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- 絵本作家・葉 祥明さんの原画展に行ってきました
絵本作家、葉 祥明さんの原画展が静岡県掛川市で開催されると知り、さっそく出かけてきました。「葉 祥明原画展 しあわせの小径へ」。場所は掛川城のすぐそばにある、掛川市二の丸美術館です。
葉 祥明さんのこと
葉 祥明(よう しょうめい)さんは、1973年に絵本『ぼくのべんちにしろいとり』でデビュー。
その画風は「New Landscape(ニューランドスケープ)」と呼ばれています。悠々と広がる地平線の真ん中に、ぽつんと描かれた家や木。シンプルな構図ですが、いつまで見ていても飽きません。
また「ジェイク」という白い犬のキャラクターも有名。ご覧になったことのある方もいるかもしれません。
私は高校生のときに葉さんの画を初めて見て以来、その世界にすっかり魅了されました。
館内には約100点の作品がずらり
今年(2023年)、画業50年を迎えた葉さん。デビュー当時のイラストから最新作『とべ! ジェイムズ』まで、100点弱の原画を見ることができました。
葉さんは戦争や環境問題に関する絵本も多く発表しています。『地雷でなく花をください』『あの夏の日』などの原画も展示されていました。
「深刻な内容をそのまま伝えることも大事ですが、僕は絵本作家だから、美しく伝えるのが仕事です」と葉さん。文章も優しくて、自然に心に染み入ってきます。
「時代が動くときこそ、自分の感覚を大切に」
ギャラリートークの中で、葉さんはこんなことを話してくれました。
「世界的に大きな出来事が起きたときなど、人はとかく頭で考えがちだけれど、もっと感覚でとらえるというか、“感じる”ことを大事にするといいですね」
「コロナ禍やウクライナでの戦争など、世界ではさまざまなことが起きていてまさにカオス。でも、トランプでも麻雀でも1回ゲームが終わるとシャッフルするように、新しい時代が始まる前はいったんこのような状態になるものです。
こんなときは情報に振り回されて悲観的になりすぎることなく、自分の感覚を信じ、頼りにしていく必要があると思います」
確かに、現代の私たちは本当に多くの情報にさらされ、時に不安にさいなまれます。こんな時代だからこそ“自分の感覚・考え・勘”をもっと大切にしたいな、大切にしていかなくてはならないな、と感じました。
目で感じ、心で感じる展覧会
画と詩の美しさに心を動かされるだけでなく、自分の生き方やあり方とも向き合えるこの展覧会。2023年9月18日(月・祝)まで開催中です(一般500円)。
こころの洗濯をしに、足を運んでみてはいかがでしょうか。私も期間中にもう一度訪れたいと思っています。
掛川市二の丸美術館
葉 祥明原画展-しあわせの小径へ-
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