- ハルメク365トップ
- ハルトモ倶楽部
- 生活部
- 父が残したA4サイズの遺言書
父は、自分が亡くなったあとのことなど、何も考えていない、と思っていました。亡くなった後に、見つかった1枚の紙を読んで、エンディングノートを渡さなかったこと、生きている間に家のことをいろいろ話し合わなかったことを後悔しています。
見つかった、1枚の紙
お葬式が終わった翌日、父がいつも何か書き留めていた黒いノートから、1枚の紙が見つかりました。
それは、A4サイズの紙でした。
自分が亡くなったら、お葬式は市営の葬祭センターでして欲しいこと。お葬式に呼んで欲しい人、人数、お坊さんはどこのお寺に頼むかなど、パソコンで箇条書きに書いてありました。
また、亡くなったあとの保険の手続きや連絡先なども、書いてありました。
父は心配していた?
この紙を書いた日付は、平成31(2019)年3月。
父の認知症の症状が出始めたころです。
認知症になるまで、家のことは全て父がしていました。
母も、父の生命保険の加入先や預金通帳など、把握はしていましたが、手続きはすべて父がしており、何より母は人と応対したり、電話が苦手。書いておかないと、いざという時母が困ると思ったのでしょう。
エンディングノートを渡しておけばよかった
紙が見つかったと、母から手渡されたとき「お父さ〜ん。書いといてくれたんだったら、せめて私にはこっそり渡しておいて欲しかったな〜」と、思わず心の中で呟いてしまいました。
「ここに全部書いてあるから、って言っといてくれないと書いた意味ないじゃん」と思ったのですが、同時に、エンディングノートを渡しておかなかったことを後悔しました。
エンディングノート、実は父に渡そうと思って買っていたんですよね。
父の気持ち
父が認知症になった、とわかった時、頭に浮かんだのは「あと、何年生きられるんだろう」ということでした。
そんな私の気持ちを父に見透かされるのが嫌で、父の死を考えている自分が嫌で、ずっと渡すことをためらっていました。
でも、残された紙を読んだら、父は自分の死についてはちゃんと覚悟していたのかもしれない、と思いました。
あるいは、ちゃんと書き残しておかないと、きっと私が困るぞ!! と思ったのかもしれません(実際、紙があったおかげで、ものすごく助かりました)。
認知症になってからは、会話が成りたたなくなり、父と込み入った話ができなくなっていたのですが……。そうなる前に遠慮せず、お葬式の話や住んでいる家をどうするか、などいろいろ話をしておけばよかったと後悔しています。
■もっと知りたい■
-
子に遺すべき資産は?
「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは -
突然の我慢できない尿意
実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って? -
個人情報管理できてる?
銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が… -
お金の管理が簡単に!
三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です! -
認知症セルフチェック
「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません… -
健気な姿がかわいい!
「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
50代~お金の増やし方
将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか? -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
50代から1日1分脳トレ
認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?