世界遺産や美しい街並みなど見どころいっぱい!(1)

大人のマカオ、コロナ終息後に訪れたいイチオシ旅先

公開日:2020.12.11

更新日:2020.12.28

マカオの魅力、それは中世と現代が入り混じる美しい街並み、東西文化が融合したおいしい食事、そして豪華ホテルにリーズナブルに滞在できるなど実にバラエティー豊か。コロナ禍が終息したら絶対行きたくなるマカオの魅力をご紹介します。

面積は東京都の山手線内半分とほぼ同じ。気軽にタクシーで観光できる

マカオの面積は東京都の山手線内半分とほぼ同じ

マカオへの直行便は3都市から運行し、成田空港からは往路が約5時間、復路は約4時間30分。大阪・関西国際空港、福岡空港からは約4時間でアクセスできます。

マカオの面積は約33平方キロメートル

マカオの面積は約33平方キロメートル。東京都山手線内半分とほぼ同じ大きさです。大きく4つの地区に分かれ、世界遺産が集まる「マカオ半島」、空港がある「タイパ」、大型統合型リゾート(IR)が立ち並ぶ「コタイ」、自然が残る「コロアン」と、それぞれに異なる表情を見せるのが特徴。

マカオ半島からコロアン地区までタクシーに乗ったとしてもMOP150(日本円で約2100円)ほどなので、気軽にタクシーを使った観光が楽しめます。

マカオのシンボル的存在のマカオタワー
マカオのシンボル的存在のマカオタワー。毎年9~10月に「マカオ国際花火コンテスト」が開催される。

大航海時代を肌で感じる「マカオ歴史市街地区」でのんびり散策を

大航海時代を肌で感じる「マカオ歴史市街地区」
マカオ随一の観光名所「聖ポール天主堂跡」。階段とファサード(正面口)だけが残る

2005年、22の歴史的建造物と8つの広場を含むマカオ歴史市街地区がユネスコ世界文化遺産に登録されました。マカオ歴史市街地区は、マカオ半島の中央部から南南西にかけて広がり、徒歩で巡ることができる範囲に見どころが凝縮されているため、半日から1日程度で、全ての世界遺産を踏破することができます。

マカオの歴史をさかのぼると、ときは大航海時代。喜望峰を経てインド航路を開拓したポルトガルが16世紀半ばにマカオを東アジアにおけるハブとして以降、ヨーロッパや中国、日本との中継貿易港、キリスト教の布教活動の拠点として発展しました。

鉄砲、羅針盤、活版印刷機など、当時の最新技術の数々がマカオ経由で日本に渡るとともに、かるた、カステラ、ボタンといったポルトガル語起源の言葉も多く日本に伝わりました。

聖ポール天主堂跡にある納骨堂の碑には、マカオで殉教した日本人キリスト教徒の名前が記されており、マカオと日本の縁の深さを感じずにはいられません。

16世紀中頃に建てられた「聖ローレンス教会」
16世紀中頃に建てられた「聖ローレンス教会」

聖ローレンスと聖母伝説をモチーフにした美しいステンドグラス

「聖ヨセフ修道院」にある聖堂
聖ローレンスと聖母伝説をモチーフにした美しいステンドグラスは一見の価値ありです
「聖ヨセフ修道院」にある聖堂
1758年にイエズス会がアジア布教の拠点として作った「聖ヨセフ修道院」にある聖堂。採光窓から自然光が降り注ぐドーム屋根が美しい。フランシスコ・ザビエルの右腕の遺骨が安置されています
「聖フランシスコ・ザビエル教会」
日本人にもなじみの深い宣教師フランシスコ・ザビエルを記念して建てられた「聖フランシスコ・ザビエル教会」。コロアン地区にあります
マカオ最古の中国寺院「マーコミュウ」
1488年に建立されたマカオ最古の中国寺院「マーコミュウ」。今も地元の人々に親しまれている他、パワースポットとして、多くの観光客が訪れます

ポルトガル伝統の建築や石畳、タイル装飾に注目!

かつてポルトガル統治下にあったマカオ。その街並みは、ペパーミントグリーンやクリーム色などのパステルカラーの建物が並び、ポルトガル様式の風情ある景観が楽しめます。

ぜひ注目して欲しいのが足元にある石畳。「カルサーダス」と呼ばれるポルトガル伝統の石畳で、歴史市街地区で多く見ることができます。流線型の模様が描かれているところの他、太陽や海の生き物などの文様を描いたカルサーダスもあります。

もう一つ、「アズレージョ」というポルトガルの伝統タイル装飾がいたるところで見られるのも特徴です。壁や床にあしらわれていたり、絵画として壁に埋め込まれていたり。

観光スポットだけでなく、街のいたるところにあるので、「カルサーダス」と「アズレージョ」を探しながら散策すれば、街歩きの楽しさも一層盛り上がります。

淡いペパーミントグリーンの壁の色がきれいなコロニアル風の建物
淡いペパーミントグリーンの壁の色がきれいなコロニアル風の建物
広場に敷き詰められた石畳は、ポルトガル伝統の「カルサーダス」が敷き詰められています
広場に敷き詰められた石畳は、ポルトガル伝統の「カルサーダス」が敷き詰められています
「タイパ・ハウス」は、ポルトガル様式の美しい建物
かつてマカオ政庁の高級官僚とその家族が別荘として使用していた家を博物館に改装した「タイパ・ハウス」は、ポルトガル様式の美しい建物
通りの名前を示す標識にも「アズレージョ」が使われています。
通りの名前を示す標識にも「アズレージョ」が使われています。

マカオの最南端にあるコロアン島は、豊かな自然が残る癒やしの地

のどかな漁村風景が残るコロアン地区
のどかな漁村風景が残るコロアン地区

コロアン地区は開発の手がほとんど入っておらず、時間の流れが止まったまま。豊かな自然が残り、マカオに暮らす人たちにとって大切な癒やしの場となっています。
島の入り口にあたる場所は、コロアンヴィレッジと呼ばれ、漁村の風情が漂っています。

すっかりマカオ名物として定着したエッグタルトの元祖として有名な「ロード・ストウズ・ベーカリー」もここで生まれ、創業当時のままの本店とカフェ形式の支店があり、今も地元民や観光客に親しまれています。

マカオで「エッグタルト」を名物にした店「ロード・ストウズ・ベーカリー」
マカオで「エッグタルト」を名物にした店「ロード・ストウズ・ベーカリー」
焼き立てのエッグタルト
店内で一つ一つ手作り。濃厚なクリームとサクサクのタルト生地が相性よく、やみつきになります。日持ちしないため、焼き立てのエッグタルトはぜひ現地でいただきましょう

まるで未来都市!泊まるなら統合型リゾートホテルで

カジノなどを楽しめるIRが集結するコタイ地区は夜もきらびやか
カジノなどを楽しめるIRが集結するコタイ地区は夜もきらびやか

近年、日本でも話題になっている統合型リゾート「IR」とは、ホテル、ショッピングモール、レストラン、スパ、コンベンション、エンターテインメントといった、あらゆる要素を一つ屋根の下に集めた大型複合施設のこと。

マカオは、アジア随一のIR集積地であり、「コタイ地区」ではその一つ一つが個性的な外観を競い合っています。

足を一歩踏み入れると、映画のセットに迷い込んだかと見まごうほどゴージャス。圧倒されるとともに、わくわくせずにはいられません。

非日常を味わえる豪華な客室、世界各地から集結したスターシェフによる美食の数々……。これらを手の届く価格で楽しめるのが、マカオIRの特徴です。

大人の宝石箱をモチーフにした「MGMコタイ」
大人の宝石箱をモチーフにした「MGMコタイ」。マカオ空港からタクシーで約10分とアクセスがしやすく便利。エントランス奥にあるドーム型のアトリウムは、夜はイルミネーションに彩られ、昼と夜でまったく異なる雰囲気に
高級美術品からモダンアートまで、300点以上のアート作品が展示
ホテル内には、高級美術品からモダンアートまで、300点以上のアート作品が展示。一つずつ見ながらホテル内を散策するもの楽しい
アメリカのTV番組「Top Chef」で司会を務めるグラハム・エリオット氏がプロデュースするレストラン「Coast」
アメリカのTV番組「Top Chef」で司会を務めるグラハム・エリオット氏がプロデュースするレストラン「Coast」。このほか、世界に名を馳せるセレブシェフの店を始め9軒のレストランがあります

花があふれる宮殿をイメージしたホテル「ウィン・パレス」

花があふれる宮殿をイメージしたホテル「ウィン・パレス」

花があふれる宮殿をイメージしたホテル「ウィン・パレス」
花があふれる宮殿をイメージしたホテル「ウィン・パレス」。館内はどこもかしこもゴールドに輝き、いたるところに生花がふんだんに飾られています

マカオのIRはすべてスマートカジュアル(平服)で利用できるので堅苦しくなく、リラックスできるのもいいところ。退屈とは無縁の、刺激にあふれたホテルステイを楽しめます。
世界に類を見ないほど多面的な表情を持ち、進化し続けるマカオ。旅慣れた大人の女性をも飽きさせない奥深いマカオの魅力にぜひ触れてみてください。
 

取材・文=大門恵子(ハルメク編集部) 撮影=奥田正治
取材協力=マカオ政府観光局

※文中の価格は取材当時(2019年9月)のものです。


次回はマカオの美食をご紹介します。

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