蜜が吸える花の種類と特徴
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
この間の日曜日にお散歩していたら、サルビアが咲いていました。大人になった今は眺めるだけですが、子どもの頃は学校の行き帰りによく蜜を吸ったものです。
花の蜜って何でも吸えるのかしら? 疑問に思ったので調べてみると、蜜が吸える花は意外にも多いことがわかりました!
蜜が吸える花とは
- ツツジ
市街地や住宅街でも見掛けることが多いツツジは、4~5月頃に花を咲かせます。日本原産の種類を改良したものが多く、日当たりのよい場所を好みます。日当たりが悪いと花が咲きにくい傾向があります。
- サツキ
山奥の岩肌などに自生していたり、盆栽として育てられることが多い植物。ツツジとよく似た形状の花を咲かせます。江戸中期にツツジのブームがあり、多くの品種が作られた際に、4月から5月中旬に開花するものを「ツツジ」、5月下旬から6月上旬に開花するものを「サツキ」と呼び始めたそう。
- ホトケノザ
3月~6月にかけて花を咲かせる越年草です。葉の様子が仏様の乗っている台座「蓮華座(レンゲザ)」に似ていることから、ホトケノザという名前が付けられました。ホトケノザと似たような環境に生息し、外見もよく似た植物としてヨーロッパ原産の「ヒメオドリコソウ」があります。
- ヒメオドリコソウ
上に笠状の葉があり、その下に花が咲いている様子から踊り子をイメージした名前が付いています。甘い蜜が特徴。
- サルビア
夏から秋にかけて咲く花で、花壇やプランターに植えられていることが多い植物。花期が長く育てやすいの特徴。
- スイカズラ
5~7月に、甘い香りの花を咲かせます。蜜が甘いので、蜜を吸う植物から、「スイカズラ(吸葛)」という呼び名が付いたといわれています。実際に口に含むとさらっとした甘さの蜜を少量味わうことができます。
- オシロイバナ
黒い果実(種子)を割ると、白い粉質のものがあり、それがおしろいの粉のようなので、「オシロイバナ」とよばれています。花は夕方から咲き、翌日の午前中にはしぼんでしまう一日花です。
- ゲンゲ(レンゲソウ・レンゲ)
レンゲソウやレンゲと呼ばれることが多いマメ科の植物。春になるとピンク色の花を咲かせます。レンゲの花の蜜は、はちみつとして有名ですね。
こうして調べてみると、蜜が吸える花って、子どもの頃から親しんできた花が多いような気がします。注意しておきたいのが、庭や公園に植えられている園芸植物の中には、毒性を持つ種類があるということ。
注意! 蜜が吸えない花
レンゲツツジ

蜜が吸えるツツジの一種だからと間違えて蜜を吸ったら危険なのが、レンゲツツジです。花や葉に有毒な「グラヤノトキシン」、「ロドジャポニン」という成分を含み、摂取すると嘔吐、痙攣(けいれん)、ふらつき、歩行困難、不整脈などの症状を引き起こし、呼吸停止に至ることもあります。誤って蜜を吸わないように、レンゲツツジとツツジの見分け方としては、以下の点があります。
- レンゲツツジの葉は細長く、少しカールしており、枝先に互い違いに生える。 葉の先は尖らず、縁には毛が生えている。
- レンゲツツジは開花時の葉の数が少な目。
- レンゲツツジの花は、鮮やかな朱色、または、黄色で、尖端がやや尖っている。
- レンゲツツジの花は、つぼみが大きく、花数も多く、一つの枝から直径5~6cmの花を、2~8個咲かせる。本州に生えるツツジの中で最も花が大きいといわれている。
アセビ
同じくツツジ科のアセビ。「アシビ」とも呼ばれ、観賞用として栽培されることも多い植物です。花は小型のつぼ型で花つきがよく、白やピンク色のかわいらしい花が特徴で、つい花を手に取ってみたくなりますが、葉や茎には、有毒の「アセトポキシン」が含まれているため、気を付けましょう。馬が食べると毒にあたって酔ったようにふらふらとした足取りになることから、漢名で馬酔木(アセビ)と書かれるようになったといわれています。
スズラン
いい香りがするので、つい蜜を吸えるのではと思ってしまいますが、NGです。スズランには強心配糖体、「コンバラトキシン」 、「コンバラマリン」が含まれます。有毒成分は全草に含まれますが、特に花の部分に多く含まれるので、取り扱いに注意しましょう。
よく見掛けける植物の中に毒性があるなんて、初めて知りました! 蜜を吸わないようにするのはもちろん、間違って吸ってしまったときは病院に行くようにしましょう。
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参照:ハルメク草花散歩
HIBIYA KADAN
ウェザーニュース
HOTRI
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きれいな花には毒があるって本当だったのね!
イラスト:飛田冬子