死に対するイメージ、少し変えてみよう対談 (1)
死んでみたら見えてきた!50歳で生前葬をして気付いた「本当の私」
死んでみたら見えてきた!50歳で生前葬をして気付いた「本当の私」
更新日:2025年05月06日
公開日:2025年04月29日
教えてくれたのは、村田ますみさん

むらた・ますみ 1973年東京生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。IT業界、生花流通業界を経たのち、亡き母を散骨したことをきっかけに 2007年 株式会社ハウスボートクラブを起業。2024年2月、死についてオープンに語り合えるサードプレイス「終活スナックめめんともり」を東京都江東区森下に、2025年2月には2号店となる沖縄店をオープン。著書に『ちょっと死について考えてみたら怖くなかった』(ブックダム刊)。
対談相手は、棺桶デザイナー・布施美佳子さん
めめんともりの立ち上げから一緒に伴走し、お店を創り上げた後は、チーママとしてカウンターに立っている布施美佳子さん(通称みけらさん)。

布施美佳子( ふせ みかこ)GRAVE TOKYO 代表
布施さんはアパレルブランドのデザイナーや玩具メーカーの商品企画を経て、「GRAVE TOKYO」という葬送ブランドを立ち上げ、ここ数年はオリジナルデザインの棺桶を制作しています。
めめんともりには、布施さんの創り出す独特の世界観の棺桶や葬具が飾られており、その明るくポップなデザインは、一般的な死や葬送のイメージとは大きく違っています。
棺桶に2時間半「死んだふり」で見えた景色
布施:私はもともと長生きしたくないと思っていて、最初は27歳ぐらいで死ねればいいなと思っていたんですが、まあなかなか死ねなくて……。それで次は50歳くらいかなと思っていたんですよね。でも50が目前に迫っても、やっぱりまだ死ななさそうだな、と(笑)
とはいえ、もし人生が100年あるとしたら、これからまた同じだけ生きていくのってしんどいなと思ったんです。だから、残りの人生を生きていくために50歳で一度リセットしたくて生前葬のことをここ数年考えていました。
村田:たくさん人が集まりましたね。
布施:120名。行きたいと言ってくれた人をそのまま招待して、全員に弔辞を読んでもらいました。
村田:その間2時間半、みけらさんは棺桶に入ったままで……。
布施:「生き返る」という実感は棺桶に入っている時間に比例するかもしれない。 生前葬のときは...




