50代同窓会に行くか行かないか問題…悩める由紀の“再挑戦”
50代同窓会に行くか行かないか問題…悩める由紀の“再挑戦”
公開日:2025年06月17日
登場人物
由紀(私)
52歳。主婦。50代になって「老い」に対するコンプレックスを感じ始めた頃、同窓会のお誘いが届く。
サチ
52歳。由紀の大学時代からの同級生。特技はGoogle 検索。由紀の悩みを聞き、サポートすることが多い。基本的にはずっとハイテンション。
誠一
53歳。由紀の夫。無口。会話には入ってこないが、陰ながら2人のやり取りを見守っている。
こういうのは大体“今じゃない”

ある日の午後、郵便受けに一枚の手紙。懐かしい高校からだ。思わず「いつかは来ると思ってたけど、こういうのって大体“今じゃない”ときに来るのよね」と、心の中でぼやいてしまいます。
開けてみれば、やっぱり「同窓会のお知らせ」。最近は鏡の前でシミを数える日々だし、今さら同窓会なんて気が重い。手紙をそっと引き出しにしまい、「見なかったことにしよう」と決めました。
サチのハイテンション攻撃

数日後、親友のサチが我が家にやってきました。「同窓会?いいじゃない、初恋の人に会うのが怖いとか?」と、いつもの調子で茶化してきます。
ソファーで文庫本を読んでいた夫・誠一がジロリと視線を送ってくるので、「違うよ!」と慌てて否定。こういうときだけ、耳がいいんだから。
「じゃあ何?」と詰め寄るサチに、私は「自信がないの」と白状しました。
「だって絶対“あの人変わっちゃったね”って言われるもん……」
「由紀は全然きれいよ!」とサチは全力でフォローしてくれるけど、私はわかっているのだ、目尻の笑いジワはまだいいとしても、頬の上に現れた無数の陰が隠しきれないことを。「このシミ、どうよ!」サチに顔を突き出して、冗談と本気をない混ぜに訴えました。
シミ隠し大作戦、発動!

「シミなんてコンシーラーで隠せるでしょ!」とサチはすぐにパソコンを開きます。
知ってる。私だって使っているもの。だけど、隠れないんだっては……。ボソボソつぶやく私に、「塗る順番が大事らしいよ。はい、これ!」とサチは、“シミ隠しクレヨン”を取り出しました。促されて、順番通りに使ってみると……
「おお、消える消える!」。実はそんなに期待してなかったんです、私。でも、みるみるハイティーンの頃の肌(ちょっと言い過ぎ?)が戻ってくる感覚に、感動してしまいました。
サチと二人で鏡を覗き込みながら、「シミごときで悩んでた自分って……」と、思わず笑い転げてしまいました。どうせこんなものだと使っていたいつものシミ隠しだったけど、サチがいろいろ調べてくれて、50代向きの商品や使い方がわかると、一瞬で世界が変わるのね。あれ?私、今まで何してたんだろ。
一歩踏み出す?踏み出さない?

シミ問題は解決したけれど、心のもやもやは、なかなか晴れないまま。「同窓会、やっぱり行くのやめようかな~」なんて、つい弱音が口をついてしまいます。
「そんなこと言って、めんどくさがって避けてたら、これから何にもできなくなっちゃうよ?」
サチは軽く肩をすくめて笑いますが、私は「うーん」と唸るだけで、結局まだ答えを出せずにいました。
それでも、サチの言葉がどこか心に残っています。
同窓会の案内状は、まだ机の引き出しの中。
私の決断は、もう少しだけ先送りです。
(つづく)
由紀の“迷い”の行方は…?
続きは〈本編〉ショートドラマシリーズ「同窓会」全3話で配信中!気になる方は、ぜひ本編【動画】もご覧ください。
登場製品
●ハルメク シミ隠しクレヨン
●ハルメク読者と作ったこだわりブラウス(八分袖)
●着流し風ショールカラージレ
●本革メッシュバッグ・S
【同窓会】キャスト・スタッフ
由紀=名越志保
サチ=増岡裕子
誠一=大原康裕
監督・脚本=五十嵐浩之(GENSHOW)
ヘアメイク=石松英恵




