火災保険の水災補償で住まいの水害リスクに備えよう!
2022.07.152021年09月03日
地震・台風への防災対策を万全に!
災害への備え!防災グッズチェックリスト&避難情報
地震や台風など自然災害の多い日本では、日頃からの防災対策が大切です。この記事では、食料備蓄の目安や避難用防災グッズのチェックリスト、災害時の心構えや避難情報、被災時に役立つ保険など、家庭での災害への備えのポイントをまとめて紹介します。
災害への備え1:非常持ち出し品の用意&家庭で食料備蓄
自然災害への備えで大切なのは、日頃からの防災対策で被害を少なくする(減災)ことです。
家庭での防災対策の基本は、電気・ガス・水道などのライフラインが止まっても、自力で生活できるように、水や食料、電池・ガスコンロなどの日用品を備蓄することです。
しかし、内閣府が実施した最新の「防災に関する世論調査(平成29年度)」の調査結果でも、食料や飲料水、日用品などを準備している人は半数以下と、家庭で災害への備えをしている人はまだまだ少ないようです。
2011年の東日本大震災から日がたち、防災意識が少しずつ薄れているという調査結果もありますが、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震は「いつ来てもおかしくない」といわれています。
また、自然災害は地震だけではありません。台風や大雨による洪水・河川の氾濫など、近年は大きな災害が増えています。台風シーズンの9月・10月を安心して乗り切るためにも、今一度、災害への備えを見直しましょう。
まず用意すべきは、避難用の「非常持ち出し品」
食料や防災グッズは、避難用の非常持ち出し品と家庭備蓄用の食料に分けて保管するのが基本です。
- 非常持ち出し品:災害発生から3日間を避難所で過ごすことを想定して準備します。食料の他に、衣類や貴重品も忘れずに。
- 食料備蓄:災害後に電気・ガス・水道などのライフラインが止まることを想定して、1週間分の食料を自宅に備蓄します。
まず最初に用意したいのは、災害から命を守るための防災グッズ「非常持ち出し品」です。
避難用防災グッズのチェックリスト(非常持ち出し品)
地震や洪水など、命の危険が迫っているときに、持ち出すものを選んだり探したりする時間はありません。災害時に持ち出すものは、日頃から準備しておきましょう。
袋の重量の目安は一般的に、男性 15kg、女性 10kgといわれますが、体形や年齢によって持てる荷物の量は変わります。実際に非常持ち出し袋(防災リュックなど)に荷物を入れてみて、背負って避難できる重さになるように調整しましょう。
- 飲料水+折り畳み式の給水タンク(給水袋)
- 食料品(アルファ米、カップ麺、缶詰、ビスケット、チョコレート など)
- 貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証 など)
- 救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬 など)
- 安全対策(ヘルメット、防災ずきん、軍手、防犯ブザー など)
- 停電対策(懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器 など)
- 身に着けるもの・防寒対策(衣類、下着、毛布、使い捨てカイロ、レインコート など)
- 衛生用品(洗面用具、タオル、ティッシュ、携帯トイレ、生理用品、ポリ袋 など)
参照:「災害に対するご家庭での備え〜これだけは準備しておこう!〜」(首相官邸)
あると便利な防災グッズ
光や周りの音が気になって眠れないという人は、耳栓やアイマスク、トラベルクッション(エア枕)など、睡眠をサポートするアイテムもあると便利です。
また、女性は被災体験者から「忘れがちだけど大切なもの」としてよく聞く、携帯用スキンケアセットも入れておくのがおすすめです。
家族の状況に合わせて用意しておこう!
その他、家族の状況に合わせて、以下のようなものも備えておきましょう。
高齢者がいる場合
- 常備薬、持病の薬
- お薬手帳のコピー
- おかゆなど、食べやすい非常食
- 老眼鏡や入れ歯、入れ歯用洗浄剤
- 介護用品(杖など)
- 大人用オムツ
障がい者がいる場合
- 障害者手帳のコピー、緊急連絡カード(かかりつけの医療機関名、常備薬の種類などを記載)
- 常備薬・服用中の薬
- 白状、筆談器具など
※障がい者用の生活用品は、各自治体ではカバーしきれないケースも多く、備蓄していない可能性があります。日頃から万一のときを想定して、非常持ち出し品を準備しておきましょう。
避難所での新型コロナの感染予防対策も忘れずに!
新型コロナウイルス感染症が収束しない中での避難所生活を不安に思う人もいるようですが、自宅が危険な場合はすぐに避難することが原則です。
避難所にもマスクや手指消毒用アルコールなどの感染症対策グッズを持参し、ソーシャルディスタンスを保つよう注意しましょう。
※「3密」を回避するために、指定の避難所が変更・増設されている可能性があります。避難前に、お住まいの地域の市町村ホームページで確認しましょう。
■感染症対策に使用する衛生用品の例
- 使い捨てマスク
- 手指消毒用アルコール(アルコールスプレー)
- せっけん、ハンドソープ
- ウェットティッシュ
- 体温計
家庭備蓄用の防災グッズ(食料備蓄)のチェックリスト
人口が密集した都市部では無理に避難所に避難するのではなく、感染症のリスクを小さくする意味も含めて、自宅避難(在宅避難)も推奨されています。非常用の食料備蓄として、1週間分の飲料水・食品をそろえておきましょう。
農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(平成31年3月)」から、大人2人・1週間分の食料備蓄の目安をご紹介します。
大人2人・1週間分の水の目安(飲料水+調理用水)
- 2L×24本 ※1人1日およそ3L程度
※飲料水とは別に食器洗いやトイレを流すための生活用水も必要です。水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂に水をはっておくなど工夫しましょう。食品用ラップでお皿を覆ってから食品を載せると、食後もラップを捨てるだけでOK。生活用水の節約につながります。
大人2人・1週間分の食料の目安
主食
- 米:2kg×2袋
- パックご飯:6個
- 乾麺:パスタ2袋(600g/袋)、そうめん2袋(300g/袋)など
- カップ麺:6個
- その他:ロングライフ牛乳、シリアル など
主菜
- レトルト食品(カレーなど)18個、パスタソース6個
- 缶詰(肉・魚):18缶
副菜、その他
- 日持ちする野菜類(ジャガイモ、タマネギなど)
- 調味料
- のり、乾燥わかめ、梅干し など
- インスタントみそ汁や即席スープ
- 野菜ジュース、果汁ジュース など
無料の非常食簡易計算ツールも活用しよう
「非常食簡易計算ツール(東京海上日動)」など、自宅にある非常食が何日分の食料備蓄にあたるのかを簡単に計算できるサイトもあります。あくまでも目安ですが、「今、何日分が備蓄できているか」を確認し、不足している分をそろえるようにしてください。
忘れがちなカセットコンロや携帯トイレの備蓄も!
電気・ガスが使えない場合に備えて、カセットコンロとガスボンベも用意しておきましょう。ガスボンベは1週間で1人6本が目安です。
また、断水した場合に備えて、携帯トイレ(簡易トイレ)も必要数を備えておきましょう。災害用に携帯トイレを備蓄していない世帯は80%以上にのぼると言われています。
内閣府の「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」によると、1人当たりの排泄回数は1日平均5回で、最低限3日分(夫婦2人なら30袋)用意しておくことが推奨されています。
災害への備え2:災害時の家族との連絡方法を確認する
非常持ち出し品と食料備蓄の用意ができたら、次は「災害時の心構え」をしておきましょう。
災害は自宅にいるときに起こるとは限りません。仕事、学校、外出など、自宅から離れた場所にいるときでも家族の安全が確認できるよう、連絡方法などを事前に決めておきましょう。
災害時は回線が集中したり停電で基地局が動かなかったりして、携帯電話が使えない可能性もあります。公衆電話からもメッセージを録音・再生できる「災害用伝言ダイヤル」の使い方を覚えておくといいでしょう。
災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法
災害用伝言ダイヤルは、局番なしの「171」に電話をかけると、伝言を録音できます。家族や友人など、電話番号を知っている人が伝言を再生できます。
▼メッセージを【録音】する方法
- 「171」をダイヤル
- 録音を選択(音声ガイダンスに従って、1を押す)
- 被災地の方の電話番号を入力
- メッセージを録音(ピッという合図音の後にメッセージを録音し、9を押す)
- 終了
▼メッセージを【再生】する方法
- 「171」をダイヤル
- 再生を選択(音声ガイダンスに従って、2を押す)
- 被災地の方の電話番号を入力
- メッセージを再生(音声ガイダンスに従って、1を押す)
- 終了
体験利用で災害用伝言ダイヤル(171)の使い方を確認
下記日程は災害用伝言ダイヤル(171)を体験利用できるので、事前に家族でメッセージの録音・再生手順を確認しておくと安心です。
▼災害用伝言ダイヤル(171)の体験利用日
- 毎月1日・15日 00:00~24:00
- 正月三が日(1月1日00:00~1月3日24:00)
- 防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
- 防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)
災害への備え3:防災マップ・ハザードマップをチェック
災害に備えて、自治体のホームページなどで防災マップなどを入手して、避難場所をチェックしておきましょう。もしものときに、自分はもちろん家族一人一人が避難場所まで行けるように、家族全員で確認することが大切です。
また、河川の氾濫や地震など、災害が起こったときに危険なエリアを示したハザードマップを見て、安全な避難経路をチェックしておきましょう。
国土交通省のハザードマップポータルサイトで閲覧できる他、市町村によっては、防災マップとハザードマップをまとめた「防災ハザードマップ」を作成しているところもあります。
避難経路を設定したら、実際に避難所まで歩いて、危険な場所がないか確認するのがおすすめです。
- 防災マップ:災害時の避難所・避難場所などを記入した地図のこと。台風や地震などの災害時に、速やかに安全な場所に避難するための情報が記載されている。
- ハザードマップ:災害の被害予測を地図上に示したもの。災害の種類別に作成されているのが特徴で、地震が起こったときに注意すべき箇所などが、ひと目でわかるようになっている。
災害への備え4:地震保険・水災補償への加入を検討する
地震などの災害で住宅が被害を受けた場合、生活再建には大きな費用がかかります。
2011年の東日本大震災では、地震発生後に津波が街を襲い、住宅が全壊したケースでは、住宅の再建(新築)費用の平均は約2500万円にのぼりました。さらに、家具の購入費用や引っ越し費用なども必要になります。
被災者のための公的な支援制度もありますが、それだけでは生活再建には不十分。万一に備えて、保険や共済も検討しておきましょう。
地震保険は単独で加入できないものがほとんどなので、火災保険の特約として地震保険に加入します。また火災保険には、水災(水害)を補償するものもあります。ご自宅の火災保険の内容を確認してみましょう。
保険の種類と補償範囲
- 火災保険:火災による損害を補償する保険。建物だけを補償するものと、建物と家財を補償する「住宅総合保険」がある。ただし、いずれも地震による被害(地震による火災など)は補償されない。
- 地震保険:火災保険の特約として加入。地震による被害や地震で起きた火災による被害(二次被害)を補償する。地震保険は「地震保険料控除制度」により税金控除の対象となります。所得税は最大5万円、住民税は最大2万5000円が課税所得額から控除される。
- 水災補償:火災保険のタイプによっては、水災(水害)の補償が付いているものもある。
自然に恵まれた日本は同時に、自然災害に直面する機会が多い国でもあります。いつ発生するかわからない災害には、日頃の備えが大切。いざというときの防災グッズ、食料の備蓄、災害時の連絡方法など、家族全員で話し合い、準備していきましょう。
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