凝り固まったいつもの姿勢を改善する「きくち体操」
2023.10.022023年10月01日
菊池和子さんのWEBレッスン「肩の動き改善」中編
きくち体操|肩の上下運動と手首回しで肩の動きを改善
雑誌「ハルメク」で人気の「きくち体操」がWEB版になって登場!今回は「肩の動きを改善」の中編。肩まわりの筋肉に力をつける肩の上下運動と、指からつながる肩に力をつける手首回しの運動を、きくち体操の創設者・菊池和子さんに伺います。
菊池和子(きくち・かずこ)さんのプロフィール
1934(昭和9)年生まれ。日本女子体育短期大学卒業。体育教師を経て「きくち体操」を創始し、以来50年以上、毎日の授業、ラジオ、テレビ、講演などを通して指導にあたる。神奈川・東京に直営教室を持つ。『毎日のきくち体操』DVD、『「意識」と「動き」で若く、美しく!きくち体操』、『立ち方を変えるだけで「老いない体」DVD付き』(ともにハルメク刊)など著書多数。
きくち体操とは?
きくち体操は、形、回数を目標にして動かすのではなく、脳で自分の体を感じ取って動かします。「体は、あなたの命そのもの。今日から一緒に動かしましょう」(菊池和子さん)
きくち体操のどんな動きの説明にも、必ず出てくるのが、「肩を下げる」とか「肩甲骨を1mm下げる」というひと言。肩を下げると背すじがきれいに伸び、全身が生き返ったような気持ちになれるからです。
ここからは、肩のまわりの筋肉を動かして、肩まわりに力をつける運動を2つご紹介します。
※ケガや病気などで体を痛めている場合は、無理して動かさず医師の指示に従ってください。
肩の動きを改善1:肩の上下運動で肩まわりの力をつける
肩が重かったり痛かったりして悩んでいる方の背中を触ると、猫背で、肩甲骨が張りついたように動かなくなっていることが多いです。
でも私たちの体の仕組みをよく見てみると、前回説明した通り肩甲骨はあばら骨の上にポンと置いてあるだけなので、本来上下左右、自由に動けるはずなのです。みなさんの肩もですよ。
背すじを伸ばし、肩を少し後ろに引き、ゆっくり上げ下げしてみましょう。下の写真ほど動かすことができないという方も、肩甲骨を動かすとはどういう感覚なのかを、自分の脳で確かめ、少しでも動かそうとしてみてください。
脳で意識するポイント
両足を肩幅に開いて立ち、両腕は力を入れず自然に下ろし、ゆっくり肩を上げ下げします。
鎖骨と肩甲骨がしっかり動いていることを意識しましょう。
- 視線は正面に
- 肩を少し後ろに引く
- お腹を引く
肩の動きを改善2:手首を回して指先から肩までの力をつける
肩の筋肉は、二の腕から肘、手の指先までつながっています。手首を回すことで、肩にも力を付けることができるのです。
肘をしっかり伸ばして腕を前に出し、手首を回します。腕は実は重いので、もう一方の手で伸ばしている腕を支えましょう。手を軽く握って行う方がより意識しやすいのですが、きつかったら写真のように手を広げた状態でもけっこうです。
無意識だと、肘を曲げてしまいがちですが、それでは肩まで動きが伝わりません。肘を伸ばすことを意識して動かしましょう。
脳で意識するポイント
右腕を前方に上げ、手の指を伸ばしたまま、手首を大きくゆっくりと時計まわりに回します。しっかり回せたと感じたら、今度は反時計まわりに。さらに、左腕も同様に行います。
肩甲骨を1mm下げることを意識して、肩が上がらないようにしましょう。
- 手首はゆっくり大きく回す
- 腕の重さを支える
- お腹を引く
- 足の指、足の裏で踏ん張る
次回は、首まわりの血行をよくする運動と、全身を伸ばす運動についてです。あわせて行えば、肩の痛みや肩こり改善につながります。
※ケガや病気などで体を痛めている場合は、無理して動かさず医師の指示に従ってください。
取材・文=岡島文乃、井口桂介(ともにハルメク編集部) 撮影=中西裕人 ヘアメイク=南場千鶴 モデル=太田伸子 イラストレーション=浦恭子
※この記事は雑誌ハルメク2021年8月号を再編集しています。
【オリジナル動画】自分の体は自分でよくする「きくち体操」
自分の体を自分でよくするために、毎日家でできる動きを「きくち体操」創始者の菊池和子さんが実演・指導します。毎月1本ずつ新しい動きを紹介しています。
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