「50代うつ」を防ぐ&治す・2
うつを寄せ付けない!考え過ぎないための7つの習慣
うつを寄せ付けない!考え過ぎないための7つの習慣
公開日:2020年04月06日
人間関係のストレスは考え過ぎないことが第一!
50代以降の女性にとって、うつはとても身近な病気です。うつの治療に詳しい、川村総合診療院院長の川村則行さんによると「50代以降の女性の場合は、人間関係のストレス、特に子どもや夫など家族の悩みが原因で、うつになる人が多い」といいます。
考え過ぎ、悩み過ぎ、物事をつい悪い方向に捉えてしまうマイナス思考……。心当たりのある方は、特にうつになりやすいタイプといえます。今日から早速、うつを寄せ付けない「脱うつ習慣」を身につけましょう。
リラックスするための「やめる」習慣

脱うつ習慣1:眠る前は“自分をやめる”
不安があると眠れなくなりがち。眠れないとさらに不安が増しますから、まずは睡眠の改善が重要です。そこで、川村さんがおすすめするのが、寝る30分前から“自分をやめる”こと。
「とにかく自分のことを考えないようにします。頭の中に自分が登場すると、どうしても考えが暗くなるからです。寝る前は、きれいな景色やかわいい動物など好きなものを思い浮かべ、心軽やかな“お花畑状態”にしましょう」

脱うつ習慣2:「わからなくて、できないこと」は考えない
問題には解決できるものとできないものがあります。「考え過ぎないためには、自分で解決できないことを諦めるのが一番。その問題が解決可能かどうか、まずは仕分ける習慣を」と川村さん。
例えば「死んだらどうなるの?」といった問題は、そもそもわからないことなので捨てるが勝ち。勉強は、自分の努力次第なので、実行あるのみ。病気は治療法がわかっても一人では解決できないので、他者のサポートを。また元気に呼吸できているのは健康だから。その仕組みはわからなくても「おかげさま」の気持ちで感謝感謝!

脱うつ習慣3:自分を決めつけることをやめる
「私はこういう人間だから」と、自分で自分のことを決めつけていませんか?「今ある自分の考え方や行動が“自分”なのだとガチガチに捉えず、服を着替えるように別の考え方や行動を試してみてください」と川村さん。
例えば「内気だから自分からは話し掛けられない」と思っている人は、週に1回でいいので自分から笑顔で「おはよう」と言ってみる。すると先方からも笑顔の「おはよう」が返ってきてハッピーな気持ちに。そんな小さな成功体験が自分自身を変えてくれます。これはものの見方を修正して行動や気分を変える「認知行動療法」そのもの。ぜひお試しを!

脱うつ習慣4:せっかちをやめる
例えば「家族関係が悪化しているので、1日でも早く改善したい」。うつになる人は、こんなふうに“せっかち”な傾向が強いそう。
「性急に結論を出そうとするとストレスが増すだけ。家族との関係がこじれても、1、2年後によくなっていればいいと、ゆっくり構えましょう。せっかちは禁物です」
他人との付き合い方を「変える」習慣

脱うつ習慣5:初めて会った人を1分間ほめる
自分を下げて相手を上げる謙遜の文化。でも自分を下げ過ぎると自己肯定感まで低下しがち。そこで川村さんが提案するのが、“自分を下げずに相手を上げる”方法。つまり相手をほめることです。
「ほめグセがつくと思考が前向きになります。初対面の人を1分間ほめ合う集団心理療法を行うと場が和み、人間関係もよくなります」

脱うつ習慣6:時には理屈よりも感情を優先する
感情に振り回されると判断を誤りますが、その一方で自分の感情を優先すべきときもあるといいます。
「人生の重大事項を決めるときに、好き・嫌いといった感情をないがしろにすると、後になって悩みが深まります。選択の際は自分の心の動きに注目し、どんな感情が湧いてくるか、ぜひ検討してみてください」
脱うつ習慣7:人はみんなアホだと割り切る
“人は生まれながらにしてアホである”。大阪育ちの川村さんは、性善説ならぬ「性アホ説」を唱えています。
「要は、人間は不完全な存在だということ。誰でも失敗するし、見栄も張るし、ストレスに押しつぶされそうにもなります。そういうアホな存在だということを認めると、心の中の葛藤が減り、素直になれるのです。あなたも『アホやなぁ』とつぶやいてみてください。肩の力がスーッと抜けますよ」

以上、うつの予防につながる「考え過ぎないための7つの習慣」でした。少しずつでも意識を変えていくことが、心の安定につながります。無理せず、自分のペースで挑戦してみてくださいね。
次回は、うつの治療法と「回復へのロードマップ」をご紹介します。
■教えてくれた人
川村則行さん
かわむら・のりゆき。川村総合診療院院長。1961(昭和36)年生まれ。東京大学医学部医学科卒業。同大学院博士課程(細菌学)修了。国立精神・神経センター心身症研究室長などを経て、2011年開業。臨床分子精神医学研究所所長。近著に『うつ病は「田んぼ理論」で治る』(PHP研究所刊)。
取材・文=佐田節子 イラストレーション=落合恵 構成=大矢詠美(ハルメク編集部)
※この記事は2019年8月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
※雑誌「ハルメク」は定期購読誌です。書店ではお買い求めいただけません。詳しくは雑誌ハルメクのサイトをご確認ください。
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