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- オンラインで生配信「志の春落語劇場」
落語が大好きなさいとうさん。落語を聞いて笑うことが元気の源なのだそう。コロナ禍でなかなか寄席には行けませんが、オンライン生配信で落語を楽しんでいます。今回は、志の春落語劇場について語ってくれました。
一度聞いてみたかった志の春師匠の噺
志の春さんは、アメリカ・イェール大学を卒業後、三井物産勤務という異色の経歴を経て、2002年10月立川志の輔師匠に入門、2011年1月に二ツ目、2020年4月に真打に昇進しました。
毎月届く演芸専門誌「東京かわら版」で志の春師匠を知り、噺を聞いてみたいと思いましたが、立川流は寄席に出ないので、簡単にはいきません。おまけにコロナ禍の真っただ中、チャンスはないと諦めておりました。折りしも、オンライン落語会で度々お世話になっているPeatixより「志の春落語劇場7月」の案内が届き、飛び付きました。
パソコンをテレビにつなぎ、今か今かと待っていますと、しゃれたアレンジの「ウィリアム・テル序曲」が流れてきました。チャットに「おしゃれな曲だ」と打った方がいます。これはロッシーニの「ウィリアム・テル序曲」といって、私が小学生の頃、「ローン・レンジャー」というテレビ番組のテーマ曲として使われ、大人気でしたね、と打とうとしてハタと手が止まりました。恐らく私よりずっとお若い人だから、わかるわけがないのです。
こういう場合、大概は三味線太鼓ですから、予想を覆す音楽にワクワクして、ついチャットでコメントを打とうとしてしまいました。やがて三味線で「春がきた」が流れ……、志の春だから「春がきた」か、なるほどと感心していたら、志の春師匠が登場! 今夜は料亭からの生配信だそうで、背景はしゃれた襖になっています。
「青菜」 志の春
「青菜」は落語のスタンダード、滑稽噺の典型です。
お屋敷で仕事中の植木屋がひと休みしていると、主人から声を掛けられ、お酒を勧められます。ごちそうになったのは、上方の柳蔭(やなぎかげ)と言う銘酒で、すっかりいい心持ちになり、おまけにコイのあらいまでいただき上機嫌。続いて大好物の菜のおひたしを勧められます。
ところが、次の間から奥様が「鞍馬より牛若丸が出でまして、その名を九郎判官(くろうほうがん)」と言います。旦那は「義経にしておけ」と答え、よく意味のわからないことを言って植木屋を煙に巻きます。
植木屋はもしや来客かと思い、「お客様がお見えなら失礼します」と言うと、旦那は「お客ではない。菜はもう食べてしまってないので、「菜は食らう=九郎」、「それならよしとけ=義経」という意味で、失礼のないように隠語で話したと、植木屋に説明しました。そのやり取りにすっかり感心した植木屋は、家に帰ると女房に話し、悪友を相手に同じことをしようと企てます。
志の春師匠の演ずる品のいいお屋敷の主人と、落ち着いていながら、やがて暴走を始める植木屋のおかしさが相まって、グイグイと引き込まれてしまいました。
「寝床」 志の春
大店の旦那は「義太夫」に凝っていて、豪華な料理とお酒を出して義太夫を聞かせれば、さぞ長屋の住人たちは喜ぶだろうと思っていますが、住人達はそれが苦痛で、いろいろと理由をつけて逃げようとします。
ある日住人が全員断るので、それでは店の使用人達に聞かせようとすると、これまたみんな仮病を使います。腹を立てた旦那は、全員出て行けと怒ってふて寝をしてしまいます。これに困った一同は、義太夫を聞こうと話し合い、再び旦那の部屋へ行きます。
「どうせ私は下手ですよ」といじける旦那に「旦那様の芸には華と味があります。技術はお稽古をすれば身に付きますが、人の華というものは後から身に付けられるものではないです。天から授かったものです」とおだてて、その気にさせるシーンは何とも圧巻です。
金物屋が全国金物屋連盟の会長を辞任してきましたと、さらに追い打ちをかけ、「旦那様の義太夫が聞けないのなら、全国金物屋連盟の会長などやっていても仕方ありません」と、とどめを刺します。一度欠席と言ったのに、なぜまた来たのかをいちいち聞き出す旦那もすごいです。理路整然としていて、その隙間におかしさがあり、真っ直ぐに演ずる志の春師匠の落語は、実に楽しくて爽やかでした。
志の春師匠のアフタートーク
志の春師匠、「青菜」に登場したお酒の柳蔭(やなぎかげ)を、岐阜の白扇酒造から取り寄せたと言って、飲み始めます。
「キツイお酒です」と言ってから、瓶のラベルを読みます。お酒は割ってお飲みくださいと書かれていて、「割って? どおりでキツイと思った」と言いながらそのまま飲み、チャットを見ながらトークが続きます。オンライン生配信ならではの粋な演出でした。
予定では、生配信は1時間ということでしたが、気が付くと30分もオーバーをしていました。次回は8月14日、師匠の誕生日に開催されるそうで、早速申し込みました。楽しみです。
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