菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法

化粧水とクリームから見直す、年齢肌の乾燥対策ケア

公開日:2019/12/10

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年齢肌、かつ乾燥肌にお悩みの方に合う化粧水の選び方を、ビューティー&ライフサイエンティストの菅沼薫さんに教えてもらいます。年齢肌に足りないのは水分ではなく皮脂。乾燥肌に向いている化粧水と、冬の年齢肌にクリームが必要な理由も解説します。

乾燥肌の女性

年齢肌に不足しているのは皮脂

気温が下がるにしたがって顔や手肌の乾燥が急に気になりだした、そんな人も多いのでは? 最低気温が10度以下になったら、本格的な保湿ケアの始めどき。明日からでも始めてほしい年齢肌の乾燥対策についてお話ししたいと思います。年齢肌の乾燥、というと水分不足をイメージする人が多いせいか、冬はしっとりタイプの化粧水を選ぶ傾向があるようです。ですが、実はこのイメージがそもそもの勘違いケアの原因になっているようです。

まず、下のデータを見てください。

水分量のグラフ

驚いたことに、実は角層の水分量は20代と50代ではそれほど変わりません(目尻を除く)。更年期を過ぎると、エストロゲンの減少に伴って、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンの弾力性と量が失われてしまうので、肌の水分量が劇的に減ったと感じるのかもしれません。

皮脂量のグラフ

一方、肌の皮脂量は歳を重ねるごとに低下していきます。50歳だと20代の3分の2くらいにまで減っていますよね。皮脂は、べたついて肌荒れの原因になる不要な物という印象があるようですが、実は保湿のためには大切な物質。

皮脂は、肌の内側から外にて出てきて、潤いを閉じ込める役割をしています。体が良質な天然クリームを作り、肌の乾燥を防いでいる、そういうとイメージしやすいかもしれませんね。年齢肌の乾燥対策として積極的に補わなけれないのは、皮脂の代わりをするこの脂なのです。

化粧水は肌に浸透しやすい”シャバシャバ”系がいい

おすすめの化粧水

とはいえ、肌の保湿には化粧水も欠かせません。水分ではなく、保湿成分がしっかり配合されたタイプの化粧水を選ぶとよいでしょう。冬の乾燥した肌に保湿成分を浸透させるには、さらっとした“シャバシャバ”系のものがオススメです。

逆にあまりオススメしないのが、とろみがあるタイプの化粧水。肌に広げると存在感があって、こってりした使用感があります。そのせいか、肌もしっとりするような気がしますが、実は逆。そういった化粧水には、とろみをつけるための糖類を配合していることが多いものです。糖類は高分子な物質なので、肌に浸透しにくい傾向があります。

化粧水をつけた後は、皮膜が乾かないようにクリームを重ねるので、使い心地としてもさっぱりとした使い心地のタイプの方が気持ちいいと思います。

この他、拭き取りタイプの化粧水の使用も、これからの時期にはあまりオススメしません。ですが、冬は代謝が下がり、ターンオーバーが遅くなりがち。角層を取ることができるので、肌のくすみ取りのためのスペシャルケアとして、週一回程度の使用にしましょう。

冬の乾燥肌には、うるおいを閉じ込めるクリームが必須!

冬の乾燥肌には、うるおいを閉じ込めるクリームが必須!

保湿クリームは、肌から水分と保湿成分が出てしまうのを防げるものであれば、この商品でなければならない、というものはありません。

保湿機能だけでなく、「+美白」「+ハリ・弾力」など、さまざまな機能がついたものがほとんどなので、肌悩みに合わせて選んでください。「値段の高い、高級クリームのほうがいいですか?」と、相談者に聞かれることもありますが、高価すぎると、つい使用量が控えめになってしまいませんか(笑)?

少量をすり込むのは肌へ刺激や負担になるのでNG。適量を継続してつけてこその効果が表れます。私も、手間的にも価格的にも自分が続けられるものを選ぶようにしています。

また、オールインワンタイプを使っている人は、冬はジェルよりクリームの方が、肌を覆ってくれるのでオススメです。

 


次回は、菅沼さんが実践している乾燥対策3つを教えてもらいます。
 

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菅沼 薫

すがぬま・かおる ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、日本化粧品技術者会役員、日本香粧品学会評議員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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