自分をいたわることが社会貢献につながる!

フェムテック!あんぽ柿からデリケートゾーンケアが?

公開日:2023.01.23

更新日:2023.02.09

近年話題のフェムテック。意外にも、福島県名産の「あんぽ柿」との間につながりがあることをご存じですか?実はその製造工程で廃棄されてしまうものがデリケートゾーンケアに役立つとのこと。詳しく紹介していきます!

まるで高級ゼリー!国見町名産「あんぽ柿」の製造工程で廃棄されるものは?

無数に連なる柿、柿……!圧巻の光景ですが、こちらは福島県国見町の名産「あんぽ柿」の製造過程。江戸時代から受け継がれていた技で一つずつ手作りされる伝統の味ですが、実はこちら、今話題の「フェムテック」に強くかかわっていることをご存でしょうか?

あんぽ柿は、福島県の東北地方・伊達郡を発祥とした干し柿の一種です。オレンジ色の柿が一面に干してある光景が有名ですが、この鮮やかなさの秘密は“燻製”にあります。燻製することで柿の変色を抑え、美しいオレンジ色のあんぽ柿が出来上がるのです。

あんぽ柿にもっとも適した熟度の状態を見極め、収穫。さらに形・サイズを選別しながら、一つ一つ皮をむいていきます。

干し柿専用のロープに、丁寧に吊るしていきます。

どの工程も、熟練の職人さんたちが心をこめて作業しています。

出来上がった干し柿は、一般的にイメージされるような干し柿とは別物!筆者もいただきましたが、みずみずしく重みのある果肉はゼリーのような食感。自然な甘さがギュッと凝縮されています。この伝統ある逸品に、すっかりファンになってしまいました。

実はこちらのあんぽ柿、製造工程の中で“ちょっともったいない”と感じるものが……。

そう、こちらの“柿の皮”です。大量にむかれた皮は、このあと農園の肥料になるか、廃棄される道を辿ってきました。

そこに注目したのが、地域活性化の活動を進めていた小林味愛(こばやし・みあい)さんでした。

「あんぽ柿」とフェムテックをつなげた小林味愛さん

国家公務員として働いた後、民間企業で地域活性化に関わるコンサルティングをしていた小林さん。

東京出身の小林さんが、福島県とのご縁に恵まれたのは、2011年のこと。地域の方々の温かさや土地に根付く文化、自然……すっかり福島県に魅了され、一時期は住まいを福島に移したほどでした。

同時期に妊娠・出産したこともあり、「女性の体  のための商品を作りたい」と考えていたと言います。

「フェムテック(女性の健康にまつわるさまざまな悩みをテクノロジーで解決する製品やサービスのこと)という言葉がだいぶ広まってきましたが、外国に比べてまだまだ日本は遅れているんです。日本ならではのモノ・技術を使って何か作れないかと、さまざまな方からお話を伺い、模索してきました」と小林さん。

「その中で40~60代くらいの女性から『デリケートゾーンが気になる』というお話をたくさん伺いました。『気になって歩けない』いう方も少なくありません。お悩みの大きな原因が“デリケートゾーンの乾燥”だと知りました。

閉経が近づくと、どうしても潤いをくれる女性ホルモンの分泌が減ってきて、乾燥するんですね。体にボディクリームを塗るのと同じように、デリケートゾーンも保湿が必要なんです。

でもデリケートゾーンはとても繊細で、成分の吸収率は体の約40倍ということも聞きました。そのため、使う保湿剤もデリケートゾーン専用のものが必要だと痛感し、開発を決めました」

そこで小林さんが着目したのが、前述の「あんぽ柿の製造工程で廃棄されていた柿の皮」です。

「柿の皮は栄養価が高い部位ですが、あんぽ柿を作る柿の皮は、日本に1000種類ほど  ある柿の中でも特にポリフェノール、タンニン、ビタミン類など、肌にいい成分が豊富なんです。しかも果物なので体にもやさしい。なのに  あんぽ柿を作る際、大量に廃棄されてしまうのは本当にもったいない……!この柿の皮を活用しない手はない、と思いました」

柿の皮エキスに加え、植物由来成分を厳選。さらに国内製造にこだわり、3年かけてデリケートゾーンに特化したスキンケアシリーズを完成させました。

「自分をいたわる」ことが社会貢献に!

小林さんは現在、東京と福島を行き来しながら、デリケートゾーンのケアの啓蒙、そして福島県のPR  に努めています。

「デリケートゾーンは、“自分の心と  体を知るバロメーター”  。50代以降の方だとデリケートゾーンをケアする発想自体がない方も多いのですが、1日10秒でもケアすることで変化があるし、将来の不安を予防することもできます。多くの女性に、そうした『自分を大事にする習慣』をつくってほしいです」と小林さん。

「最近は国見町の生産者さんたち  も『フェムテックだっけ、名前覚えたよ』なんて笑顔で言ってくれます  。福島の役に立ち、そして女性が元気に活躍する社会のために貢献できたら、こんなにうれしいことはありません」(小林さん)

「フェムテック」「食品廃棄」「地域の活性化」。それぞれバラバラな問題に思えてしまいますが、それらを大きくつなぐきっかけは「自分の体へのいたわり」。

忙しい毎日で自分をおろそかにしがちですが、  自分を大切にするという小さな一歩から、社会貢献に  つながっていくのかもしれません。

取材・文=水野愛(ハルメク健康と暮らし編集部)写真=渡辺裕之

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■廃棄予定の柿の皮を再利用。環境や地域産業にも貢献。
 福島県国見町の生産者のみなさまの協力のもと、名産・あんぽ柿を製造する際に出る“柿の皮”を再利用しています。

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水野 愛

2019年12月より「ハルメク 健康と暮らし」食品記事編集に携わる。好きなものは漫画・歴史・音楽・一人旅。特技は赤ちゃんをあやすこと。今の夢は、習い始めた三線で、沖縄のおばあ・おじいたちとセッションすること!

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