ミドルエイジのリアル実態調査#3

【年末の整理・片付け意識調査】50代以上の女性はモノも人間関係も見直したい!

【年末の整理・片付け意識調査】50代以上の女性はモノも人間関係も見直したい!

公開日:2025年12月03日

【年末の整理・片付け意識調査】50代以上の女性はモノも人間関係も見直したい!

年末は、思い切って片付けたり捨てたりするタイミング。みなさんは何を片付けますか? 40~65歳のHALMEK up会員女性440名に、年末の「整理・片付け」意識を調査したところ、モノだけでなく、人間関係や習慣まで見直す動きが見えました。

「整理・片づけ」の中身は世代によって違う

2025年10月31日から11月4日にかけて実施したWEBアンケート(※)では、年末に「整理・片付けをする予定がある」と答えた人は35.9%でした。実施予定の内容で最も多かったのは「家の掃除(大掃除を含む)」で75.3%。次に「不要な服やモノの処分・リサイクル」71.5%と続きます。

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bluet / PIXTA

ところが「不要な服やモノの処分・リサイクル」では世代で差が見られました。60~65歳は81.6%と高く、持ち物のスリム化が前進している様子。

一方、40~54歳では59.5%とやや控えめです。この世代は「スマホ・PCの利用時間の見直し」24.3%や「健康管理や生活リズムの見直し」29.7%、「目標や優先順位の見直し」27.0%など、毎日の習慣や時間の使い方まで整えたい傾向が顕著でした。

ハルメク マーケティングリサーチャーの白石美咲は、「60代は物の整理が中心ですが、40〜50代では生活習慣や気持ちの整理まで広がっています。ライフステージの変化に加え、情報量や人間関係の複雑化が背景にあり、モノ・情報・関係性をどう選び取るかがより重要になっているといえます」と指摘しています。

※調査概要

  • 調査方法:WEBアンケート 
  • 調査対象・有効回答者数:40~65歳の全国のHALMEK up 会員の女性・440名
  • 調査実施日:2025年10月31日(金)~11月4日(火) 
  • 調査主体:HALMEK up、ハルメク 生きかた上手研究所
  • 調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
     

片付けたいのに片付けられない「人間関係」

「本当は整理したいが、なかなかできないもの」の1位は、「家の中のモノ(服・本・思い出の品など)」で46.4%でした。

2位は「人との付き合い方」13.0%。人間関係の整理は気遣いが伴い、行動に移すハードルが高い領域です。少し深掘りしていきましょう。

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「片付けられない相手」として最も多く挙がったのは「気疲れする交友関係」61.4%で、次いで「昔からの知人」24.6%、「職場の人間関係」22.8%、「配偶者やパートナー」19.3%と続きます。長い付き合いや仕事関係は、感情や立場が絡み合い、調整が難しいことが見て取れます。

自由回答には、リアルな悩みが寄せられました。

  •  「職場への旅行土産の慣例をやめたい」(53歳)
  •  「子どもの高校卒業を機に、ママ友を静かに引退。自分のための交友へシフト」(56歳)
  •  「できれば関わりたくない身内がいるが、身内ゆえに距離を置きづらい」(61歳)
  •  「長年続けた高額な習い事、場の雰囲気もあり辞めづらい」(61歳)
  •  「合わない人との付き合いが苦痛。関係を断つべきか迷う」(62歳)

4割が配偶者・パートナーとの関係を見直したい

人間関係の中で、さらに「夫婦関係」に注目してみましょう。

配偶者・パートナーがいる人のうち、関係が「良好」と答えたのは66.4%で、半数以上は安定しています。

しかし、将来の関係のかたちについては、「関係は続けたいが別居や生活拠点を分けたい」または「離婚・関係解消を望む」を合わせて22.7%に上りました。約5人に1人が、距離の調整や関係の再構築を視野に入れているという結果です。

cba / PIXTA

同居に否定的な理由としては、「同じ空間が負担」66.7%、「自分の時間を大切にしたい」60.0%、「自分のライフスタイルを優先したい」57.3%が上位を占めました。家族の独立や定年などのライフイベントを機に、「自分らしく暮らすための住まい方」を見直す動きが広がっています。

夫婦の形が一律ではない今、自由回答からは、同居以外の選択肢を柔軟に検討する姿勢が見えてきます。

  •  「子どもの自立後は、母の役割に縛られず、時間とお金を自分のために使いたい」(53歳)
  •  「考え方もテレビの好みも合わず、会話が続かない」(56歳)
  •  「別居婚を継続したい。会いたいときに一緒にいるのが長続きする」(58歳)
  •  「定年後の同居で“シェアハウス状態”に。仲は改善中だが、一人暮らしの快適さも捨てがたい」(63歳)

「心地よい人間関係」を新しく作り始めている

過去のつながりを徐々に整理しているためか、40~65歳女性の58.4%が「友人が減った」と実感しており、特に40~54歳では64.9%と高めでした。

減少理由は「自然に疎遠になった」63.0%、「自分から連絡を取らなくなった」44.4%、「無理に付き合う必要を感じなくなった」44.4%、「相手から連絡が来なくなった」35.0%が上位に並びます。

40~54歳では「自分や家族の生活を優先したい」26.2%、「趣味や関心が変わった」19.7%が他世代より高く、価値観や生活の変化が友人関係に反映されていることがわかります。

ハルメク 生きかた上手研究所 所長の梅津順江は「年末は“モノ”に限らず“コト”“トキ”“ヒト”まで見直しの対象。特に“ヒト”の整理は厄介ですが、趣味や学びを通じた新しいつながりが芽生え、前向きなアップデートが進んでいます」と分析しています。

マハロ / PIXTA

調査では、この1年で新しい人間関係を築いた人たちも。きっかけは、「趣味や習い事・サークルでの出会い」26.6%、「イベントや講座での出会い」11.3%、「SNS・オンラインコミュニティでの出会い」5.2%が挙がりました。

数より質へ。広く浅くから、心地よく必要なだけへ。等身大の距離感に整える動きが進んでいるようです。

整理・片付けはモノに限らず、習慣や人間関係にまで視野を広けている50代以上の女性たち。“心地よく、自分のための新しい年”を、すがすがしく迎えたいものですね!


※アンケート調査の詳細をご覧になりたい方は、こちらへ

ハルメクアップ「50sノート」では、今後もミドルエイジの女性のリアルを調査し、専門家の解説や実践しやすい生活習慣の記事を通じて、毎日を健やかに明るく暮らすための情報発信を続けていきます。

 

HALMEK up編集部
HALMEK up編集部

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