うちのツマ知りませんか? #2
【漫画】橋の上のサンダルが意味するもの——妻はなぜ突然消えたのか
【漫画】橋の上のサンダルが意味するもの——妻はなぜ突然消えたのか
公開日:2025年12月22日
失踪した妻を捜す夫と警察のあいだに、微妙なすれ違いが生まれる。事故や事件を疑う夫に対し、警察が気にかけるのは夫婦関係のこと。穏やかだと思っていた結婚30年の日々に、不安が静かに積み重なっていく第2話。
熟年夫婦クライシスはある日、突然に
55歳の吉岡ヨシ子は、お見合い結婚した4歳年上の夫・康と地方の郊外で二人暮らし。一人息子はとうに独立している。経済的にも恵まれ、はたから見れば不自由のない家庭だった。
結婚30年、仲良く暮らしていたはずの夫婦に何が起きたのか――。
※漫画「うちのツマ知りませんか?」(はちみつコミックエッセイ)からお届けします。
醤油はある――もしかして妻はボケたのか?
夫・康を待っていたのは静まり返った家だった。何か食べようと戸棚を開けてみると――醤油がある。妻はボケてしまったのか? 不安になった夫は警察に捜索願いを出しに行く。そこで待っていたのは……



自殺?家出?まさかうちの妻に限って……
事故か、事件か。警察署で相談する夫に、警官が尋ねたのは、夫婦仲のことだった。さらに告げられたのは、妻が履いていたものに似たサンダルが、橋の上で見つかったという事実。まさか、うちの妻に限って――。



警官は「家出か、行方不明ではないか」と口にし、何か思い当たる節はないかと康に尋ねる。だが康には、まったく心当たりがなかった。
途方に暮れた康は一人息子に電話をかける。原因は、あの“過去の過ち”ではないのか――。息子のひと言に、康の胸はぎゅっと締めつけられる。
「うちのツマ知りませんか?」

野原広子・著(はちみつコミックエッセイ)
第25回手塚治虫文化賞短編賞受賞作家・野原広子の最新作。結婚30年、穏やかに仲良く暮らしていたはずの妻が、ある日突然失踪する。夫にはまったく心当たりがなく、理由もわからないまま、不安と疑念だけが膨らんでいく。
妻はなぜ姿を消したのか——。最後のオチは、決して他言しないでください。







