- ハルメク365トップ
- 美と健康
- スキンケア
- 「コラーゲン配合」に惑わされていませんか?
コラーゲンはすべての肌悩みに応えてくれる万能選手。そう思っていませんか? 第4回は、“ハルメク”世代の肌とコラーゲンの関係をクローズアップ。巷に溢れるコラーゲン配合化粧品の効果や、コラーゲンの増やし方を菅沼薫さんに教えてもらいました。
皮膚のコラーゲンのはたらきって?
コラーゲン=お肌プルプル、そんなイメージを持っている方も多いと思います。コラーゲンを化粧品やサプリで補えば、本当に肌はプルプルになるの? その話をする前に、まずはコラーゲンについて簡単におさらいしましょう。
コラーゲンとは、体を構成するタンパク質の一種。19もの種類があって、体のあちこちで細胞同士を結びつけたり、臓器を支えるなどの役割を果たしています。また、皮膚の主要な成分の一つでもあります。
皮膚のコラーゲンは肌の土台部分である真皮層に存在し、ハリと弾力で皮膚を支えています。

上の図からもわかるように、コラーゲンは粒々ではなくコイル(*)のような形状をしています。このコイルは、なんと約1000個ものアミノ酸が繋がった鎖3本でできています。
この形状が似ているためか?皮膚のコラーゲンのはたらきは、よくベッドマットのスプリングに例えられます。スプリングに弾力があれば押しても戻ることができるので、マットはピンと張った状態を保てます。ですが、弾力がなくなると凹んだままに…。これは肌も同じ。皮膚のスプリングであるコラーゲンの量が減ってしまったりヘタってしまうと、弾力とハリがなくなり、凹みやシワ、たるみが生じてしまうのです。
(*)コイル:針金や紐などをらせん状や渦巻状に巻いたもの
コラーゲンは肌の中に入る。これって嘘、本当?

皮膚を支えてハリをもたらすコラーゲンは、体内でつくられています。ですが、つくる力は年齢とともに低下。皮膚のコラーゲンは、上のグラフの通り40歳を過ぎると減っていきます。年齢肌にハリがなくなり、シワやたるみができるのはこのためです。
「だからコラーゲン配合の化粧品をつけて真皮のコラーゲンを増やすんですね!」そう思っている人もいるようですが、それは間違い。
現時点の化粧品では、皮膚の外から真皮にコラーゲンを入れることはできません。せいぜい、入るのは表皮の角質層までです。
コラーゲンは分子が大きく、角質層までしか浸透しません。そのため、コラーゲン配合の化粧品をつけても、真皮のコラーゲンを直接増やすことはできません。ではなぜ化粧品にコラーゲンが配合されているのか? それはほとんどの場合が皮膚を保湿するためです。
コラーゲンは、水分を抱え込んで肌をうるおいで満たす保湿成分でもあるのです。
コラーゲンは肌の万能選手!と 思っていた方は、「それだけ?」とちょっとがっかりするかもしれませんが、保湿は美肌維持の要。皮膚は角質層にうるおいがあることで健やかな状態を保つことができ、内側からの動きを活発にすることができます。また、乾燥によってできた浅いシワも解消されます。コラーゲン配合の化粧品は、プルプルの源となる肌のうるおいを維持する上で効果的。
コラーゲン配合の化粧品は、真皮のコラーゲンを増やして深いシワやたるみを解消するものではなく、皮膚を保湿することでハリを保ち乾燥シワを解消するものと考えるとよいでしょう。
ですが、現在の化粧品の進化は目覚ましい!より低分子化したコラーゲンを配合したものや、真皮のコラーゲンのはたらきをよくしたり、よみがえりをサポートする成分配合の化粧品が発売されるようになりました。
真皮のコラーゲン等に直接作用して増やすものではないですが、老化や紫外線、環境のさまざまな刺激によって体内のエラスチンやコラーゲンなどの繊維が分解されるのを抑える効果がある成分が見つかって、この有効成分を含む新しい化粧品が発売されています。
コーセー
左から、ルシェリ オイル イン クレンジング ジェル 140g 2700円、同 クリームウォッシュ 140g 2376円、同リフトグロウ ローションⅡ 160ml 2916円、同 リフトグロウ エマルジョンⅡ120ml 3240円、同 リフト グロウ クリーム40g 4320円、同 グロウ エッセンススティック 9.5g 2700円(税込・すべて編集部調べ/コーセー0120-526-311)2018年8月21日発売
8月にデビューしたコーセーの新ブランド「LECHÉRI」(ルシェリ)。ふっくらとハリ・ツヤのある肌へと導く「うるおいコラーゲンケア成分」を配合。肌への吸着力・浸透力に優れたコーセーの新技術「イオン化カプセル」が、うるおいと美容成分を角層の奥深くまで届けます。注目は、うるおいレスキューアイテムのスティック。メイクの上からでも使えるので、サッとひと塗りするだけで、いつでもどこでも手軽に保湿ケアできます。
ところで、ここまで読むと、化粧品で真皮層のコラーゲンを増やしてハリを取り戻し、シワを改善するのは不可能なのか…と思ってしまうかもしれませんが、ご安心ください(笑)。
真皮層のコラーゲンを増やすサポートをする成分や、コラーゲンのはたらきを強化する成分は別にあります。その代表的なものが、ビタミンC誘導体(※1)」「ナイアシン(※2)」「レチノール(※3)」。アイクリームやほうれい線ケアの化粧品などによく配合されています
また、嬉しいことに、年齢肌の悩みであるシワ改善の化粧品も進化! 昨年は、真皮層のコラーゲンを増やすのではなく、真皮成分の生成と分解のバランスを整えることでシワを改善する化粧品が発売され、大変な話題となりました。
ポーラ
日本で初めて、シワ改善 医薬部外品有効成分として認められた『ニールワン』を配合した、ポーラの薬用化粧品。昨年の発売から17か月間でなんと約134万個も売れ、リピーターが続出。今なお大ヒット中の商品です。
リンクルショット メディカル セラム [医薬部外品] 20g 14580円(税込/ポーラ 0120-117111)
真皮層のコラーゲンは、食べて増やす
肌のバリア機能はとても優秀で、異物を入れないことで身体を守っています。異物が入ってトラブルが起きることはたくさんありますが、逆はほとんどありません。でも、コラーゲンは肌の奥に入れたい、増やしたいですよね。その場合は、コラーゲンの材料となる魚やお肉のタンパク質を摂りましょう。
コラーゲンは体内でつくられる物質。その材料となるのが、魚やお肉のタンパク質です。タンパク質は体内に入ると分解されてアミノ酸になり、合成されてコラーゲンになります。この合成に必要なのがビタミンCです。
フカヒレや手羽先のコラーゲンを食べた方が効率的な気がしますが、分解される過程はタンパク質と同じ。どちらもコラーゲンになるまでに、1〜3か月程度かかるといわれています。
“フカヒレやモツ鍋で翌朝お肌プルプル”は、実は、前日のフカヒレやモツでコラーゲンが増えたおかげ♡ではないのです。血行がよくなって、皮脂が出やすくなっているからそう感じるのでしょう。
外からのコラーゲンは保湿、中からのコラーゲンは再構築
これまでお話ししたように、真皮にあるコラーゲンと化粧品のコラーゲンは別のものです。化粧品のコラーゲンで皮膚を保湿し、食事で体内のコラーゲンを増やして肌の弾力を維持する。これが、“ハルメク”世代にあったコラーゲンとの付き合い方でしょう。
ところで、最近食欲がなくて……という方は、補助的にドリンクやサプリメントでコラーゲンを補うのもオススメです。これらには、コラーゲンを分解し低分子化したコラーゲンペプチドが入っているので、体内への吸収が早く、吸収率も高いと言われています。
ですが、食べて内臓を動かしてコラーゲンをつくるのが基本。とくに“ハルメク”世代は、年齢肌だけでなく健康のためにも“食事で増やす”を心がけてください。また、紫外線はコラーゲンをつくる細胞を壊します。日焼け止めでしっかりUVケアするのもお忘れなく!
※1 ビタミンC誘導体:水溶性のビタミンの一種。肌に吸収されにくいビタミンCを、吸収されやすい形に変えたもので、いくつかの種類がある。コラーゲン合成のほか、美白、抗酸化などにも作用する。刺激を感じやすく、肌が乾燥しやすくなることもある。
※2 ナイアシン:ビタミンB群の一種で水溶性、コラーゲン合成や肌の代謝を活性化して皮膚や粘膜を健康に保つ働きがある。ビタミンC誘導体やレチノールに比べて刺激が少ない。
※3 レチノール:もともとヒトの身体にある油溶性ビタミンAの一種。コラーゲンを増やし、ターンオーバーを促進する作用がある。効果が高い分、刺激は強め。目元の浅いシワにとくに有効とされていて、アイクリームによく配合されている。シミにも効果的。
取材・文=田中優子
「菅沼薫の美容講座」トップへ
コラーゲンに関係する記事はこちら
-
室内での日焼け対策は本当に必要ですか
日焼け対策という観点から、在宅時にレースのカーテンを閉める必要は本当にありますか。 直射日光が入ってなくても、紫外線は入ってきます。 UVカット素材のレースのカーテンもあります。 閉めたほうが紫外線が室内に入る量が減り日焼け対策になります。 皮膚ガンの可能性が少しでも下がります。 他にもメリットはあるでしょう。 前提: ・防犯の観点、外から見える、鳥がぶつかる、などの、日焼け以外の理由は今回除去してください。5階以上で外からは見えません。 ・直射日光は当たりません。 ・日焼けの観点から、本当に必要かどうか、でお願いします。 開ける派は、「閉めると暗い、閉めて電灯を点けるのと自然光は違う、開いていたほうが開放的」というのがあると思います。 閉める派は、「日焼けする、少しでも日焼けを抑えられる」というのがあると思います。 「人間は日焼け対策のためいつもレースのカーテンを閉めておく必要があるのか」という点についてどうでしょうか。 しかし、わたし個人としては、少々(人によって何が少々かという判断は異なりますが)日焼けしても、そこまでしてレースのカーテンを閉めて部屋を暗くする必要なないと感じています。ずっと薄暗いほうが、電灯をつけていても、精神的にまいりそうです。 (こういうと、他の方法で気分転換しましょうとか、いろいろご意見もあると思いますが・・・) 何が何でも日焼けを抑える、日焼けがいやだ、という方もおられるでしょう。 みなさんはいかがですか。
締切済み ベストアンサー2022.05.26 -
肌が汚すぎて…
肌が汚すぎてコンプレックスです。 そのために、スキンケアにはこだわってやっていたり、角質のものを使ったり…としているのですが、一向に解決されず… ネットでも検索してもよく分からないってことが続いています。 写真(これはお風呂上がりの肌です。)のような肌なのですが、黒ずみが目立ち、ニキビやニキビ跡、赤い出来物がしょっちゅうあり、本当に嫌になります…肌荒れ用の薬を使ったりもしていたり、皮膚科に行っているものの…全く変化なし みなさんの意見を聞かせてください、 どうしたら綺麗な肌になりますか?
締切済み ベストアンサー2022.05.18 -
三重線
目奥二重、一重に三重線か線かしわがあるんですけど、治す方法ってありますか?
締切済み ベストアンサー2022.05.06 -
スキンケア化粧水だけではダメなのでしょうか
スキンケアについて教えてください 基本は化粧水をして乳液をするのが当たり前のようですがなぜなのでしょうか 化粧水だけではだめなのでしょうか オールインワンのヒアルロン酸なども使っていますがオールインワンは良いのですか
締切済み ベストアンサー2022.05.04
-
ハルトモの腸活のお供は?
人生100年時代をアクティブに楽しむハルメク世代の3人。気になる腸内環境の改善に選んだ「心強い味方」とは? -
50代からの車選びはコレ
運転席や助手席のシートが回転し乗り降りしやすい車をご紹介。自宅にいながらオンライン見学ができ忙しいハルメク世代にお勧め! -
送るだけのシンプル供養
樹木葬や海洋葬など多彩な供養の中で、今注目なのが「送骨」。檀家じゃなくてもお墓がなくてもできる、新しい供養の形とは? -
悪玉菌は老化を早める!?
「腸」は全身の健康を大きく左右する器官。悪玉菌を優勢にさせないために、50代・60代が気を付けるべき習慣は? -
老け見え原因…セルフ診断
50代以降増える「まぶたのたるみ」…こんな症状があれば危険信号!眼瞼下垂の悪化を防ぐ正しいセルフケアは? -
24時間 見逃し配信中♪
美容・お金・趣味…など有名講師による日替わりレッスンを月100回以上楽しめる!詳細は番組表をチェック★