新聞で気になる記事を見つけました。

お一人様は世帯の4割

公開日:2023.01.07

元旦に新聞を読んでいたら、世帯構成の割合で単身世帯は全世帯の38%にも上るそうです。ただ、一言に単身世帯といっても、さまざまな単身世帯があります。

増え続ける未婚世帯

厚生労働省の令和3年版 厚生労働白書によると、50歳時の未婚割合は2018年の推計値では2020年時点で男性が26.7%、女性は17.5%となっており、女性の方がやや低いパーセンテージとなっています(多分女性は未婚でも親世帯と同居という場合があるので、そういう数字なのでしょうか)。

推計値だと、2040年には50歳時の男性の未婚率は29.5%! と約3割近く、女性でも18.7%と約2割近くが未婚となっています。

増え続ける未婚世帯
厚生労働省 令和3年版 厚生労働白書より

65歳以上の単身世帯が増加傾向

対して、内閣府の令和3年版 高齢社会白書によると、65歳以上の一人暮らし(単身世帯)も増加傾向となっており、平成27年(2015年)時点で65歳以上人口に占める割合は男性が13.3%、女性は21.1%となっています。

今後も増え続ける予想で、2040年には男性が20.8%女性は24.5%と、男性は65歳以上の5人に一人が、女性は65歳以上の4人に一人が、単身世帯となりそうです。

65歳以上の単身世帯が増加傾向
内閣府 令和3年版 高齢社会白書より

2000年の国勢調査によると、65歳以上の女性の5.6人に一人は単身世帯だそうです(総務省統計局統計局ホームページ 高齢単身世帯より)

今流行の高齢女性の「お一人様」。ブログでも書籍でも、高齢女性の「お一人様」がもてはやされています。

経済的に裏打ちされた「お一人様女性」でも、現役で働いている間はいいですが、収入を年金だけに頼る事となれば、特に女性の年金は現役時代の収入の格差が男性とあります。

また正規・非正規と雇用形態により年金収入にも格差があるでしょうし、そもそも非正規であれば厚生年金の加入期間が男性より短いケースが多く、男性並みの年金収入があるかどうかわかりません。

(※厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険の平均年金月額は男性16万3380円、女性は10万4686円と、6万円近い差があります)。

お一人様の老後は

前述の様に男性と女性では年金収入に格差があり、特に私より上の年代の女性は寿退社が社会通念としてまかり通っており、結婚あるいは出産で仕事をやめ家庭に入った方も多いですよね。

夫と生活している間は夫の年金をあてにできますが、そうでなくなった場合はどうなるのでしょうか?

お一人様の老後は
総務省 令和4年版 高齢社会白書より

総務省の令和4年版高齢社会白書によると、性年齢別雇用形態別雇用者数及び非正規雇用者率(役員を除く)でもわかるように、55歳以上の女性が働いているなかで正規職員の割合は低くなっています(特に男性と比較すると非正規の割合が半数以上です)。

景気の影響を受けやすい非正規職員の場合、巷ではコロナで仕事がなくなり自殺する若い女性がマスコミに取り上げられていますが、若い世代の女性と同様に、非正規労働者の割合が多い高齢者女性の場合も収入源を絶たれるケースが多いのではないのでしょうか?

内閣府によると、60歳以上・コロナで仕事をする日数や時間数が減ったと回答したのは25.5%と60歳以上の4分の1(※これは男性を含むので、男女別年代別の詳しい数字は不明です)。

お一人様の老後は
 内閣府 令和3年版 高齢社会白書より

はてさて、今後も増え続けるであろうお一人様の老後は何色になるでしょうか?

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黄緑・緑・青緑

もともと自分のブログ「黄緑・緑・青緑の日々徒然」で、ファッションやアート、まちあるき、狂言、お酒、漫画、産業、等々。脈絡もなく時々の興味のある事や好きな事・モノについて拙い文章ではありますが、ぼちぼちと書いています。ハルメクWEBでも、好奇心の向くままに書いていきたいと思っています。インスタグラム

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