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美しくて楽しい!「バラの花のタルト」を簡単手作り

公開日:2020/02/20

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バラ栽培のコツや花に囲まれた暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さん。今回の「バラのケーキ」は、見た瞬間に「あっ!」と驚くほど、バラ。でも、ごく身近な食物で作られているんです。華やかで簡単なケーキの作り方を教わりましょう。

バラの花のタルト

バラの花、何で出来ているかというと……

バラの花のタルト

アプリコット色のバラを集めたブーケのようなケーキ……実は、バラはリンゴで出来ています。スライスしたリンゴをお砂糖で煮て、クルクルッと巻いてバラの花のように仕立てたかわいいタルトです。

リンゴは皮の色が赤い「紅玉」が一番きれいな色に染まるので、紅玉がお店に出回ると作りたくなってきます。リンゴジャムもいつも紅玉で作りますが、食紅や他のフルーツの色素を加えないナチュラルな色合いで、ふんわりしたリンゴのバラの花が作れます。

Let's Cooking!まずは「バラ」作りから

材料

タルトは、土台のクッキー生地を作るのがなんだか面倒でついつい敬遠しがちでしたが、製菓材料店で市販のタルト生地を見つけたことから簡単に作れるようになりました。タルト生地はネットでも買うことができますが、今回は18cmのタルト生地を使っています。私は富澤商店TOMIZでケーキ材料は揃えています。

ここからは、わかりやすいように手順ごとに使う材料を紹介します。全材料は、記事の最後にまとめてあります。


リンゴで花びらを作ります

材料

<材料>
 ・紅玉リンゴ……3~4個(大きさで変わりますが350gほど)
 ・グラニュー糖……70g(リンゴの20%ほど)
 ・レモン汁……1個分

作り方

<作り方>
1.リンゴを半分に切って芯を取り、皮ごと3mmほどにスライスする。
2.お皿に並べてグラニュー糖とレモン汁をまぶし、そのまま15分ほど置く。
3.リンゴから出てきた水分ごとお鍋に入れ、中火で3分ほど煮る(煮過ぎは禁物!)
4.そのまま置いて冷ます。熱でリンゴがしんなりしますし、長く置くと色が濃くなります。

<ポイント>
リンゴは、スライサーを使うと薄くなりすぎて煮崩れることがあるので、ちょっと緊張しながら(笑)包丁で薄く切った方が花びらが作りやすいです。そして煮過ぎないで控え目に……。
リンゴをきれいな色に仕上げるのが、このケーキのポイントです。


バラの花を作ります 

バラの花

1.リンゴのスライス1枚をクルクル巻いて芯を作り、その周りを、4~5枚のスライスで順にふんわり巻いていき、1つの花を作ります。
2.15~16個作り、隙間用の小さな花も作ってペーパータオルに置いて水気を切ります。


カスタードクリームを作ります

材料

<材料>
 ・グラニュー糖……40g
 ・牛乳……200cc
 ・卵黄……3個分
 ・薄力粉……15g
 ・無塩バター……10g
 ・バニラビーンズ……1/4本(またはバニラオイル少々)

作り方

<作り方>
1.グラニュー糖、薄力粉をボールに入れ卵黄を加え軽く混ぜ合わせる。
2.バニラビーンズは、さやを割いて包丁かスプーンで種を取り出しておく。残ったさやは牛乳に漬けておく。
3.牛乳を温めて加え混ぜ、一度ざるで濾してお鍋に移し、バニラビーンズを加えて火にかける。
4.フツフツするまでしっかり混ぜてクリーム状に煮上げる。
5.冷めると少し硬くなるのでそれを見越して、ぽったりと落ちるくらいの硬さで火からおろし、バターを加え混ぜる。
6.すぐにバットにとって、表面をラップで覆い空気を抜いて冷ます。余熱が取れたらラップを2重にしてすぐに冷蔵庫へ。

<ポイント>
・バニラビーンズがなければバニラオイルを使ってもいいんですが、やっぱりバニラビーンズがおいしいです。バニラビーンズはスーパーでも500~600円で売っています。使い終わったバニラビーンズのさやは、乾燥させてお砂糖壺に入れておくといい香りが移ります。
・カスタードクリームも、市販のカスタードパウダーを使えばもっと簡単に作れます。

右がカスタードクリームパウダー。冷たい牛乳か冷水を加えて混ぜるだけです。左はアッシュの辻口博啓さんプロデュースのカスタードクリーム。本当に美味ですが、今回は柔らかすぎるので使えません
右がカスタードクリームパウダー。冷たい牛乳か冷水を加えて混ぜるだけです。左はアッシュの辻口博啓さんプロデュースのカスタードクリーム。本当に美味ですが、今回は柔らかすぎるので使えません


サツマイモのフィリングを作ります

サツマイモのフィリング

<材料>
 ・サツマイモ……150g
 ・グラニュー糖……30g
 ・無塩バター……10g
 ・牛乳……10cc
 ・あれば生クリーム……25cc

<作り方>
1.サツマイモの皮を厚めにむき、電子レンジ600Wで3分加熱し、熱いうちにつぶす。
2.つぶしたサツマイモにグラニュー糖、無塩バター、牛乳、あれば生クリームを加え混ぜる。

タルトに、中央を少し高めにしてサツマイモのフィリングを詰める

3.タルトに、中央を少し高めにしてサツマイモのフィリングを詰める。

<ポイント>
・使うサツマイモによって甘さが違うので、お砂糖の量はお好みで。
・今回はカスタードクリームの下にサツマイモのフィリングを詰めましたが、なくてもタルトに直接カスタードクリームを広げ、その上にリンゴのお花を飾ってもあっさりしておいしいですよ。
・多めに作って冷凍しておけば、パンやタルトに使えて便利です。


タルトに花を並べます

 タルトに花を並べます

<作り方>
1.冷やしたカスタードクリームをボールに入れ、もう一度ホイッパーで滑らかなクリーム状にする。
2.サツマイモのフィリングの上にカスタードクリームを広げ、バラの花を並べます。

……ここまでくると、うれしくなりますね。

いよいよ焼き上げます!

焼きます

焼きます

180度に熱したオーブンで20分焼きます。

私は焼きましたが、焼かなくてもこのままでも十分においしいし、バラの花もきれいな色合いでいただけます。


ナパージュを塗ります

ナパ―ジュを塗ります

<材料>
 ・水……50cc
 ・グラニュー糖……10g
 ・ゼラチン……5g

<作り方>
1.ゼラチンを大さじ1の水でふやかしておく。
2.お鍋に水とお砂糖を入れ火にかけ、沸騰直前まで温めお砂糖が溶けたら火を止め、ゼラチンを入れて溶かす。
3.少し冷めてから刷毛でナパージュを塗る。

<ポイント>
熱いままのナパージュを塗ると、リンゴが変色するので冷ましてから使います。冷めて固まってしまったら、また弱火にかけると溶けて使えます。ナパージュを塗ると艶が出るので、ぜひ作ってくださいね。

出来上がり

出来上がり~♪
庭でまだ咲いていたオデッセイアを摘んできました。5月は真っ赤なオデッセイアですが、冬になるとグレイッシュなローズ色になります。

 

切り口もきれい

さぁ、みんなに取り分けましょう! 切り口もきれい……

 

みんなでいただく楽しいひととき

みんなでいただく楽しいひととき……。おいしい笑顔が見られると、ケーキ作りが楽しくなります。

 

アラザンを飾りました

アラザンを飾りました。このバラもまだ庭で咲いていたアブラハムダービー……剪定しましたが、冬は5月より濃いアプリコット色で咲きます。本当に美しいバラです。タルトに詰めたのはアブラハムダービーかも……と思うほど色がよく合っていてびっくりです。

リンゴジャム作りは、もう一つのお楽しみ

リンゴのジャム

そしてもう一つのお楽しみ! 余った花びらで、リンゴのジャムが作れます。
もう、何もしなくてもいいんです。お砂糖で煮たスライスしたリンゴを、お鍋に入れたままハンドミキサーでガ~~ッと攪拌(かくはん)するだけ! とろりとしたジャムが出来上がります。とってもきれいな色です。

 

パンに塗って……とってもおいしい

パンに塗って……とってもおいしい!
このタルトで少し手間なのはリンゴをスライスして煮ることですが、少し多めに作っておけばジャムまで出来てしまいます。

みなさんもぜひお試しくださいね。

冬のバラたちが見せる、違った色と表情

バラの新芽

今年は暖冬で、バラの新芽がいつもの年より早く出ているので剪定も大慌てです。

いくら暖冬でも凍えるような冷たい夜を過ごすバラたちは、5月とは違って色も濃く、そして長く咲いてくれます。剪定で摘んでしまうのはなんだかかわいそうな気がしますが、カットして部屋で楽しみます。
これはザ・ダークレディとアブラハムダービー ローズヒップはバレリーナです。  

 

アルテシモ

アルテシモ……5月は朱色に近い真っ赤ですが、冬はこんなにグレイッシュな色に変化します。
5月もこんな色合いで咲いてくれたらうれしいんだけど(笑)

 

アイスバーグ

ふんわり……アイスバーグ。アイスバーグは気温が下がると花びらにピンク色が混ざってきます。淡~いアプリコット色が柔らかで美しい……

 

バラは寒さに強い

温暖な我が家のあたりでは、剪定しなかったらきっと1年中咲いているかもしれない……と思うほどバラは寒さに強く、長く楽しめます。

冷たく厳しい冬があるからバラたちは鍛えられ、5月により美しく咲く力を内に込めることができるのかもしれません。
春が待ち遠しい……♪


【バラの花のタルト・材料まとめ】
・18cmのタルト生地
・紅玉リンゴ……3~4個(約350g)
・サツマイモ……150g
・卵黄……3個分
・レモン汁……1個分
・牛乳……210cc
・グラニュー糖……150g
・無塩バター……20g
・薄力粉……15g
・水……50cc
・ゼラチン……5g
・バニラビーンズ……1/4本(またはバニラオイル少々)
・あれば生クリーム……25cc
・アラザン……適宜


次回は、3月20日頃にお届けします。

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奥野多佳子

1952(昭和27)年、兵庫県生まれ、大阪府在住のバラ愛好家。82年にタペストリー制作を始め、2000年に陶芸、04年に庭づくりを始める。豊中市美術協会会員。兵庫県立美術館で解説ボランティアに参加。ブログ「Soleilの庭あそび…布あそび♪」は人気です。

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