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- 終活お片付けも効率良く進む大掃除の「年プラン」とは
終活コーディネーター・吉原友美さんが、新しい視点で終活を見つめ直す連載。今回のテーマは大掃除。「年内完了」にこだわらずに無理のない計画を立て、終活お片付けも合わせて進められる、新しいアプローチのお掃除方法をご紹介します。
吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール
東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。
自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計1万6000人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。
大掃除は終活のチャンス
連載コラム「あなたの終活、間違ってます!」も、今回で第7回目。早いものでいよいよ師走です。毎年、一年が過ぎることを早く感じますね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
今年も大掃除の時期がやってきました。実は、終活お片付けを進める上でも大掃除は良いタイミングとなります。今年は、いつもと違うやり方で取り組んでみませんか?
無理をするくらいなら年をまたいだ計画を
大掃除に取り組むときに注意が必要なのは、漠然と始めてしまうこと。行き当たりばったりではキリがないですし、無理をして体調を崩したりケガをしたりすることだってあります。まずは計画を立ててから、大掃除をスタートさせましょう。
私は、大掃除に当たって「年プラン」というものをおすすめしています。これは文字通り、住まいの掃除と整理を年間計画として、もしくは複数の月にわたる計画として考えようというものです。
大掃除というと、とにかく12月のうちに家中をキレイにしなくてはいけないと思いがちです。しかし、エアコンや空気清浄機などよく使うシーズンが決まっているものは、その前後で掃除をした方が効率的ですし、そもそも年末だけですべてをこなそうとするのは負担が大き過ぎます。
気分的に、年越し前にお部屋をすっきりキレイにしたいという気持ちもわかります。それでも終活世代の方には、もう少し長い期間で計画を立てて、少しずつ、ほどほどにやることをおすすめしています。
終活とリンクした大掃除のプランを立ててみる
仮に12月から年明け1月~4月にかけての例ということで、私の場合の「年プラン」を作ってみました。
大掃除年プラン(12月~4月)
プラン表を見ていただけるとわかるように、年間行事や自分の体調についても書き込んでおくと、その時期に手を付けるべきものがはっきりします。例えば、私は2月中旬ぐらいから花粉症の症状が出てくるので、その時期までに空気清浄機を掃除して設置します。
また、本棚の掃除に合わせてアルバムの整理をしたり、衣替えに合わせて洋服の処分を検討したりと、掃除や整理をする場所にリンクした終活お片付けを進めるのもとても効率的です。
大掃除も、終活お片付けも、とても時間と労力がかかるものですが、表のように時期と場所を分けて少しずつ取り組むようにすれば、気持ちも負担もだいぶ軽くなるのではないでしょうか。
大掃除の時短のコツは「汚れのタイプを知ること」
さて、ここからは大掃除の実践的なテクニックを少しご紹介します。みなさんは、汚れに5つのタイプがあるのをご存じでしょうか。
1:付着
ホコリや髪の毛などが素材の表面に付着している状態。
●落とし方→乾拭き(または乾拭きでホコリを落としてから水拭き)
2:吸着
ホコリやゴミなどが水分を吸って、素材に吸着した状態。
●落とし方→水拭き(洗剤を使わなくても落ちる場合が多い)
3:粘着
汚れが固まって、素材に粘り付いた状態。
●落とし方→洗剤拭き(スポンジなどに洗剤を付けて拭く、こする)
4:染着
汚れが素材に染み込んだ状態。
●落とし方→研磨(研磨用のスポンジや研磨剤を使ってこする)
5:落ちない
汚れが素材に深く浸透し落とせない状態。
●落とし方→落とすのは難しいので買い替えを検討
このように、汚れにはタイプがあり、それぞれの段階に合ったお掃除の仕方があります。汚れのタイプに合わない落とし方をしたり洗剤を使ったりすると、汚れが落ちにくいだけでなく、かえって汚れを悪化させることもあります。
また、汚れの段階が進むほどお掃除の手間は増え、キレイな状態に戻すことが大変になります。できるだけ普段からこまめなお掃除習慣を続けて、大掃除の負担を少しでも減らすようにしましょう。
年末年始は終活にとっても大切なタイミング
年末年始は家族が集まる良い機会です。先にご紹介した「年プラン」の例にもあるように、年末年始を自分の終活に当たっての思いや考え、情報などを家族に伝えるタイミングにしてみてはいかがでしょうか。
例えば、このコラムの第5回でも書きましたが、家族に伝えていきたい料理のレシピなど、「形のない遺品」を残すにはぴったりのタイミングと言えます。
50歳を過ぎたら誰もが終活世代。心の変化や加齢からくる体調の変化など、自分と身の回りのさまざまなことが変わっていく時期に差し掛かっているからこそ、日々の出来事から抱えている気持ちまで、いろいろなことを家族と共有するのも大切です。
大掃除と終活お片付けの「年プラン」を考える際には、こうした家族と過ごすタイミングも考慮して、上手に活用していくと良いでしょう。
では、次回の連載コラム「あなたの終活、間違ってます!」も、どうぞお楽しみに!
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吉原友美
東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。家族が早くに他界した経験から死生観を育成して生きる大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い死生観について伝え、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説。セミナー参加数は累計2万人以上の人気を誇る。終活サポートサイト「今日から終活!」。インスタグラムはこちら。
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