プロに学ぶ!はちみつ活用法「はちみつ知恵袋」7

おいしさも栄養も!はちみつで夏の果物をランクアップ

公開日:2024.08.22

みずみずしいフルーツがおいしい季節!夏の果物はそのまま食べるのはもちろんのこと、はちみつをかけてもおいしくいただけます。はちみつとの相性が特にいい果物やおいしい食べ方について、「みつばちおじさん」こと養蜂家の藤善博人さんに教えてもらいます。

はちみつでいつもの果物がグレードアップ

パンやヨーグルトに合わせることが多いはちみつですが、実は果物とも相性がいいことをご存じでしたか?

養蜂歴40年以上の藤善さんは、果物とはちみつの相性についてこう話します。

「はちみつの糖分は主にブドウ糖と果糖ですが、果糖はその名の通り果物から発見された糖です。同じ糖を含む食べ物同士なので、味の相性も当然よいのだと思います」

はちみつの甘味はほとんどの果物とマッチしますが、藤善さんによると、中でも相性がいいのは酸味の強い果物だそう。

「レモンやゆずははちみつにとても合いますし、グレープフルーツもはちみつをかけて食べると味わいがワンランクアップします。他に、夏に旬を迎えるすもも、いちじく、ぶどう、ブルーベリー、もも、パイナップルなどもはちみつと相性ぴったり。りんごやプルーン、杏もおすすめの組み合わせです」(藤善さん)

はちみつはそのまま果物にかけて食べるのはもちろんのこと、コンポートやジャム作りに活用するのもおすすめです。

「りんごや梨、ももなどはハニーコンポートにするととてもおいしくいただけます。我が家では、夏になるとパイナップルもハニーコンポートにして楽しんでいます」(藤善さん)

はちみつ入りのジャムやコンポートは、ヨーグルトにかけたり、ドリンクに入れてもおいしそう! レモンやゆずのはちみつ漬けなら、水や炭酸水で割ってもおいしくいただけます。プルーンのはちみつ漬けなら、肉料理などに使うこともできますね。

健康や美容への相乗効果も

果物とはちみつの組み合わせは、おいしいだけでなく、健康や美容にも役立ちます。

例えば夏バテの予防では、汗で失った水分やミネラルの補給、疲労の回復を促すビタミン類を取ることが大切。果物は水分、ミネラル、ビタミンが豊富で夏バテ予防にぴったりの食べ物ですし、はちみつも健康につながる栄養素を豊富に含んでいます。

また、はちみつの主成分であるブドウ糖と果糖は素早くエネルギーに変わる糖分なので、疲れの回復にももってこい。ビタミンやミネラルは、紫外線ダメージを受けた肌の内側からのケアにも役立ちます。

それぞれが持つ栄養素の相乗効果で、健康や美容もサポートもしてくれるフルーツとはちみつの組み合わせ。夏特有の疲れや肌ダメージの回復に上手に取り入れたいですね。

はちみつの種類にも注目するともっとおいしい

果物にはちみつを合わせるときは、はちみつの種類にも注目するともっとおいしくいただけます。

はちみつはそもそも、蜜源となる花の種類によって味わいが異なります。果物に合わせるなら、どんなはちみつがおすすめなのでしょうか? 

「どんな果物にもマッチするのは上品な味わいが特徴のアカシアはちみつです。一方で、そばはちみつや色の濃い百花はちみつなど癖が強いはちみつは、果物の味が負けてしまうので避けた方が無難。とはいえ、はちみつの好みは人それぞれなので、いろいろな組み合わせを試してみるのも楽しいと思いますよ」(藤善さん)

ちなみに、藤善さんイチオシの組み合わせは「アボカド×ボダイジュはちみつ」なのだそう。

「日本ではあまり知られていませんが、実はアボカドとはちみつは相性抜群! アボカドの種を取ったくぼみにはちみつをたっぷり入れて、レモンを絞って食べてみてください。我が家では、アボカドといえばこの食べ方しかしないくらいおすすめの組み合わせです」(藤善さん)

アボカドに合わせるはちみつは、ボダイジュはちみつのほか、オレンジはちみつも合うのだそう。もちろん、アカシアはちみつでもおいしくいただけます。

いつもの果物の味わいをグレードアップしながら、夏の疲れた体や肌のケアにも役立つはちみつ×フルーツ。まずは身近な果物で試してみませんか?

お話を伺ったのは:藤吉博人さん(養蜂家)

養蜂歴40年以上。みつばちについて深い知識を持つ。自宅でも養蜂を行っており、自家製のはちみつを毎日楽しんでいる。採蜜やミツロウキャンドル作りなどが体験できる「みつばち教室」の人気講師。「みつばちおじさん」として親しまれている。

取材協力:山田養蜂場

はちみつライフ

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