冷たいものはNGだけど!
2022.08.122022年11月04日
乾燥の季節が始まりました
秋の薬膳
国際薬膳師の資格を持ち、中医学を勉強中の森taitaiです。日本の四季の移り変わりは、とても美しく貴重なものですが、それぞれの季節に適した体の養生はとても重要です。
一息つく秋
厳しい猛暑、度重なる台風襲来、ジメジメした秋雨前線。そんな自然現象を乗り越えて、爽やかな秋風が肌に心地よい本格的な秋真っ盛りです。
地球温暖化の影響で季節の後倒しがあり、気持ちよいと感じる秋の陽気を楽しむ時間も短く感じられます。
それでも、空には赤とんぼが飛び、金木犀、萩、コスモスなどの秋の花々が見られ、木々の緑も色づいて、私たちの目も心も癒やしてくれます。
何よりうれしいのが、秋の味覚。“食欲の秋”と言われますが、秋刀魚、キノコ類、サツマイモ、栗、秋茄子……など食欲をそそりますね!
乾燥が与える影響
寒さ、暑さ、湿気は体に感じる影響もストレートで、防寒、暑さ対策、日焼け対策を注意しますが、乾燥が体に与える影響も大きいです。
自覚症状がなくても、皮膚や喉の乾燥は少しずつ、私たちの体を侵食しています。コロナ禍でほどんどの人たちがマスク生活なので(マスクの中は潤ってますよね)喉の乾燥感を感じる人は少ないかもしれません。
中医学では、自然界の気候変化を六気と言って、寒気・風気・湿気・暑気・火気・燥気と呼び、それぞれが体に悪さする要因を六淫邪気(寒邪・風邪・湿邪・暑邪・火邪・燥邪)と考えています。
秋はまさしく燥邪の影響を受けます。
燥邪を感受すると体は乾燥する、体の水分(中医学的には津液と呼ぶ)の不足、肺を傷つける、などの特徴があります。症状としては、口鼻乾燥・喉の渇き・皮膚の乾燥・咳・痰(ひどくなると喘息)です。
秋の食養生
秋はどんな養生をすれば良いでしょう。
古い中医学の経典には「秋は早く寝て早く起きる。心安らかにして陽気をひそめてすごすべき」と書かれています。
秋は何となく物悲しく、気持ちが後ろ向きになりやすいですが、努めて安定した気持ちを保つことが大切です。
前の投稿でもお話ししましたが、秋に向いている食材は白いものが多いです。白胡麻・蓮根・白きくらげ・百合根・大根・牛乳・豆乳・松の実など。これらは、肺を潤す働きをしてくれます。
また来る冬の季節に備えて気を補う食材、キノコ類・栗・さつま芋なども積極的に取り入れると良いですね。
ずばり旬の食材は、その季節の体の養生にぴったりなんだと実感します。
秋、冬に向けての茶材の準備もしましょう! おすすめは、プーアル茶・マイカイ花・金木犀(桂花と言います)・陳皮などです。
無理なく、おいしく食養生しましょう!!
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