一生自分の足で歩く!運動&食の新習慣【特集#2】

1日1分!「ポコポコ骨たたき」で骨も体を元気に

1日1分!「ポコポコ骨たたき」で骨も体を元気に

更新日:2023年05月02日

公開日:2022年08月31日

1日1分!「ポコポコ骨たたき」で骨も体を元気に

骨を元気にして、一生自分の足で歩くための方法を医師や各専門家に聞く全8回の特集。今回は、65歳を過ぎても若々しい「からだの学校・湧氣塾」校長・森 千恕さんに、骨の健康に加え免疫アップも期待できる「ポコポコ骨たたき」を教わります。

教えてくれたのは森 千恕(もり・せんじょ)さん

1954(昭和29)年、東京都生まれ。「からだの学校・湧氣塾」校長。2000年から身体哲学者・勇㟢賀雄に師事し、骨と呼吸の勇㟢メソッドをマスター。カルチャーセンターなどで講師を務める他、デイサービス施設で骨たたきの指導をしている。著書に『1分ポコポコ骨たたき体操』(講談社刊)他。

骨は何歳からでも育つから「ポコポコ骨たたき」を

2-2_骨は何歳からでも育つから「ポコポコ骨たたき」を

閉経後、女性ホルモンの分泌量が減ると、破骨(はこつ)細胞が活発になり、その後10年間で骨密度は約15%減り、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のリスクが高まります。

50歳以上の女性が生涯に背骨を圧迫骨折してしまう確率は約37%。そのうち約3分の2は自覚症状がない『いつの間にか骨折』。そうなってしまうと、一生自分の足で歩くのが難しくなってしまうという話を前回解説しました。

今回は、65歳を超えても元気ではつらつとしている「からだの学校・湧氣塾」校長の森千恕(もり・せんじょ)さんの健康の秘訣を聞きます。その健康の秘訣は、ずばり「骨」。日々骨に刺激を与えることで、骨の代謝がよくなって骨自体が丈夫に、また骨から分泌される骨ホルモンで体全体が若返り、免疫力が高まるため病気知らずだといいます。

「年齢とともに骨が弱くなり、重力に負けて骨格全体がゆがんで下がることが原因となって、関節が痛んだり、姿勢が悪くなったりします。骨を丈夫にすることで、そのような不調は解決します」と森さん。

今回、ハルメクのために森さんが提案してくれたのが、毎日続けられる簡単(1日1分!)で効果的な「ポコポコ骨たたき」です。

体の末端である足裏、手からひざ、腰、肋骨(ろっこつ)と徐々に中心に向かって、たたいて骨を刺激していくことで、骨ホルモンの分泌を促進。血管や内臓にもその刺激が伝わるので、血流がよくなる、代謝がアップするなどの効果もあるといいます。

「骨は何歳からでも育ちます。今日からみなさんも一緒に「ポコポコ骨たたき」を始めましょう!」と森さん。 

「ポコポコ骨たたき」のやり方

足・手指・体(ひざ、腰、肋骨)の3つのパートに分けて、たたき方を教わります。

最初に「ポコポコ骨たたき」の基本の形を知っておきましょう。それは手の使い方。

骨をたたくときの手は、山型がポイント!

2-3_骨をたたくときの手は、山型がポイント!

関節を折り曲げて山型にし、手のひらにくぼみができるようにします。両手を打ち合わせたときに高い音でポコポコと鳴ったら正しい形です。

その1:足首から足裏を刺激して歩きやすく!

まず、歩くために大事な足首、足裏の骨から刺激します。「歩きづらい、転びやすいという場合、足首の中心にある距骨(きょこつ)の動きが悪くなり、足首が固くなっている場合が多いです」と森さん。

距骨は立つ、歩くといった動作の基盤を支える重要な骨で、常にゆるんでいる状態が理想といいます。「まずは内くるぶしをたたいて距骨をゆるませ、その後、足裏をたたくと足のアーチも整い、歩行がラクになります」と森さんは言います。

また、血流がよくなるので足のむくみも改善できます。

足首の中心距骨を意識するのがポイント

2-4_足首の中心距骨を意識するのがポイント

足首の中心にある骨が足を支える「距骨」です。ここをゆるませることが大切。

1.内くるぶしを10回たたく

2-5_内くるぶしを10回たたく

椅子に座り、右足を左の太ももにのせ、右手を右ひざに当てて体を支える。左手で右の内くるぶしを10回たたく。

2.足裏全体を10回たたく

足裏全体を10回たたく

足先を内側に曲げて足裏をくぼませてから左手で足裏を10回たたく。左足も同じように1と2を行う。

足首を太ももにのせる際は要注意!

2-7_足首を太ももにのせる際は要注意!

足首を太ももにのせる際、急に上げると痛めることがあるので、まずはひざを持ち上げてからのせましょう。

その2:手の動かして刺激することで脳を活性化

「手には脳につながる神経が多いので、こまめに手の甲をたたいたりして、骨を刺激するのがおすすめです。特に指先を刺激することで、脳はより活性化します」と森さん。

年齢とともに手指が動きづらくなったという方も多いと思いますが、たたいたり、動かして刺激を与えることで、指の関節の痛みを防ぐこともできるといいます。

また、末端を刺激することで血液が心臓に戻りやすくなり、全身の血流がよくなるので冷えの予防にもなります。

手首から指先まで細かい骨をすべて刺激

2-8_手首から指先まで細かい骨をすべて刺激

手の骨は、手根骨(しゅこんこつ・手首)、中手骨(ちゅうしゅこつ・手のひら)、指骨の細かい骨で構成されています。

1.手の甲を合わせるように10回たたく

手の甲を合わせるように10回たたく

手首を交差させて、手の甲同士をぶつけ合わせるように10回たたく。

ポイント

2-10_手の甲を合わせるように10回たたく

指はバラバラにしてたたくようにしましょう。

2.ひじを軸にして手を前に10回振る

2-11_ひじを軸にして手を前に10回振る

ひじを曲げ、手首から上を折るようにして、水平に10回振る。手首と手の力を抜きましょう。

3.手のひらでこぶしを10秒包み込む

手のひらでこぶしを10秒包み込む

右手でこぶしを作り、左手のひらで10秒間にぎる。反対の手も同様に。

ポイント

2-13_手のひらでこぶしを10秒包み込む

こぶしは、親指の上に4本の指を差し込むようにしてにぎります。

その3:体の骨をたたいてゆがみを整える

「ひざ、腰、肋骨、いずれも正しい姿勢で歩くのに欠かせない大切な骨です」と森さん。たたいて刺激を与えることで、その部位の骨が丈夫になるだけでなく、プラス効果もあります。

ひざの内側の大腿骨の端をたたけば、大腿骨自体も丈夫になり、骨折予防にも。腰の骨をたたけば、胃腸にも刺激が伝わって消化促進や便秘予防の効果もあります。

また、肋骨をたたいたり、さすったりすれば、肋骨が広がって呼吸が深くなり、代謝も上がります。

ひざを刺激して大腿骨を丈夫に

2-14_ひざを刺激して大腿骨を丈夫に

ひざの内側の大腿骨の端を刺激すると、ひざと一緒に大腿骨も丈夫になります。

1.両ひざの内側、上を10回たたく

1.両ひざの内側、上を10回たたく

両ひざを軽く曲げて、ひざを内側から10回たたく。次に、両ひざを上から10回たたく。

肋骨は軽い刺激で!内蔵を丈夫に

2-16_肋骨は軽い刺激で!内蔵を丈夫に

肋骨の下部は軟骨を含むので強くたたくのはダメ。

2.肋骨をやさしく10回たたく

2-17_肋骨をやさしく10回たたく

両ひざを軽く曲げ、やや前傾姿勢で、肋骨の下の方をやさしくたたく。やさしくたたいても痛みを感じる場合はさするだけでもOKです。

腰骨の少し上をたたいて消化器系を刺激

2-18_腰骨の少し上をたたいて消化器系を刺激

たたくのは腰骨の上部の少し内側。左右にある少しとがったところ・上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)の部分。

3.腰を10回たたく

2-19_腰を10回たたく

両ひざを軽く曲げ、腰を後ろに突き出して前傾姿勢になる。両手を体の後ろに回し、腰骨の上を10回たたく。

全部の「ポコポコ骨たたき」を行っても、1日約1分!今日からでもすぐにできるので、ぜひ試してみてください。

次回は、骨を強くするための7つの生活習慣を紹介します。

取材・文=三橋桃子(ハルメク編集部) 撮影=鈴木 宏 ヘアメイク=Akane イラストレーション=中村知史
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年2月号を再編集し、掲載しています。

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