見た目が若返る?美容効果や美肌作用も抜群?

正しいアンチエイジングの方法は? 老化の原因も解説

大阪美容クリニック理事長  南真実子
監修者
大阪美容クリニック
南真実子

公開日:2020.10.23

更新日:2024.03.04

大人世代が気になる「アンチエイジング」。当記事では、見た目が老ける理由とアンチエイジング方法について解説。また、エイジングケアの方法や医療的アプローチ、老化を促進するNG行為をご紹介します。

アンチエイジング
正しいアンチエイジングの方法は?

なぜ、年齢を重ねると外見は老けるのか?

人が年齢を重ねていく以上、避けて通れない「老化」という現象。そもそも、一体なぜ見た目が老けてしまうのでしょうか? ここでは、人が老ける主な原因について、わかりやすく説明していきます。

【老化する原因1】酸化作用

酸化作用とは、加齢などにより体内の細胞が酸化すること。よく「体がサビると老ける」といわれますが、その「サビる」とは、まさに酸化作用のことなのです。酸化した細胞は機能が低下し、栄養分を取り込めなくなったり、老廃物を排出できなくなったりします。この酸化作用は、加齢とともに体内に及ぼす影響が大きくなるため、人が老ける主な原因の一つと考えられているのです。

【老化する原因2】女性ホルモンの減少

女性ホルモンの減少も、女性が老ける原因として挙げられます。特に、エストロゲンという女性ホルモンの減少は、肌や粘膜、骨、血管や腸の壁、筋肉、関節にも影響を及ぼします。エストロゲンが減少すると肌のハリや潤いが奪われ、顔や肌、毛髪などに老いが現れてしまうとされています。

【老化する原因3】精神的な衰え

精神的な衰えも、人が老けてしまう大きな原因の一つです。年齢を重ねることにより、生きる目的や意味、生きがいなどを見失ってしまうこともあるかもしれません。そんな喪失感が精神的な衰えに拍車をかけ、急激な老化が始まってしまうこともあるかもしれません。

実はNG⁉見た目の老化を促進している悪習慣

老化

普段食べている食事や嗜好品、外出時の日焼け、ハードなスポーツ。実はそれ、想像以上に見た目の老化を促進させている可能性があるかもしれません。ここからは、知らず知らずのうちに老化を加速させる、日常生活に潜む原因を見ていきましょう。

【老化NG習慣1】活性酸素

活性酸素とは、正常な遺伝子や細胞の働きを阻害し、体を酸化させる物質です。加齢とともに、この活性酸素を抑える抗酸化作用が弱まるため、活性酸素の過剰な発生を制御できなくなり、老化を促進させてしまうこともあります。アルコールやタバコの摂取、不規則な生活などが体内の活性酸素を増やす原因となるようです。

【老化NG習慣2】糖化作用

酸化作用とは「体がサビること」と前述しましたが、糖化作用は「体がコゲること」といわれているようです。糖化は、体内の余分な糖質とたんぱく質などが結びつくことで細胞が劣化し、肌のシワやくすみ、シミなどの原因となるとされています。また、糖化によって発生するAGE(糖化最終生成物)は、さまざまな病気を引き起こすきっかけになるともいわれています。

【老化NG習慣3】過度なトレーニングや激しい運動

適度な運動は、体の酸化や糖化を抑止する効果が期待できます。しかし「毎日10km以上のランニング」「1週間分まとめての運動」などといった、過剰なトレーニングや激しい運動の長期的な習慣化は、体内で活性酸素を発生させてします。体の酸化は「体のサビ」につながるとされ、老化の原因の一つになってしまうこともあるでしょう。

アンチエイジングとは一体何?

アンチエイジングとは?

実用日本語表現辞典(weblio国語辞典)(※1)によると、アンチエイジングとは以下のように説明されています。

アンチエイジングとは心身の老化を少しでも抑え、できるだけ若さ・若々しさを保つこと、および、そのための取り組みのことである。

アンチエイジングは英語のanti(-)agingをそのままカタカナ表記した語である。anti-は「抗う」「反対する」という意味の接頭辞であり、agingは「加齢」または「老化」を意味する。日本語では「抗老化」と訳される場合もある。

年齢を重ねていけば、肌や毛髪のトラブルをはじめ、筋力の低下、慢性的な疲労感など、老化に伴うさまざまな問題とぶつかることになります。これに対し、運動や食事などの生活習慣を整えたり、最新技術を用いたエイジングケアを行い、老化を少しでも食い止める試みをアンチエイジングといいます。

また、若返りを目指したり、美容効果に特化しているだけではなく、生き生きとした毎日を送る体を維持する、といった取り組みもアンチエイジングの一環とされています。

アンチエイジングの具体的な方法とは?

アンチエイジングの具体的な方法とは?

見た目の若返りや美肌などの美容作用も期待できるアンチエイジング。ここからは、そんなアンチエイジングの具体的な方法をご紹介します。どれも日常生活で簡単に実践できるものばかりです。

【アンチエイジング方法1】睡眠を見直す

アンチエイジングに不可欠な成長ホルモンの約70%は、睡眠中に分泌されるといわれているため、まずは睡眠を見直してみましょう。睡眠の時間や環境などを整え、質の高い眠りをとるようにしてください。1日7時間から8時間の睡眠を確保するといいでしょう。

【アンチエイジング方法2】適度な運動を行う

筋トレ、ストレッチ、有酸素運動といった運動を適度に行いましょう。若返りや美肌、血行をよくする成長ホルモンの分泌を促し、細胞の酸化を抑止してくれます。ポイントは、あくまでも適度な運動であること。過度な運動は、老化を促進させる活性酸素を増やす原因になります。

【アンチエイジング方法3】ストレスを発散する

アンチエイジングにとって、ストレスは大敵といわれています。ストレスを感じることにより、体内に活性酵素が発生し、老化を促進させる可能性があるからです。ストレスをきちんと発散できるように、自分なりのストレス解消法を作っておきましょう。

【アンチエイジング方法4】バランスのよい食事をとる

バランスのよい食事をとることも、アンチエイジングの一つの方法です。老化に直結する体の酸化を抑えるため、抗酸化作用が高い栄養素を意識的に摂取してください。例えば、緑黄色野菜やフルーツに多く含まれるビタミンC、植物油やピーナッツから取れるビタミンEなどはいいでしょう。また、ポリフェノールやミネラル類、カロテノイドなどもアンチエイジング作用が期待できる栄養素といわれています。

アンチエイジング医療って?

アンチエイジング医療

アンチエイジング医療をご存じですか? 年を重ねるとともに増える病気や体の不調へ事前にアプローチしながら、予防や緩和を目的とする医療といわれています。このアンチエイジング医療、実は若返りや美肌といったエステ以上の美容効果も期待できるそうです。

アンチエイジング医療で、若返ることや美肌も夢じゃない⁉

日本抗加齢医学会(※2)によると、アンチエイジング医療とは以下のように説明されています。

抗加齢医学(アンチエイジング医学)とは、加齢という生物学的プロセスに介入を行い、加齢に伴う動脈硬化や、がんのような加齢関連疾患の発症確率を下げ、健康長寿をめざす医学である。

加齢に伴う病気を抑え、健康的に長生きできることを目的とした予防医学が、アンチエイジング医療といわれているようです。

また、このアンチエイジング治療を美容外科にも活用し、見た目の若返りやハリと潤いに満ちた美肌を手に入れるといったことも夢ではないようです。

アンチエイジング医療はエステ以上の美容効果も期待できる?

アンチエイジング医療には、さまざまな治療法があります。例えば、体内の抗酸化力や免疫機能の向上、細胞の活性化などを目的とした点滴や内服薬の服用、コラーゲンの生成作用や美白作用、新陳代謝促進作用などが得られるレーザー治療や注射などもあるようです。医学的な治療法だけに、エステ以上の美容作用が期待できるでしょう。

こんな方法でもアンチエイジングができるかも?

ここからは、「こんなことでもアンチエイジングができるの?」と驚かれるかもしれない、意外な方法をご紹介します。ポイントは、日頃の考え方や意識、心構えにあるようです。

【意外なアンチエイジング法1】プラス思考

プラス思考は、アンチエイジングにも効果的といわれています。物事を明るく前向きに考えるだけでも、肉体的や精神的な老化に対抗できるそうです。一方で、マイナス思考はストレスや不安を膨張させ、免疫力や抵抗力を大幅に下げてしまうとされています。

健康や美容を維持するためにも、常にプラス思考でいることを心掛けましょう。

【意外なアンチエイジング法2】恋をする

アンチエイジングの意外な方法として、恋をすることも挙げられるでしょう。誰かに恋する気持ちを抱けば、体内の女性ホルモン、成長ホルモン、抗加齢ホルモンなどの分泌を活発にさせるといわれているからです。

恋をすることや異性を意識することにより、自然と表情や言動、思考なども若々しくなり、いくつになっても美しさを保てるようになるのではないでしょうか。    

運動、食事、睡眠、医学的な観点からも、アンチエイジングの実践は可能です。老化の原因となる酸化・糖化作用や女性ホルモンの減少を抑止するため、生活習慣の見直しと改善を図り、常日頃からアンチエイジングを意識することが老化を遅らせる大切なポイントです。加齢にプラス思考で向き合いながら、若々しく元気に年を重ねていきましょう。

アンチエイジングについて教えてくれたのは?

大阪美容クリニック理事長 南 真実子(みなみ まみこ)

大阪医科大学医学部卒業後、大阪医科大学産婦人科教室に入局。腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。女性がいつまでも健康で輝いていられるよう、美容医療、アンチエイジング医療に携わる。大手美容クリニックを経て、2017年大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療が人気。


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■もっと知りたい■

※関連リンク

(※1)実用日本語表現辞典(weblio国語辞典)
(※2)アンチエイジング医学(抗加齢医学)とは(日本抗加齢医学会)
 

ハルメク365編集部

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