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- 新茶と温泉を満喫!自然豊かな霧島温泉郷(鹿児島県)
人気の温泉&周辺エリアの四季折々の楽しみ方を紹介する連載企画。今回訪問したのは霧島温泉郷。霧島連山の南西に点在する九州屈指の温泉地でお茶の産地としても有名です。「界 霧島」の霧島新茶滞在プランで温泉&お茶を満喫した体験レポートを紹介します!
霧島温泉郷(鹿児島県)の特徴・アクセス方法をチェック
霧島連山の南西に点在する霧島温泉郷は、硫黄泉や炭酸水素塩泉などさまざまな泉質が楽しめる九州屈指の温泉地。西郷隆盛や坂本龍馬も訪ねたことで知られています。
また、風味豊かなお茶の産地としても知られ、5月~6月の新茶シーズンには、温泉と茶摘みをダブルで楽しめます。
鹿児島県は九州の中で最も南にあるため、少し遠いイメージがあるかもしれませんが、羽田(東京)~鹿児島線は、国内線旅客便で旅客数の多い路線TOP5に入る人気の路線! JALやANAの他、LCC(格安航空会社)も複数運航しています。
羽田空港から朝9時の飛行機に乗れば、昼前には鹿児島市に到着。1泊2日でも温泉&観光をしっかり満喫できます。
【空港からのアクセス】
鹿児島空港→鹿児島交通バスでJR国分駅(約20分)→JR日豊本線でJR霧島神宮駅(15分)
今回訪れた温泉宿「界 霧島」と周辺観光スポット
今回宿泊したのは、2021年1月29日にオープンした「界 霧島」。温泉旅館ブランド「界」の17番目の施設で、現代の生活に合った心地よい和の空間や設え(しつらえ)と、ご当地ならではの魅力を体感できる、上質の温泉旅館です。
宿の周辺には高千穂峰やえびの高原など、豊かな自然が広がり、霧島高原を見晴らす景観を眺めながら心身ともに癒やされる滞在を楽しめます。高千穂牧場や霧島神話の里公園など、自然の中で1日ゆっくり過ごせる観光スポットも。
今回は、そんな数ある名所の中から、大人女性におすすめの霧島温泉郷の周辺スポットを紹介します! 温泉宿へのチェックイン前後のお出掛け先として、ぜひチェックしてくださいね。
瓊瓊杵尊を祀るパワースポット「霧島神宮」
霧島神宮は天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫神にあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を主祭神に、七柱の神を祀っています。記紀に記される霊峰・高千穂峰の天孫降臨伝説を由緒にもち、深い森に包まれた社殿には凛とした空気が流れます。
現在の社殿は約300年前の建物で、本殿などの朱塗りと極彩色の装飾の美しさは「西の日光」と称されています。南九州の社寺建築を代表する価値ある建造物として、本殿・幣殿・拝殿が国宝に指定されました。
境内には神の霊を招くといわれるオガタマの木やさざれ石、さらに800年前から立つと伝わる杉の御神木があります。木の梢が「烏帽子を被った神官の姿」に見えるので、ぜひ探してみてください。
本殿の参拝はもちろんですが、拝殿から左手へ向かう山神社への参拝もぜひ。杉の木立にある小さな社で、心が洗われるような空間です。
買い物も足湯も!温泉郷の中心にある「霧島温泉市場」
霧島温泉市場は、霧島温泉郷の中心に位置する施設で、観光案内所の他、飲食店、土産店があります。
土産店には郷土菓子の「あくまき」や黒豚を使った加工品、霧島茶などの他、地元農家の野菜や卵、手作り味噌も並びます。地元の特産品である霧島高原ロイヤルポークのハムやソーセージも人気とのこと。温泉地らしい湯の花も購入できます。
広場には屋根付きの足湯があり、タオル付き(100円)で利用できます。
「温泉蒸気蒸し販売所」では、温泉卵やさつまいも、スイートコーンも味わえます。もくもくの蒸気で蒸したさつまいもはホクホク、卵はほんのり黄色味がかっています。
温泉が爆音を立てる「丸尾滝(まるおのたき)」
霧島温泉市場から徒歩5分ほど、国道223号沿いから目にすることができる丸尾滝は、高さ23m。近くの栄之尾温泉、硫黄谷温泉の温泉水を集めて流れる珍しい滝です。
温泉の影響で水の色は乳青色、滝壺は幻想的な色に染まっています。まさに湯量豊富な温泉地を代表するような滝です。
また、滝は熱い溶岩が冷めるときにできた柱状節理の上を流れ、その形状に沿って途中から斜めにランダムに流れるという、大きな特徴があります。滝のすぐ近くに展望所と駐車場もあり、誰もが容易に楽しめるのも魅力です。
絶品シュークリームに舌鼓「A LA MINUTE(ア ラ ミニッツ)」
A LA MINUTE(ア ラ ミニッツ)は高千穂牧場の近くにあるパティスリー。フランス・パリなどで修業したシェフの深野浩伸さんが地元に帰って、2017年にオープンすると、口コミで話題となり、休日には行列ができるほどの繁盛店に!
シフォンケーキやマカロン、シャーベットドリンクなどがありますが、一番人気はシュークリーム。バニラをはじめ、地元の食材を使ったイチゴや青柚子、抹茶などのクリームは、注文のたびに生地に注入します。
生地はこれまで食べたことがないほどのサクサクの食感で、クリームのほどよい甘みと風味が口いっぱいに広がります。霧島の素材と香りを大切にするシュークリーム、できれば11時のオープンに合わせて行くのがおすすめです。
「界 霧島」の霧島新茶滞在プランで温泉&お茶を満喫!
観光を楽しんだ後は、いよいよお楽しみの温泉へ!
今回宿泊した温泉宿「界 霧島」の温泉は、霧島ならではの硫黄泉。静かに浸ると、透明感のある明るい肌になるそう。草原パノラマビューの露天風呂で、景色を眺めながらゆっくりできる、人気の温泉宿です。
霧島温泉の歴史とともに泉質や効果的な入浴法を説明してくれる「温泉いろは」や、霧島の歴史をヒントに編み出されたユニークな「温泉体操」など、霧島温泉郷ならではの温泉体験ができるのも魅力です。
さらに、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々と連携したご当地文化体験や、その土地ならではの楽しみ方を提案する宿泊プランも多数。
今回は、新茶シーズン真っ只中の4月末に訪問したこともあり、6月20日までの期間限定で実施中の「霧島新茶滞在プラン」を体験してきました!
霧島新茶滞在プランの内容
- 特別室での宿泊(夕朝食付き)
- 「ととのい茶セット」(新茶「さえみどり」の冷茶、ほうじ茶、和紅茶「べにふうき」)
- 霧島茶8種×焼酎のペアリング体験
- 絶景の茶畑で新茶摘みと釜炒り茶体験(ヘンタ製茶)
- 茶畑と霧島連山を望むテラスでの新茶と熟成茶の飲み比べ(ヘンタ製茶)
今回宿泊した客室は、薩摩和紙や薩摩錫器などの工芸品で彩られるご当地部屋「薩摩シラス大地の間 特別室」。ヘッドボードは火山の噴火物であるシラスを用いたシラス壁で霧島連山をイメージしています。
チェックインして客室に入った瞬間から、お茶体験はスタート。客室に用意されたボトルで、まずは冷茶作りを楽しみます。作り方は簡単。手順に従って新茶の「さえみどり」をお湯で抽出し、冷やしたシリカ水を注いだら完成です。
冷茶ボトルを持ったら、お待ちかねの温泉へ向かいましょう。
大浴場のある湯浴み小屋へは客室棟から50mの高低差を3分半で結ぶスロープカーで下っていきます。
内湯は、単純硫黄泉の源泉かけ流しの約42度のあつ湯と、加水した約37度のぬる湯の2種類。ぬる湯、あつ湯の順に入り、さらに露天風呂でリラックス。
冷茶の華やかな香りとすっきりした口あたりは、入浴しながらの水分補給に最適です。入浴後は黒酢ドリンクなどが用意されている湯上がり処でのんびりするのもおすすめです。
霧島茶と焼酎のペアリング体験は、ご当地ならではの楽しみ
夕食までの時間、客室で楽しむのが「8種類の霧島茶と焼酎のペアリング」です。霧島は、お茶とともに、芋焼酎の産地としても有名で、霧島焼酎は芋焼酎をメジャーな人気酒に押し上げたブランドとして認知されています。
とはいえ、霧島茶と霧島焼酎をダブルで楽しむ機会は少ないはず。実際挑戦してみた結果言えることは、お茶好きの方でも目からウロコの楽しさ、そして芋焼酎初心者の方にも楽しめる、まさに「他ではできない体験」だった、ということです。
8種類の霧島茶は、霧島市のガストロノミーブランド「ゲンセン霧島」の認定のもの。それぞれのお茶の特徴に焼酎を合わせるという、大胆な試みで、スタッフから解説を聞きながら組み合わせを想像します。
いよいよ実践。焙煎香のある煎茶を75度のお湯で抽出し、粗熱が取れてから杜氏の里笠沙の焼酎「すんくじら」を注ぎます。黒麹の醸し出す辛口の焼酎のお茶割りは双方の味を何倍にも広げてくれます。
続いて、点てた抹茶を氷を入れたグラスに注ぎ、国分酒造の「蔓無源氏」のロックと交互に味わいます。不思議なことに抹茶の苦みが緩和され、まろやかになり、焼酎のコクも深まります。
口直しには茶葉のお浸しや黒糖のお菓子も用意されています。
黒豚しゃぶしゃぶ&ご当地楽「天孫降臨ENBU」に感動!
夕食は黒豚しゃぶしゃぶを味わう会席料理です。彩り豊かな宝楽盛りの八寸に続いてお造りや揚げ物などと続き、あご出汁にたっぷりの削り立ての鰹節を入れ、黒豚をしゃぶしゃぶで楽しみます。
鰹節の香りがふわりと立ち上がり、上品な黒豚の旨みが引き立ちます。ぜひ、鹿児島の芋焼酎と合わせてください。
夕食後は、ご当地楽「天孫降臨ENBU」を観賞。
国造り神話の瓊瓊杵尊が高千穂峰に鉾を突き立てるまでのストーリーを、神楽鈴と太鼓を使いながらスタッフが躍動感あふれる舞いを演じます。胸に迫る演舞です。
お茶に終わり、お茶で始まる、癒やしの時間
霧島新茶滞在プランでは「ととのい茶セット」として、先の「さえみどり」の冷茶の他に、ほうじ茶・和紅茶「べにふうき」も客室に準備されています。ほうじ茶は就寝前のリラックスに、べにふうきは朝の目覚めにおすすめとのこと。
就寝前には茶香炉でくき茶を焚きます。そして棒ほうじ茶を淹れます。ほうじ茶には脳をリラックスさせる香り成分のピラジンが含まれています。寝る前にお茶はちょっと不安という方も、カフェインの少ないほうじ茶なので安心です。
翌朝もお茶でスタート。和紅茶をハンドドリップで淹れて目覚めすっきり。ユニークな温泉体操に参加し、温泉入浴で交感神経を高めます。
翌日は「ヘンタ製茶」で茶摘み&釜炒り茶体験へGO!
チェックアウト後は「ヘンタ製茶」で新茶摘みと釜炒り茶体験へ。
ヘンタ製茶は霧島山麓の標高200~300mにある茶畑で、無農薬や有機栽培でのお茶作りをしています。山林に囲まれる茶畑は健康そのもので、ツヤツヤと輝いています。
ここでは、茶摘み体験(一人1000円・4月下旬~6月下旬)と、釜炒り茶体験(4名まで2500円)ができます。
釜炒り茶体験は、摘んだ茶葉を鉄製の釜で炒った後、茶葉を揉みます。この工程を数度繰り返し、その後笊の上で茶葉を乾燥させます。
一般的な煎茶は蒸して作りますが、釜炒り茶は炒って作るので、苦みと渋みが少なくすっきりした爽快感があります。私だけのお茶ということで、おいしさも倍増です。
ヘンタ製茶は、茶畑の中にティーテラスを設けていて1日2組限定で、茶畑を見晴らしながらティータイムが楽しめます(1時間一人2500円、お茶とお菓子付き)。
茶畑と霧島連山を望むティーテラスで、新茶と熟成茶の飲み比べを楽しんだら、霧島での旅もいよいよ終わりです。霧島の豊かな自然が生み出す温泉と霧島茶を心ゆくまで満喫し、特別な体験で新たな発見と気付きを得た2日間でした。
今回利用した「霧島新茶滞在プラン」は6月20日までの期間限定プランですが、「界 霧島」では今後もシーズンに合わせたお楽しみプランを用意しているそう。
四季折々違った楽しみ方ができるのも、自然豊かな土地ならでは! 新茶シーズンの今はもちろん、夏休みの旅行先としても、霧島温泉郷を検討してみてはいかがでしょうか。
今回宿泊した温泉宿・プランはこちら
界 霧島
霧島温泉郷の壮大な自然に包まれた温泉旅館。全客室から桜島を見下ろす開放的なビューが望め、大浴場の露天風呂からは広大な草原パノラマビューも楽しめる。2023年5月にリニューアル発売した「温泉めぐり 界の定期券」の対象施設の一つとして、70代以上のシニア女性にも人気。
- 住所:〒899-4201 鹿児島県霧島市霧島田口字霧島山2583-21
取材協力:星野リゾート 文・写真:関屋淳子 編集:竹下沙弥香(ハルメク365編集部)
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