栄養素を効率よく吸収する調理方法も解説

卵の栄養って何?賞味期限が近い卵の調理方法は?

公開日:2020.02.25

更新日:2020.02.26

卵の栄養はどんなものがあるの? 何個食べていいの? そんな疑問に答えます。卵調理をする上で知っておきたい、卵の鮮度とおいしさの関係、調理方法についても解説。また、賞味期限が近づいた卵をおいしく冷凍卵にする、煮卵にするレシピもお伝えします。

「卵は1日1個まで」はウソ。いくつ食べても大丈夫です

卵

「卵はコレステロールが高いから1日2個以上は食べると健康に悪い」と敬遠していませんか?

品川イーストワンメディカルクリニック理事長の板倉弘重(いたくら・ひろしげ)さんによると「確かに卵にはコレステロールが多く含まれています。しかし、食事からコレステロールを摂取しても血中のコレステロール値には影響しないという検討結果が2015年に厚生労働省から発表されています。よって卵は毎日、2個以上摂取しても問題ないことが示されました」

むしろ、低糖質で、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、脳の働きをよくする脂質(コリン)などを含む卵は「50代以上の女性こそ、若々しく元気に暮らすために、毎日食べてほしい完全食です」と板倉さん。

栄養のバランスを整え、吸収をよくする調理のコツも、今後のアレンジのために併せて覚えておきましょう。
 

卵を調理する上で覚えておきたいこと

  • 卵のおいしさや栄養は鮮度と比例しない

鮮度が落ちても栄養素はほぼ減少しません。ゆで卵は、産みたての卵だと炭酸ガスが多いのでパサつきやすく、1週間後くらいの方がガスが抜けておいしく、殻もむきやすくなります。

  • 油で加熱調理すると栄養の吸収がよくなる

卵黄に含まれるビタミンA、Dは油と一緒だと吸収されやすくなるので、炒める、焼くなどの加熱調理がおすすめ。サルモネラ菌など食中毒が心配な方も、加熱調理をしておけば安心です。

  • 卵は野菜と組み合わせると、栄養バランスがよくなる

卵に不足している食物繊維やビタミンCは、根菜や葉物野菜などで補えます。卵は合わせる具材を選ばないので、旬の野菜を加えれば、より栄養バランスのいい一品が出来上がります。
 

卵の賞味期限が近づいたら、冷凍卵か煮卵に!

冷凍卵の作り方・使い方
 

冷凍卵の作り方・使い方

 

【作り方】
ファスナー付きの保存袋に入れて、一晩冷凍庫で凍らせるだけ。冷凍すると膨張してヒビが入り、冷凍庫の匂いがつきやすくなるので1か月以内に使いましょう。

【使い方】
生で食べる場合は、常温で1~2時間で解凍し、流水にさらして殻をむきます。解凍すると、ねっとりとした黄身に変わります。凍ったまま半分に切って目玉焼きに、そのままゆで卵にしても。いずれも、解凍したらその日のうちに食べること。

 

煮卵の作り方・使い方
 

煮卵の作り方・使い方

【作り方】
賞味期限が近い古い卵の方が、殻がむきやすい。半熟ゆで卵3個に対して、水3/4カップ、めんつゆ(3倍濃縮タイプ)1/4カップを混ぜた漬け汁に一晩漬けます。ウスターソースをプラスしても、コクが出ておいしいです。保存期間は、3~4日。

【使い方】
そのまま食べるのはもちろん、煮物に入れたり、あえ物やサラダの具材にしても。


板倉弘重(いたくら・ひろしげ)
1961年、東京大学医学部卒業。国立健康・栄養研究所名誉所員。近著に『習慣になる! 楽しみながら下げる血糖値コントロール』(SBクリエイティブ刊)。

レシピ制作=重信初江(しげのぶ・はつえ)
料理研究家。定番家庭料理からエスニック料理まで、簡単で気軽に作れるレシピが魅力。『調味料1:1で作れる毎日ごはん』(主婦と生活社刊)など著書多数。

取材・文=長倉志乃(ハルメク編集部)、料理=重信初江、監修=板倉弘重、撮影=高杉純、スタイリング=諸橋昌子

 

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