医師の池下育子さんに聞く“においケア”

アソコのにおいを解消!正しいデリケートゾーンケア

公開日:2021.02.17

更新日:2024.05.27

人には相談しにくいデリケートゾーンのニオイに悩む人は少なくありません。でも、他人がその「アソコのにおい」に気付くことは、ごくまれです。東峯ラウンジクリニック院長であり、産婦人科医の池下育子さんに正しいケア方法を伺いました。

アソコのにおいケア1:性器は洗い過ぎない

アソコのにおいケア1:性器は洗い過ぎない
撮影=masaco

デリケートゾーンのニオイは、病気以外は、たいてい洗い残しが原因です。性器まわりは凸凹が多いので、恥垢や汚れがたまりやすいのです。ただし、女性器の洗い過ぎは禁物。膣内を洗い過ぎると、常在菌が排除されて雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因になります。

膣内はシャワーを当てる程度にして、外陰部を刺激の少ない専用のボディーソープなどで丁寧に洗いましょう。トイレで拭くのと同様、「前から後ろへ」を心掛けて。下着は性器周辺が乾いてからつけて、蒸れないようにすること。

また、陰毛はニオイをこもらせ、拡散させることがあるので、処理すると改善される可能性が。最近では、脱毛する人もいます。

デリケートゾーンソープは刺激の少ないベビーソープでも

外陰部の凸凹はサッと洗うだけでは汚れが落ちません。ベビーソープなどをしっかり泡立てて、指の腹で優しくしっかり落として。すすぎもしっかりと。

アソコのにおいケア2:スキンケアのように性器も保湿ケア

閉経後は、性器も次第に潤いが減り、乾燥します。そのため、膣内の自浄作用が弱まり、ニオイが発生しやすくなります。お風呂上がりに、清潔にした外陰部に肌用のワセリンやホホバオイルなどを薄く塗っておくと、乾燥防止になります。(池下育子さん)

アソコのにおいケア3:トイレではビデや洗浄剤を使用する

アソコのにおいケア3:トイレではビデや洗浄剤を使用する
撮影=masaco

用を足した後の拭き残しは、時間がたつと汗以上に強いアンモニア臭に変化します。とはいえ、性器をごしごしこすると炎症を起こし、ニオイのもとに。ビデがあれば、ビデで水洗いし、トイレットペーパーをこすらず、押し当てて水気を拭き取って。お尻用の薬用洗浄スプレーをトイレットペーパーに吹きかけ湿らせてから拭くのもおすすめ。

お尻用の洗浄スプレー「薬用 サニーナ」(花王)

ドラッグストアなどで手に入るお尻用の洗浄スプレー「薬用 サニーナ」(花王)。他に、赤ちゃん用のお尻拭きも便利です。

アソコのにおいケア4:尿もれパッドはこまめに交換

アソコのにおいケア4:尿もれパッドはこまめに交換

尿もれパッドをつけると、尿を吸収し、一瞬はニオイを封じてくれますが、そのままにしていれば、結局においます。また、尿を吸収していなくても、長時間たつと、蒸れて汗や皮脂と混じり合い、雑菌が繁殖して悪臭を放ちます。できるだけ1~2時間おきに取り替えるよう心掛けましょう。

アソコのにおいケア5:骨盤底筋を鍛え、サポート用品を活用する

ニオイのもとになる尿もれは骨盤底筋の衰えにより起こります。1日数分、あおむけに寝てひざを曲げ、お腹を凹ませて膣と肛門を意識して締めたり緩めたりする骨盤底筋ストレッチで筋力アップに努めましょう。また、普段から骨盤底筋サポート機能のある下着をつけても。

教えてくれた人

教えてくれた人

池下育子さん
いけした・いくこ 産婦人科医。東峯ラウンジクリニック(旧いけした女性クリニック銀座)院長。ストレスや加齢による変化など、幅広い年代の女性の相談に応じている。

取材・文=長倉志乃、井口桂介(ともにハルメク編集部)、撮影=masaco
※この記事は2019年6月号「ハルメク」を再編集しています。

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