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- 今月、心に残った言葉「関心の輪、影響の輪」
春から初夏へ。我が家の近くでは田んぼに水が入り、夜になるとかえるの鳴き声が聞こえてくる季節になりました。今月、私の中で印象に残った言葉を思い返してみます。娘とのある日のやり取りから思い出した『7つの習慣』の中の言葉です。
心のモヤモヤには2種類ある。自分でコントロールできること、できないこと
ある朝、高校生の娘が「学校行きたくないな……」と言いました。新しいクラスが始まって2か月ほど、緊張がほぐれてきて新たな悩みが出てきたかな? と思い「何かあった?」と聞いてみました。
すると、自分はなかなか勉強がはかどらないし、今日返ってくるテストの点が心配。クラスメイトは勉強も運動もスイスイこなしてしまう子が多くて、まわりと比べて“自分はダメだなぁ”と落ち込んでしまったようです。
その日は雨で、自転車通学の彼女にとっては天気の悪さも行きたくない一因でした。
あったなあ、私にもそういうこと。
出勤時間が迫っていた私は、「今日は休んでいいよ。時間あったらこれ読んでみて」と本を手渡しました。
『7つの習慣』について書かれた2冊の本です。
『7つの習慣』
私自身も長いこと、仕事やら人間関係やらで「あの人はいいなぁ、それに比べて私は……」と勝手に比較しては勝手に落ち込む、なんてことをよくやっていました。
そのクセを少しだけ直すことができたのは、『7つの習慣』を読んだ数年前のこと。
アメリカのビジネス思想家、スティーブン・R・コヴィーさんが書いたこの本は、単なるビジネス本の域を超え、人生との向き合い方やあるべき心構えについて書かれています。
7つの習慣の中の1つ目の習慣『主体的である』の中にある「関心の輪、影響の輪」という考え方は、今や私の心の支え。娘にも共感してもらえたらいいなと思いました。
関心の輪とは?
われわれ人間には、関心を持っていることや、気になっていることがたくさんあります。娘の例でいえば、
- 自分の勉強がなかなかはかどらないこと
- テストの結果のこと
- クラスメイトが宿題をスイスイやってしまうこと
- 雨が降っていたこと
などなど。また、
- 自分の部屋が散らかっていて落ち着かないこと
も気になっている事柄でした。
『7つの習慣』では、自分が気になっていることを1つの丸の中(輪の中)に入れ、それを「関心の輪」と呼びます。
影響の輪とは?
「関心の輪」に入っている事柄をよく見てみると、2種類に分かれます。
それは「自分で何とかできること」と「自分ではどうしようもないこと」です。
どちらに入るか考え、自分で何とかできることのほうを、関心の輪の中のさらに小さい輪(これを「影響の輪」と呼びます)へ移動させます。
娘の例の場合、
- 自分で何とかできそうなこと…勉強がはかどらないこと、部屋の散らかり具合
- 自分ではどうしようもないこと…返ってくるテストの結果、クラスメイトの成績、雨
こんな感じに分けられます。
「影響の輪」に入っている事柄は、自分で「こうしてみよう」などと改善や変更の余地があります。
つまり自分でコントロールできる事柄。対してそれ以外の事柄は、あれこれ考えても状況が変わることはありません。エネルギーを無駄に使うばかりです。
だから考えていいのは「影響の輪」に入っていることだけ。そこに意識を集中させて対策案を出し、あとはそれに従って淡々と行動に移します。
影響の輪に入る事柄だけを考える!
私自身、この言葉を知ったときは衝撃的でした。
悩んだり落ち込んだりしたとき、いろんな気持ちがパラパラと浮かんでは消え、自分ではどうにもできないことをいつまでも考えてしまっていました。
でも「影響の輪」に入る事柄だけに考えを集中させると、今自分がしなくてはならないことがあぶり出されてきます。
著者のコヴィーさんが言うには、「影響の輪の中に入っている事柄に時間とエネルギーを注いでいけば、成果が出てモチベーションが上がり自信がつく」とのこと。
確かに、考えが能動的になって主体的に生きられるようになります。
逆に自分ではどうしようもないことに時間とエネルギーを注いだところで何も変わらないし、「あーあ、変わらない」とさらに落ち込んでしまいます。
娘の反応や、いかに!?
娘が本を読んで、そのことに気づいてくれているといいなぁと思いながら夕方帰宅しました。
すると「本読んだよ。とりあえず、部屋を片づけた。終わったテストのこととかほかの人のことを考えても仕方ないしね」。朝に比べて、ずいぶんすっきりした表情です。
翌朝、さっそうと自転車に乗って登校する後ろ姿を見て安心しました。
あ、でも仮に、彼女がまだウダウダ悩んでいたとしても私はそれ以上何もしないほうがいいんだと思います。それはもうすでに、私の「影響の輪」外の問題だから。とはいえ、子どものことはやっぱり気になってしまうんだなぁ……。
そろそろ子離れの訓練を始めなくてはならない私です。
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