意外と知らない老眼のこと

その見えにくさ老眼?老眼鏡の度数チェックとケア

公開日:2020.11.06

更新日:2022.12.29

40代に入ると老眼の症状が出てくるといわれますが、老眼と自覚せずに放っておいている人も少なくないそう。そこで、老眼になる仕組みと自宅でできる老眼鏡の度数チェック法、老眼改善にいい食べ物をまとめて紹介します。老眼に気付いたら早めの対処を。

20200713‗素朴な疑問まとめ
老眼チェック法とセルフケア

老眼は放っておいてはいけないの?


老眼はどんな人も逃れられない老化現象の一つで40歳前後になれば、程度の差はあれど、誰でも老眼の症状が出てくるのだそうです。どうして老眼になるのでしょうか?

人の眼は、中に液体の入った「水晶体」という柔らかいレンズと、「網膜」という撮像素子(画像を捉えて電気信号に変える)でできているデジタルカメラのようなもので、光を受けて網膜が出力する電気信号を、神経という電線を通じて脳で受け取り、脳で画像の処理をして外の世界を見ています。

デジカメではカメラが電気の力でレンズを動かしてピント合わせをしてくれるけれど、人の眼の場合はこのピント合わせを、水晶体という柔らかいレンズを、「毛様体」という水晶体の回りの筋肉で引っ張って、レンズの厚さを変えることで行っています。

しかし、年を重ねると、この水晶体というレンズが硬くなるだけでなく、レンズを引っ張る筋肉の力も衰えてきます。そこで近くを見るときの「ピント合わせ」が難しくなり、近くのものが見えにくくなってしまいます。つまり老眼は、「眼の調節機能」の衰えです。

眼が疲れていると、老眼の症状がハッキリ出ることがあるのですが、そのときの眼の調子によって見えたり見えなかったりするので、症状があってもそのままにしている人が多いそうです。

老眼が怖いのは、近くのものが見えにくいだけではなくて、めまいや頭痛などの原因になる場合があること。近くのものが見えにくいという症状が出て困ったら、そのままにしないで老眼鏡をかけましょう。

近視の人は老眼になりにくい?

近視の人は老眼になりにくいって本当なのでしょうか?

水晶体の老化は、すべての人に同じように起こるといわれています。つまり、近視であってもなくても、年齢を重ねると自然と水晶体が硬くなってしまいます。結論からいえば、視力に関わらず人間はみな老眼になるわけです。

ただし、もともと目の悪い人、つまり近視の人で眼鏡をかけていない場合、普段から近くのものにピントを合わせて生活しているため、「近くのものを見るときのために水晶体の厚さを変える」という行為そのものの必要がなく、その結果、老眼を自覚しづらくなるということがあります。つまり、「近視の人は老眼になりにくい」のではなく、「近視の人は老眼に気付きにくい」が正しいということのようです。

自宅で老眼鏡の度数をチェックする方法は?

自分が老眼かどうか気になる人は、自宅で老眼鏡の度数をチェックする方法をチェックしておきましょう。

人差し指を立てて目の10cmほど前にかざし、徐々に指を顔から離していきます。指先にピントが合って、指紋がはっきりと見える距離になったらそこでストップ。そして、目と指先の間の距離を測ります。この距離によって、老眼の程度がわかります。

顔から離していってピントが合うところでストップ。さてその距離は?

年齢ごとの目安は次の通りです。

  • 40歳~45歳で、30cm
  • 45歳~50歳で、40cm
  • 51歳~55歳で、60cm
  • 56歳~60歳で、80cm
  • 61歳以上は、80㎝以上

※自分で腕を最大限に伸ばしてもピントが合わない場合は、家族に手伝ってもらい、メジャーなどで距離を測りましょう。

この距離を基に次の計算式に当てはめていくと、老眼鏡の度数が確認できます。

計算式は、「3-(100÷目と指先の距離)」。例えば目と指先の距離が50cmであれば、3-(100÷50)=3-2=1なので、「+1」の老眼鏡を掛ければよいというわけです。

また、眼鏡メーカーによっては、インターネット上に老眼度数の診断表を載せているサイトもあります。これらの診断表を基に度数をチェックして、オンラインで老眼鏡を注文すると、自宅に届けてくれる有料サービスがあります。

ただし注意したいのは、これらのチェック方法は「近視・乱視ではない人向け」であるという点。近視や乱視の方、またもっと本格的に老眼鏡の度数をチェックしたい方は、眼鏡屋さんに行って度数を調べてもらった方がよいでしょう。

納豆に酢を入れて食べると老眼に効く?

疲れ目などに効くサプリメントが人気ですが、食べ物で老眼を予防・改善することはできるのでしょうか?

実は納豆に酢を入れて食べると老眼に効くそう。

老眼は目のピント調節機能が低下することで起こるのですが、このピント調節機能の改善に血行促進が効果的だといわれています。納豆には「ナットウキナーゼ」という酵素が含まれており、このナットウキナーゼが全身の「血栓」を溶かしてくれるそうです。血栓を溶かしてくれるということは、全身の血流がよくなるということです。

また、酢に含まれている「クエン酸」も血流改善効果があるといわれています。クエン酸は、ナットウキナーゼのように血栓を溶かす効果はないものの、「血小板」が必要以上に集まるのを防ぎ、血液をさらさらにしてくれる効果があります。

老眼は目のピント調節機能が低下することで起こるのですが、このピント調節機能の改善に血行促進が効果的だといわれています。「毛様体筋」と呼ばれる目の周りの筋肉は、血流によってほぐされます。

つまり、血流改善効果のある納豆とお酢を一緒に摂取すれば、全身の血の巡りがよくなり、その結果目の周りの筋肉がほぐされて、老眼が改善する可能性があるというわけです。

意外と知らない老眼に関する「素朴な疑問」をまとめてご紹介しましたが、いかがでしたか? 老眼についてチェックして、正しい知識を身につけましょう。

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