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- 膨らむ2023年への期待―1年を振り返りながら―
「小さな暮らし」で「豊かな人生を」のコンセプトの元、ここ琵琶湖のほとりの「介護付き有料老人ホーム」で暮らして1年。「小さな暮らし」だからこそ、これまで生活に追われて見過ごしていた多くのことに気付く事ができた一年でした。
コロナ禍での引っ越し
2021年11月1日、自宅を長男に托して「終の棲家」に引越してきました。当時乗っていた8人乗りのワゴン車で、何回かに分けて小さな引っ越しを繰り返し、入居日を迎えました。
自宅には息子が残るものの、4LDKから1LDKへの引っ越しに備えて大量の処分をし、必要最小限のものを持ち込んでの引っ越しでした。
コロナ禍による「緊急事態宣言」が出される中での引っ越しだったので、居住者のラウンジ使用も制限され、ほとんどのサークル活動も中止されている状況の中、居住者の姿も見ないままでの入居でした。
将来的にはお世話になるであろう「ケアレジデンス」の見学もできませんでした。ただただ、玄関正面や自室ベランダから見える景観に一目惚れしての入居と言っても過言ではありません。
約1か月後、初めて「終の棲家」で作った2022年の年賀状にもそんな気持ちが表れています。
初めて気付いた♪からすうりって真っ赤だな♪
まっ赤だな♪ 真っ赤だな♪ からすうりって真っ赤だな♪
日本人なら誰でも知っていると思われる「真っ赤な秋」(作詞:薩摩 忠 作曲:小林 秀雄)の一節です。恥ずかしいことに、カラスウリを具体的にイメージしてみることもなく、ただ単に歌詞の一節として当たり前に歌っていました。
7月下旬「終の棲家」の風呂友が、坂道を上れない私にも見せようとレジデンス近くに咲いていた、朝にはしぼんでしまうカラスウリの花を温泉まで持ってきてくれたのが、カラスウリに興味を持つきっかけでした。
11月上旬「もう実になっているよ。harumatiさんを見せに連れてきてあげられるかなあ」と、夫を下見に連れて行ってくれ、その後、夫に引き上げられるようにしながら坂道を上り、蔓付きのカラスウリを夫に取ってもらって家に持ち帰り、紅葉の葉と共にテーブルに飾りました。
自宅周りの山でも見ていたとは思うのですが、少なくとも、それを持ち帰って飾ろう等とは一度も思ったことがありませんでした。コンクリート造りだからこそ、自然を部屋の中に持ち込めたことがうれしく、ことさら美しく感じられました。
カラスウリを見つけた辺りは、春と秋の2回咲く「白花タンポポ」の群生地にもなっていて、ちょうど秋の開花の時期を迎えていました。白いタンポポを初めて見ました。そしてそれが日本の在来種であると知り、身近にも感動の小さな種があると新鮮な喜びに満たされました。
2022年の我が家の漢字は「繋」
1年を振り返ってつくづく思うのは、「終の棲家」で素晴らしい「繋がり」が生まれ、これまでの「繋がり」も期待以上に続いたからこそ、豊かな毎日が送れたのだということです。
コロナ禍による規制緩和が緩んだチャンスを逃さず、この1年で9人の友人が「終の棲家」を訪れてくれました。東京と四国に住む3人の兄姉も来てくれました。はるばるとアメリカから2人の娘と3人の孫もやって来ました。
自宅で一人暮らしをしている息子を気遣って、おいしい差し入れをしてくれたり、ご機嫌伺いの声をかけてくれたりするご近所さんにも恵まれました。
これで決まり!! 2022年、我が家の漢字は「繋」。さて、2023年はどんな漢字がふさわしい年になるでしょうか?
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