50代、はじめてのスキマバイト体験記 #3
タイミー口コミ高評価に裏アリ⁉ 52歳が泣いた職場の人間関係と老化の壁
タイミー口コミ高評価に裏アリ⁉ 52歳が泣いた職場の人間関係と老化の壁
公開日:2026年04月24日
口コミ大絶賛の超人気求人のはずが……
立食パーティの片づけバイト中に、残り物のオードブルをつまむという衝撃の行動に出た同僚の“タイミーおじさん”に絶句した私。「次こそは評判のいい職場を見つけよう!」と奮起しました。
タイミーの口コミ(先輩ワーカーからの評価や感想)が高評価のところを探すべく、血眼でチェックしていくと、とある小売店の品出しの求人に目が留まりました。
口コミでは、「社員さんがとても優しく教えてくれた」「ほのぼのとアットホームな職場で働きやすかった」と、絶賛の嵐。募集が出ると秒速で枠が埋まる超人気求人でしたが、運良く空きが出たところに滑り込むことができました。
「ここならきっと、安心して働けるはず!」と、私は大いなる期待に胸を膨らませ、ウキウキと現場へ向かったのです。
まさかのパワハラ的対応に心が折れた日
ところが、お店に足を踏み入れると、苦虫を嚙み潰したような表情の女性社員が登場。
「あなたたち、今日が初めて?」
私ともう一人のタイミーさん(同世代の女性)に向けて、冷ややかな目で一べつされました。2人で「はい」と答えると、「じゃあ、やり方を説明するからよく聞いて」と、言葉の端々にツンとしたトゲがあります。
タイミーに恨みでもあるのでしょうか。その後も「段ボールの置き方が違う」「そんなこともわからないの?」と、一挙手一投足にダメ出しをされ、すっかり萎縮。1ミリも“ほのぼの感”などない職場に、一緒に働いていたタイミー仲間も憤慨し、業務終了後には「私、レビュー(口コミ)に正直に書きます。タイミーのカスタマーサポートにも報告します!」と息巻いていました。
実はタイミーには、現場でトラブルがあった際に相談できる窓口が用意されています。いざという時に相談できる仕組みがあるのは、働く私たちにとって心強いもの。
先のタイミー仲間から「あなたも一緒にクレーム出しましょうよ!」と強い誘いを受けましたが、もうそんな元気もないぐらい、しょんぼり。
実は次週、次々週と、この職場のシフトに入っていた私。大人げないですが、「もう無理だ」と思い、帰り道に速攻でキャンセルボタンを押しました。
すると、タイミーのマイページ画面に「キャンセル率10%」との表示が。これは自己都合でキャンセルした場合の割合なのですが、あまりにキャンセル率が高いと企業からの信頼度が下がり、応募を制限されるケースもあるそうです。実際、「キャンセル率10%以上の方はお断り」という求人もあり、ビビりました。
それでもこの年齢になってまで、心がすり減るような職場でムリムリがんばるのはきつい。体面よりも、自分の心と体を守ることを最優先に選びました。ちなみに、キャンセル率は、その後キャンセルせずに勤務を積み重ねれば減っていくと知り、ホッとしました。
スーパー品出しで思わぬ「老化の壁」を痛感
気を取り直して次に向かった職場は、普段からよく買い物に行くスーパーでの品出し業務です。いつもの見慣れたお店だし、職場の口コミも高評価。「これは間違いない!」と安心しきっていたのです。
しかし、バックヤードの仕事は、想像を絶する体力勝負でした。重たい段ボールを次々と台車に載せ、中身を取り出しては棚へ補充していく。高い棚に商品を並べたり、在庫の数を数えたりするために、脚立を何度も上り下りしなければなりません。
作業の途中、脚立の上でバランスを崩し、おっとっと状態に。一歩間違えれば労災対象になりそうなヒヤリ事件に自身の衰えをまざまざと実感。
「老化の壁」に真正面からぶつかり、思わず悲しみのため息が出た瞬間です。
おまけに、大量の段ボールを素手で扱っていると、あっという間に爪がボロボロに。これはいけないと思い、あわてて100円ショップで滑り止め付きの分厚い手袋を買い、次のシフトに備えました。
現場でご一緒したベテランタイミーさんからは、「品出しをするなら、マイカッターを持っていくと作業がスムーズよ」と、ありがたいアドバイスも。ただ、カッターが家にない私は、「また出費が増えるなぁ」と、これまたため息が出ました。
50代が自分の心と体を守りながら働くコツ
今回の一連の経験を通して学んだのは、まず「口コミが良いから」と職場に過度な期待をしてはいけないということです。
たとえ評判が良い職場でも、その日担当する社員さんの機嫌や相性によって、現場の空気はガラリと変わります。「こんなはずじゃなかった」と落ち込まないためにも、最初から期待しすぎないことが一番の自衛策なのだと悟りました。
特にダメ出しを受けた小売店では、私が集中攻撃を受けてしまったのですが、それは私自身の振る舞いにも反省すべき点があったように思います。
長年、組織から離れ、個人事業主として働いてきたせいか、受け答えの端々にどこか「対等感」を匂わせてしまった気がするのです(しかも相手がうんと年下ということもあり……)。それがお相手の癇に障ったのでしょう。
その後は、一人のスキマバイトの立場として、社員さんに「教えていただく」という謙虚な姿勢を忘れないように心がけています(当たり前か!)。
さらに、スーパーや小売店の裏方の仕事は、どうしても体力仕事が多くなります。デスクワークが長かった方や、体力に自信がない同世代の方々は、体が慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。
以前出会った別のタイミーさんが、「『20〜30代活躍中』と書かれている求人は気を付けたほうがいいわよ」と教えてくれました。
求められる体力のハードルが高いだけでなく、周囲が若者ばかりで完全に浮いてしまい、「もう二度と行きたくない」と嘆いていたのです。私たち50代以降が無理なくスキマバイトを楽しむためには、そうした求人を賢く見極めることが、心と体を守る大切な秘訣とも言えそうです。
スキマバイトを始めて一年ちょっと経ちましたが、この働き方は思っていた以上に「自由」で、同時に「自分と向き合う時間」でもありました。では、50代の私が無理なく続けるために見つけた働き方とは?
続く第4回では、これまでの体験から見えてきた「向いている仕事」と「失敗しない選び方」、そして自分らしく働くためのヒントをまとめます。




