2023年の新茶の味は?プロに聞くおいしい入れ方も
2023.05.192022年04月25日
緑茶に浮かぶ「ふわふわしたもの」は何?
プロに聞く!新茶がおすすめの理由とお茶の素朴な疑問
2022年も新茶シーズンがやってきました!今回は新茶がおすすめの理由と「緑茶の旬はいつ?緑茶に浮かぶふわふわしたものの正体は?」など、気になるお茶の素朴な疑問について、お茶のプロである伊藤園のティーテイスター・直島朋弘さんにお聞きしました。
緑茶の旬はいつ?新茶がおすすめの理由は?
毎年4~5月は「新茶」の時期。童謡・茶摘(ちゃつみ)の歌詞に「夏も近づく八十八夜」とありますが、この八十八夜(立春から88日目のこと)の頃が、新茶収穫のピークと言われています。
新茶は一番茶とも呼ばれ、チャノキから出てくる新芽から作られます。その後収穫される二番茶以降のお茶と比べて、新茶は味がおいしく栄養価も豊富であることから、一般的に新茶は取引価格が高くなります。
「秋から蓄えられた養分が詰まった新茶は、新芽独特のさわやかな清々しい香りが特徴です。また、うま味や甘み成分のアミノ酸(テアニン)が豊富に含まれているため、濃厚な味わいが特徴です」と直島さん。
テアニンにはリラックス効果があるため、仕事や家事の合い間の休憩に、ほっとひと息つくにも最適です。
さらに、「新茶」ならではの特別な価値がある、と直島さんは言います。
「『新茶』という言葉には、一年で最初に摘まれる『初物』という意味が込められています。また、昔から初物・旬のものを食べると福が来るといわれ、初物の新茶は福を呼ぶ縁起物です。あわせて新茶の時期の八十八夜についても、末広がりの『八』が重なり縁起が良いとされています」
古くから日本には、新茶を飲むと1年無病息災で過ごせる、という言い伝えもあります。新茶が贈答用に使われることが多いのも、こうした理由からだったのですね。
緑茶に浮かぶ「ふわふわしたもの」の正体は?
新茶を入れると、ふわふわとしたものがお茶の中に浮いていることがあります。これは「毛茸(もうじ)」と呼ばれるもので、新茶の葉の裏側に生えている「うぶ毛」なのだそう。
「毛茸は若い新芽に多く生えていて、日に日に少なくなっていきます。一見、ホコリのようにも見えますが、毛茸が多いのは新鮮でおいしいお茶という印でもあります。毛茸はそのままお飲みいただけますので、安心してお飲みください」
この毛茸、お値段が高い高級茶にほど出る確率が高いそう! ふわふわと浮かぶ毛茸は、新鮮さと品質の高さの証。ぜひお茶と一緒においしく飲んでくださいね。
鮮度・香りが大切!新茶をおいしく飲むコツは?
新茶の茶葉は、毎年4月~6月頃に発売されます。伊藤園からも例年4月末頃に、お~いお茶新茶(リーフ)が発売されるとのこと。
「こちらは旬の初物をいち早くみなさまにお届けできる、鹿児島県産の新茶です。品種にもこだわっており、濃厚な水色とうま味が特徴の希少品種である『ゆたかみどり』品種を100%使用しています。80℃くらいの湯で蒸らすと、よりうま味が引き立ちますので、ぜひお試しください」
最後に、新茶をおいしく飲むコツを直島さんに教えてもらいました。
「新茶の香りを楽しみたい場合は、高温の方が香りが引き立つため、いつもより少し高めの温度で蒸らすのがおすすめです。また、おいしいお茶を入れるためには、茶葉が急須の中で十分に広がることが重要です」
伊藤園では、誰でもおいしいお茶が入れられて使いやすい「理想の急須」を作っているそう。気になる方はぜひ、チェックしてみてくださいね!
お話を伺ったのは:直島朋弘さん(伊藤園ティーテイスター)
株式会社伊藤園 マーケティング本部リーフブランドグループ所属。厚生労働省認定社内検定・伊藤園ティーテイスター2級。
取材協力:伊藤園
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