ホルモンを味方につけて老化を予防!#3
落ち込み、疲れ…お悩み別!ホルモン活性化のコツ
落ち込み、疲れ…お悩み別!ホルモン活性化のコツ
更新日:2024年05月23日
公開日:2023年11月21日
教えてくれた人:伊藤 裕(いとう・ひろし)さん

1957(昭和32)年、京都府生まれ。慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授を経て、現在予防医療センター特任教授。医学博士。83年、京都大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科博士課程修了。『ココロとカラダを元気にする ホルモンのちから』(高橋書店刊)等、著書多数。
“決め手”となるホルモンの活性化が解決への道

「ホルモンは、心と体のあらゆる働きに影響を与えています」と話すのは、慶應義塾大学名誉教授でホルモン研究の権威・伊藤裕さん。気分が落ち込んだり、疲れやすかったり……といった悩みも、決め手になるホルモンを活性化することで、改善の大きな助けになります。
「基本的に、人間の体にいい作用をもたらす“善玉ホルモン”は、心身ともにリラックスしているときにたくさん分泌されます。自分が『気持ちいい』と感じることを積極的にして、ストレスを極力ためないことが大原則。その上で、食事など生活習慣に少し気を配ることから始めてみませんか」(伊藤さん)
気分が落ち込んだり、イライラしがちな人は……
「楽しい」感情を刺激してβ-エンドルフィンを強化!

気分を高め、多幸感を与えてくれるβ-エンドルフィン。息が上がる程度の運動を30分ほど行う他、自分が「楽しい」と思うことをしたり、それを想像するだけでも分泌がアップします。免疫力を上げ、痛みを和らげる働きも。
【悩み解決のコツ】
□楽しいことを想像する
□大好きなものを食べる
□息が上がるくらいの運動をする
疲れやすく、やる気が出ない人は……
“睡眠の質”を見直してセロトニンを増やしましょう
心も体もダウン気味な方は、 “幸せホルモン”セロトニン不足かも。増やすには朝日を浴び、睡眠をきちんととる他、材料となる必須アミノ酸のトリプトファンが豊富な食材を意識して食べましょう。
【悩み解決のコツ】
□朝日をしっかり浴びる
□睡眠をきちんととる
□大豆食品や卵を積極的にとる
筋肉や骨の衰えが気になる人は……
ストレスを減らしつつ、ビタミンDを増やす習慣を!
ストレスを感じると増えるコルチゾールは筋肉量や骨量の低下を招きます。気がのらない誘いは断るなど、心の負担は極力減らして。
一方、ビタミンDにはカルシウムの吸収を高めて骨を強化し、筋肉の合成を促す作用があります。積極的な日光浴と、ビタミンDの豊富な食材でしっかり補給を!
【悩み解決のコツ】
□最低でも週2回の日光浴を
□鮭、イワシなどの魚を食べる
□いやなことは極力やらない

冬の冷えと日照時間の低下はホルモンバランスを乱す原因
冬は日照時間が短くなるので、セロトニンの分泌が低下し気分がふさぎがちになります。寒さで血流が悪化すると、ホルモン全体の働きもダウン。日光を浴びる時間と、体を温める入浴時間を長めにとりましょう。
つい食べ過ぎてしまう人は……
食事の内容と食べ方で“食欲ホルモン”を調整
夜遅い食事は、食欲を増進するグレリンと、抑制するレプチンのバランスを乱して食欲が暴走する原因に。また油ものをとり過ぎるとドーパミンが過剰になり、食欲の自制がきかなくなるので注意。一方、食事をゆっくり味わって食べると、レプチンがしっかり働き、食欲が抑えられます。
【悩み解決のコツ】
□食事は寝る2時間前まで
□油ものは控える
□ゆっくり味わって食べる

3回にわたって紹介してきた、ホルモンを味方につけて心と体の老化を予防する方法。一つでも取り入れて、ご機嫌でイキイキとした毎日を目指しましょう!
取材・文=新井理紗(編集部) イラストレーション=あらいのりこ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年11月号を再編集しています




