション
  • エアゾール
  • クリーム

ヘアカラーデザイン・染め方の種類一覧

ヘアカラーデザイン・染め方の種類一覧

ヘアカラーは薬剤の種類だけでなく、デザイン・染め方にもさまざまな種類があります。

デザインはヘアカラーの色の出方や印象を左右し、同じ色でもデザインが違えば印象は大きく異なります。

色や明るさだけでなく、デザインにも変化をつけるとこれまで以上にヘアカラーやイメージチェンジが楽しめるでしょう。

フルカラー

フルカラーは、最も一般的なヘアカラー方法で、髪の毛の根本から毛先までを同じ色で染めます。

全体を同じ色で染めるため仕上がりがきれいですが、地毛との色の差があると髪の毛が伸びてきたときに、いわゆる「プリン」状態になって、根元が気になることがあります。

ハイライトカラー

ハイライトカラーは、部分的にブリーチ剤やヘアカラー剤で髪の毛に明るい部分を作る方法です。髪の毛に立体感が生まれ、ブリーチをしなくても全体を明るく、軽い印象にできます。

ハイライトにもいくつかの種類があり、バレイヤージュ、ハイライト&ローライト、フェザーハイライト、インナーハイライトなどがあります。

最近では、白髪に対して入れるハイライトが「白髪ぼかし」「白髪手術」といった名称で、流行し始めているので、このような染め方に挑戦するのもおすすめです。

ローライトカラー

ローライトカラーはハイライトカラーの反対で、部分的に暗い色を入れることで立体感を出す方法です。髪の毛に立体感を出したり、引き締め効果を出したりできます。

ハイライトカラーとローライトカラーを組み合わせたカラーリングも可能で、ショートヘアなど短い髪でも軽やかな動きを表現できます。

ブリーチ(ダブルカラー)

ブリーチは、髪の色を抜くデザインです。回数を重ねるほど髪の色(トーン)を明るくできますが、髪の毛が傷むため注意しましょう。

ブリーチをした後でさらに色を入れることを、ダブルカラーといいます。明るい髪色やパープル、ブルー、ピンクなどしっかり色を出したい場合は、ダブルカラーをします。

グラデーションカラー

グラデーションカラーは近年トレンドのヘアカラーデザインで、その名の通り、色がグラデーションになるように染め上げる方法です。

例えば、毛先に向かって徐々に明るくしていくデザインで根元を地毛に近い色にしておくと、伸びたときも目立ちにくくなります。

グラデーションカラーにはさまざまな種類があり、色味によっては派手にならず、上品な雰囲気にもできるため大人女性にもおすすめのデザインです。

インナーカラー

インナーカラーは、髪の毛の内側部分だけを染めるデザインのことです。

ブリーチをしてダブルカラーで明るい色を入れることもでき、ショートヘア、ボブヘア、ミディアムヘア、ロングヘアなど髪の長さやヘアスタイルに合わせてインナーカラーを入れる場所を変えることで、印象を変化させられます。

近年は「イヤリングカラー」という、耳の下に入れる人気のインナーカラーが人気です。

ヘアカラーの種類選びのポイント

ヘアカラーの種類は、自分の目的に合ったものを選ぶといいでしょう。

  • ナチュラルな髪色にしたい……ヘアカラー
  • 白髪をしっかり染めたい……白髪染め
  • 白髪をおしゃれに染めたい……ブリーチ、ダブルカラー、ヘアカラー
  • 髪の毛へのダメージを減らして染めたい……ヘアマニキュア、ヘナカラー
  • 髪色を明るくしたい、はっきりしたカラーを楽しみたい……ブリーチ、ダブルカラー
  • グレイヘアに移行したい……グレイヘア用カラートリートメント

上記はあくまで目安です。染めたい色や仕上がり、希望によって異なるため、美容院で美容師に相談して、自分にぴったりのものを選んでみましょう。

種類豊富なヘアカラーでおしゃれがもっと楽しく

単に「ヘアカラー」といっても、使われる薬剤にはさまざまな種類があります。自分に合った方法でヘアカラーをすれば、今まで以上にヘアカラーが楽しめるでしょう。

使用するヘアカラー剤によって、染まり方だけでなく髪へのダメージにも違いがあるため、美容院や自分で髪を染める場合にはその点も考慮すると、髪の毛を労りながらヘアカラーを楽しめますよ。

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ハルメク365編集部

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